【ハウルの動く城シリーズ】「あの」動く城の姉妹編!ジョーンズのアラビアンナイトファンタジー。【小学校高学年以上】

2024年2月13日

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アブダラと空飛ぶ絨毯 ハウルの動く城2 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/作 西村 醇子 /訳 徳間書店

ラシュプート王国の絨毯商人アブダラは、ある日、不思議な絨毯を手に入れます。その絨毯の上で眠ると、夜には王城のお姫様のもとにいるのでした。ところが、ある日、お姫様が魔神(ジン)にさらわれて……。ハウルの動く城の続編です。

この本のイメージ アラビアンナイト風☆☆☆☆ 驚きのラスト☆☆☆☆☆ ハウルも(ちょっぴり)出てくるよ☆☆☆☆☆

アブダラと空飛ぶ絨毯 ハウルの動く城2 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/作 西村 醇子 /訳 徳間書店

 JK.ローリングと並ぶファンタジーの女王(と、わたしが勝手に思っている)、ダイアナ・ウィン・ジョーンズの「ハウルの動く城」の続編です。最初に申し上げると、ハウルは友情出演ぽく、ちょっぴり出てきます。でも、重要な役どころです。(意味深)

 ジョーンズ作品は大好きなのですが、たいてい、あらすじを説明できません。
あまりにも筋が複雑かつ完成されすぎていて、どこを書いてもネタバレになりそうなんです。

 この壮大なパズルのような世界観を楽しんでほしくて、多くの方々におすすめしたいのですが、文章で表現できないんですよ!

あらすじ。ほんのすこしだけ。

 今回の物語は、アラビアンナイト風ファンタジーです。中東の雰囲気いっぱいのラシュプート王国に、とある絨毯商人アブダラが暮らしていました。彼は、ある日、得体の知れない商人から「空飛ぶ絨毯」を買わされます。

 その絨毯の上で眠ると、夜になったら見知らぬ城に移動していました。そこには、「夜咲花」という美しく愛らしい姫君がいて、二人は恋におち、駆け落ちすることにします。ところがその当日、アブダラの目の前で、姫は魔神にさらわれてしまうのです。

 行方不明の姫を探して、アブダラの冒険の旅が始まります。
旅の友は、お世辞が大好きな調子のいい空飛ぶ絨毯、謎の外国人の兵士、とっても不機嫌な小瓶の精霊、そして、黒猫の親子。

 珍道中の末にたどり着いた、空にそびえ建つ魔神の城にとらわれていたのは、夜咲花だけでなく……

はじめのみかけ通りのものは何一つ無い

 これは、よく言われる、ジョーンズ作品の特徴です。

 え、その人そうだったの?え、そいつはそういう奴だったの?とラストのどんでん返しでびっくりします。そして伏線は見事に回収。
でも、「どれが」伏線なのか、わからないほど巧妙なんです。
  古い世代の人なら「超人ロック」って漫画をご存知ですよね?ああいう感じですよ!(わかんねーよ)

 友情出演でハウルも出てきますので、いつどこでハウルが登場するかもお楽しみに!

今回も、女性キャラが強いぞ

 ジョーンズ作品の特徴は、女性キャラが強くてかっこいいこと。今回もたくさんの女性キャラが出てきますが、全員、魅力的。とらわれのお姫様も、黙って大人しくとらわれてはいません。

 そうそう、今回、ソフィーの妹レティーも出てきますよ。結婚して幸せになって、そしてとっても強くなっています!レティーが出てきたの、地味にうれしい。

文句なしのハッピーエンド

 ラストですべて、八方丸く収まるハッピーエンドです。現実でも、これくらい鮮やかに解決すればいいのに。
戦いや争いなんてせず、最初からこうだったらよかったのにね。と言う、著者の想いが伝わります。

 様々な文化や人種、生き物、精霊が入り混じり、最終的には互いにわかりあい、一緒に問題を解決していくラストは、児童文学ならではのすがすがしさです。現実では、なかなか難しいことですけど、物語で読むと心が救われます。

 ちょっとでもお話の筋を紹介してしまうと、おもわぬネタバレになってしまう、手の込んだ構成のため、ごくふつうのブックレビューができないのがジョーンズ作品の特徴です。

 でも、文句なしの面白さなので、ぜひ、読んでみてくださいね!ジョーンズワールドにハマると、全部読みたくなりますよ。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はほとんどありません。不思議な多国籍ファンタジーです。

 お部屋にバニラやミルラのお香を焚いて、ざらめ砂糖を入れた甘めのミルクティーと、ドライフルーツやナッツをお供にお楽しみください。ハチミツたっぷりのハイビスカスティーも、おすすめです。

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