【まほうのよるに】サンタクロースとトナカイの出会いとは?魔法のように美しい夜の物語【はじめてサンタのそりをひいたトナカイのおはなし】【絵本】【4歳 5歳 6歳】
昔々、サンタクロースのそりはシルバーベルと言う馬が一頭でひいていました。けれど、シルバーベルも年老いてきて、子どもたちへのプレゼントをくばることがむずかしくなってきていました。あるとき、動物園で飼われていたトナカイのダッシャーは……(まほうのよるに はじめてサンタのそりをひいたトナカイのおはなし マット・タバレス/作 まえざわあきえ/訳)
この本のイメージ トナカイ☆☆☆☆☆ サンタクロース☆☆☆☆☆ 美しい絵☆☆☆☆☆
まほうのよるに はじめてサンタのそりをひいたトナカイのおはなし マット・タバレス/作 まえざわあきえ/訳 世界文化社
<マット・タバレス>
1975年、アメリカ・ボストン生まれ。小さな頃から絵を描くことに心惹かれており、大学ではスタジオアートを専攻。2000年に絵本作家デビュー。手掛けた作品が、ペアレンツ・チョイス金賞受賞、NYタイムズのベストセラーに選出されるなど、高い評価を得ている。水彩を用いて深く鮮やかに描いた、繊細ながらドラマチックな画風が魅力。
<まえざわあきえ>
前沢 明枝。アメリカのウェスタンミシガン大学で英米児童文学、ミシガン大学大学院で言語学を学ぶ。大学で翻訳と英語を教えている。著書に「「エルマーのぼうけん」をかいた女性 ルース・S・ガネット」(福音館書店)など。訳書に「野生のロボット」シリーズ(福音館書店))、「家出の日」(徳間書店)などの読み物のほか、絵本では「女王さまのワードローブ」(BL出版)、「ぼくだってとべるんだ」(ひさかたチャイルド)など多数。
本日ご紹介するのはイギリスの絵本作家マット・タバレス作「まほうのよるに はじめてサンタのそりをひいたトナカイのおはなし」。
原題はDasher: How a Brave Little Doe Changed Christmas Forever.(勇敢な子鹿がクリスマスを永遠に変えた方法) イギリスでの初版は2019年。日本での初版は2023年です。
サンタクロースのそりをひくトナカイは八頭。トナカイの列の先頭から2頭ずつ紹介すると、Dasher(ダッシャ-)と Dancer(ダンサー)、 Prancer(プランサー)と Vixen(ヴィクセン)、Comet(コメット)と Cupid(キューピッド)、そして Donder(ドンダ- この絵本ではドナー)とBlitzen(ブリッツェン)。これに赤鼻のルドルフを加えた九頭とも言われています。
この物語はトナカイたちとサンタクロースの出会いを描いた、美しい創作童話です。
お話は……
むかしむかし、サンタクロースのそりはシルバーベルと言う馬がたった一頭でひいていました。しかし、年を追うごとにクリスマスの魔法を信じる子どもたちが増え、そりに乗せるおもちゃも増えてきて、そりがだんだん重くなってきました。老いたシルバーベルには負担が大きくなってきてしまったのです。
そんなころ、J.P.フィネガン動物サーカスに飼われているトナカイの一家にダッシャーと言うトナカイがいました。彼は、両親が生まれた北極にあこがれを持つようになりました。
ある夜、トナカイの囲いの扉が開いたことに気づいたダッシャーは、囲いを飛び出し、北極星を目指して駆け出しました。
あまりにも遠い北極星。進めばいいのか、もどればいいのか悩むダッシャーの耳に、鈴の音が聞こえてきました。
そこには重いそりをひく馬と、赤い服を着たおじいさんが……
……と、いうのがあらすじ。
全編が光と影のコントラストが美しい絵で構成されており、その画力に圧倒されます。
トナカイのつぶらな瞳はきらきらと輝き、あこがれと希望に満ちています。
月明かりの中で出会うダッシャーとサンタクロース、そして煌々と月の輝くなかを飛ぶサンタクロースのそりと夜空を駆け抜けるダッシャーとシルバーベルのすがたは息を呑む美しさ。
サンタクロースとトナカイたちの秘密にふれ、トナカイたちの心あたたまるストーリーに心癒され、そして圧倒的画力に感動する創作童話絵本です。
文章は読みやすく、少しの漢字はありますがすべての漢字には振り仮名が振ってある総ルビです。見開きに最大で13行ほど、ややボリュームがありますが、五十音さえ読めればひとりでコツコツ読みきることができるでしょう。もちろん、読み聞かせにもおすすめです。
この季節の読み聞かせに、お留守番子のひとり読みに、クリスマスプレゼントに。
「まほうのよるに はじめてサンタのそりをひいたトナカイのおはなし」は、美しい絵に心洗われる絵本です。
美しいものを愛するすべてのお子さまにおすすめです。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はまったくありません。HSPやHSCの方のほうが多くのことを感じ取れるでしょう。画力に圧倒される、美しい絵本です。
クラシックやオルゴールミュージックなどを聴きながら読むのがおすすめです。読後には温かいココアをどうぞ。
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