【もりのあかちゃん】ことりの赤ちゃんのごはんはなあに?春らんまんのほのぼの絵本。【4歳 5歳 6歳】
森は春です。こりすのぱろ、ぴこ、ぽろはひとりぼっちで鳴いていることりのあかちゃんを見つけました。あかちゃんに食べ物をあげたい3匹ですが…… (もりのあかちゃん いわむらかずお/作 至光社)
この本のイメージ 動物ファンタジー☆☆☆☆☆ 春☆☆☆☆☆ 小鳥☆☆☆☆☆
もりのあかちゃん いわむらかずお/作 至光社
<いわむら かずお>
日本の絵本作家。「14ひきのシリーズ」(童心社)や「こりすのシリーズ」(至光社)は国内だけでなく、フランス、ドイツ、台湾などでもロングセラーとなり、世界の子どもたちに親しまれている。
「14ひきのあさごはん」で絵本にっぽん賞、「14ひきのやまいも」などで小学館絵画賞、「ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ」(偕成社)でサンケイ児童出版文化賞、「かんがえるカエルくん」(福音館書店)で講談社出版文化賞絵本賞受賞。2014年にフランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。1998 年4月栃木県馬頭町に「いわむらかずお絵本の丘美術館」を開館。絵本・自然・子どもをテーマに活動を始めた。
こりすのきょうだい、ぱろ、ぴこ、ぽろの3匹の絵本「もりのあかちゃん」。初版は1988年です。
おはなしは……
森に春が来ました。
ぱろ、ぴこ、ぽろは喜んで遊びに出かけます。
と、ひとりぼっちで鳴いている小鳥のあかちゃんに出会います。
赤ちゃんに食べ物を運んであげたい3匹。けれど、小鳥の赤ちゃんが何を食べるのかがわかりません。
まつぼっくりはどうかな? 赤ちゃんはいやいやをします。
さくらの花はどうかな? 赤ちゃんはいやいやをします。
いったい、何を食べるのかな。
どんぐり? のいちご? きのこ? くるみ? みるく?
そのとき、おかあさん鳥がやってきて……
……と、いうのがあらすじ。
ぱろたちはりすなので、自分たちがおいしいと思うものをすすめてしまいます。
でも、鳥ってりすが食べるようなものは食べません。
最終的に「アレなのか……」と衝撃をうけるわけなのですが。
春と言えば桜。そして桜と言えば毛虫です。
桜と小鳥はとっても絵になる組み合わせですが、小鳥のほうはそんな風流な理由ではないかもしれないですね。
小鳥は虫を食べてくれるので、園芸をしている人は小鳥を歓迎しています。
ちょうちょは奇麗だけれど、その子どもは大食漢であっという間に野菜や植木を食べつくしてしまいます。
そんなとき、小鳥が来てくれると助かるのです。
そして果樹を育てている人にとっては、りすはやっかいな生き物です。かわいいんですが。なんだか、世の中って不思議ですね。
いわむら先生の自然の描写が美しく、そして、こりすの3匹が生き生きとして愛らしく、読んでいるとあたたかい気持ちになれる絵本です。
字はすべてひらがな。文章量は見開きに最大でも7行なので、ひらがなさえ読めればひとり読みで読み切ることができます。けれども、これはぜひ、読み聞かせで。
木や花、動物、鳥、すべての生き物がいとおしくなる、愛らしい絵本です。
この季節にぴったり。
桜が咲いたら、読み聞かせにぜひどうぞ!
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はまったくありません。満開の桜が美しく、こりすたちは可愛らしく、ほのぼのとしたファンタジー絵本です。
おかあさんと一緒にごはんを食べるのが今まで以上に楽しくなるかも。
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