【まよなかのプレゼント】真夜中に何かが起きる?秘密のバースデーパーティー。【絵本】【4歳 5歳 6歳】
りおちゃんはもうすぐ4歳。お誕生日が楽しみでなりません。けれど、楽しみにしていたお誕生日に生まれたばかりの妹、ゆうちゃんが熱を出してしまいました。病院に行ったおかあさんは夜遅くまで帰ってきません……(まよなかのプレゼント くさかみなこ/作 よしむらめぐ/絵 岩崎書店)
この本のイメージ ぬいぐるみファンタジー☆☆☆☆☆ バースデー☆☆☆☆☆ ほのぼの☆☆☆☆☆
まよなかのプレゼント くさかみなこ/作 よしむらめぐ/絵 岩崎書店
<くさかみなこ>
絵本作家・イラストレーター 宮城県出身 上智大学英文学科卒業 絵本作品に「いちにちパンダ」「よるだけパンダ」(絵/大塚健太 小学館)、「なんのたまごかな?」 「のりものいっぱい」(絵/きむらゆういち 東京書店)などがある。
<よしむらめぐ>
大阪府生まれ、三重県育ち。東京都在住。大手前女子大学(現・大手前大学)卒業。 元美術教員。 ゆうゆう絵本通信講座で絵本づくりを学ぶ。 「まめざらちゃん」(あさのますみ 作)で第7回MOE創作絵本グランプリ受賞。
かわいいお誕生日絵本のご紹介です。初版は2023年。
お話は……
りおちゃんはもうすぐ4歳。大好きな妹のゆうちゃんは生まれたばかりです。
ゆうちゃんは、ふっくりほっぺでとってもかわいい。
けれど、ゆうちゃんが来てからママは大忙し。何かあればゆうちゃんにつきっきりです。
そんなとき、りおちゃんはお気に入りのパンダのぬいぐるみ、クゥクゥを抱きしめます。クゥクゥはふわふわで、ぎゅっとするとあったかい気持ちになります。
お誕生日には一緒にケーキをつくろうね、とママと約束したりおちゃん。楽しみに待っていたのに、当日になったらゆうちゃんが熱を出してしまいます。
ママはゆうちゃんを連れて病院に行ってしまいました。
ママたちが夜遅くまで帰らないと知ったりおちゃんは、パパに絵本を読んでもらって眠ることにします。
でも、その夜……
トイレに行ったりおちゃんは、クゥクゥがひとりで歩いているのを見つけます。あわてて追いかけたりおちゃんは……
……と、いうのがあらすじ。
お誕生日って、子どもにとっては自分だけが主役の特別な日。
けれど、その「主役」が一瞬で「脇役」になってしまうことがある。それが「赤ちゃんの病気」。
仕方がないとはわかっていても、赤ちゃんに何かがあると自分の予定が全部ふっとんでしまう。りおちゃん自身が赤ちゃんの頃も同じようなことがあったのはわかっていても、子ども心にはつらいこともあります。
でも、いい子のりおちゃんはちゃんと我慢が出来ます。
そんなりおちゃんの気持ちに気づいていたのはぬいぐるみのクゥクゥ。
クゥクゥは、りおちゃんのために素敵なサプライズを用意していたのです。
下の子が生まれたばかりの長女の複雑な気持ちに寄り添う絵本です。
字はすべてひらがなとカタカナ。文章は読みやすく、見開きに十行前後で五十音が読めればひとりでコツコツ読みきることができます。もちろん、読み聞かせにも。
ひとりでお留守番したり、ひとりで夜をすごしたりするときに、そっと気持ちに寄り添ってくれ、励ましてくれる絵本です。パパとママが忙しくても、ぬいぐるみのクゥクゥはいつもりおちゃんのことを考えて気遣ってくれていたというのが心が温まります。
小さな子どもにとって、お気に入りのぬいぐるみは大切なパートナー。楽しいことも哀しいことも、いろんなことをおしゃべりして聞いてくれている相棒なのです。
よしむらめぐ先生の描く子どもたちのあどけなく表情豊かな愛らしさ。そして、ふわふわのクゥクゥの笑顔。何度も読み返したくなる絵本です。
お留守番子へのおみやげに、誕生日のプレゼントに、クリスマスプレゼントに。
「まよなかのプレゼント」は、心がほっこりとあったかくなる素敵な絵本です。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はまったくありません。下の子が生まれたばかりの小さな子どもの複雑な気持ちが丁寧に描かれています。
ぬいぐるみたちとのパーティーが小さな子どもが思い描く「理想の誕生会」ど真ん中です。
共働きのご両親のおうちのお誕生日プレゼントに。ぬいぐるみがお好きなお子さまにもおすすめです。
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