【わんぱくだんのひみつきち】日常の隙間から異世界へ！猫の集会にまぎれこんだわんぱくだんの大冒険。【絵本】【2歳 3歳 4歳】
ひとりだったら、けん・ひろし・くみ。三人集まればわんぱくだん。わんぱくだんのいくところ、いつも不思議なことばかり。今日は空き地の秘密基地から思わぬところへ…… (わんぱくだんのひみつきち ゆきのゆみこ 上野与志/文 末崎茂樹/絵 ひさかたチャイルド)
この本のイメージ 日常ファンタジー☆☆☆☆☆ 秘密基地☆☆☆☆☆ 猫の世界☆☆☆☆☆
わんぱくだんのひみつきち ゆきのゆみこ 上野与志/文 末崎茂樹/絵 ひさかたチャイルド
＜ゆきのゆみこ＞
武蔵野市生まれ。作品に「わんぱくだん」シリーズ、「ねんどママ」シリーズ、「じゅうにしのおはなし」(以上、ひさかたチャイルド)、「モモばあちゃんのおおきなおうち」(学研)、「ふしぎなハミングさん」(ひかりのくに)、「どっきり! ひやひや!? おばけのくに」(チャイルド本社)、クレイアニメ「だいすき! ねんどママ」(NHK)などがある。
＜上野与志＞
1972年中央大学文学部卒業。作品に「わんぱくだん」シリーズ、「あかまるちゃんとくろまるちゃん」「とんとんとん」「ぼくんちのねこまたフーじぃ」(以上、ひさかたチャイルド)、「おおきいおうちとちいさいおうち」(岩崎書店)、「ふたごのどんぐり」(文研出版)、「ふたりはいつもはらぺこ」(教育画劇)、「ともだち?」(リーブル)、「ここはねこのまち・さがりめのニャン!」(絵本塾出版)、「ドラゴン、火をはくのはやめて!」(ポプラ社)などがある。日本児童文芸家協会会員。
＜末崎茂樹＞
1948年大阪生まれ。作品に「わんぱくだん」シリーズ、「やまねこせんせい」シリーズ、「おーいおばけ」「くんくんくん」「とんとんとん」「おかしなかくれんぼ」(以上、ひさかたチャイルド)、「くすのきだんち」シリーズ(ひかりのくに)、「おべんとうなあに?」(偕成社)、「ふるるるる」「ねこなんてだいきらい!」(以上、フレーベル館)などがある。
1990年に「わんぱくだんのかくれんぼ」が出版されてから30年以上愛されているロングセラー「わんぱくだん」シリーズ。本日ご紹介するのは「わんぱくだんのひみつきち」です。初版は2014年。
お話は……
近所の空き地にわんぱくだんの三人が自分たちだけの「秘密基地」を作りました。
秘密基地で遊ぶのはとても楽しい。でも、もう少し広いとよかったのに。
ひろしは秘密基地の壁にドアの絵を描いて、となりに部屋があるふりをしました。
ところが、絵のドアがほんとうにひらいて、三人は扉のむこうへ……
扉の向こうは猫たちの世界。
わんぱくだんの三人も、服を着た猫になっていました。
猫集会では、野良猫たちのドラネコ団と、飼い猫団に分かれて「猫は泥棒してもいいか悪いか」で争っています。
わんぱくだんの三人……いや、三匹は……
……と、いうのがあらすじ。
最近は「空き地」って見ないですよね。
昔は、建物と建物のあいだに、雑草の生えた空き地がたくさんあったのです。土管もありました。「ドラえもん」でよく見る、アレです。
自然の少ない都会では、子どもたちは「空き地」で遊んでいたものです。
わんぱくだんの三人は、いまどき珍しい「空き地」に自分たちだけの「秘密基地」を作ります。
「秘密基地」。なんと心躍る言葉。
子どもにとって、親や大人の介入の無い「秘密基地」はあこがれです。わんぱくだんはついに秘密基地を手に入れたようです。
そのうえ、この秘密基地は異世界につながっているというおまけつき。
わんぱくだんのお話は、現実世界からシームレスに異世界へと移行し、そして気が付いたら現実世界に戻ってくる、というのがお決まりのパターンです。
今回も、三人が作った秘密基地から「猫の世界」へと移動してしまいます。もちろん、三人も猫になって。
「空き地で遊びたい」「自分たちだけの秘密基地が欲しい」「猫の集会を覗いてみたい」。
子どもの「してみたい」が「わんぱくだん」にはいつもいっぱい詰まっています。
文章はすべてひらがなとカタカナ。見開きに最大で十行前後なので読みやすく、五十音がわかればひとり読みでコツコツと読みきることができます。もちろん、読み聞かせにも。
男の子が読んでも女の子が読んでも、わくわくと心躍るファンタジー絵本です。
日常のちょっとした不思議を楽しみたいときにはぜひどうぞ！
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はいっさいありません。
男の子でも女の子でも楽しめる、冒険ファンタジーです。
空き地に秘密基地を作ったり、猫の集会に紛れ込んだりと日常がちょっぴり不思議で楽しくなる要素がいっぱいです。
https://www.mmanorhouse.com/2023/11/04/post-13180/
