現代版ドリトル先生?ドイツ発、イマドキの動物と話せる少女の物語。【小学校低学年以上】

2024年2月13日

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動物と話せる少女 リリアーネ 1 動物園は大さわぎ! タニヤ・シュテーブナー/著 中村智子/訳 学研プラス

リリアーネには秘密がありました。彼女が笑うと花が咲き、彼女がいると動物が集まってきます。リリは動物の言葉がわかるのでした。

この本のイメージ 勇気☆☆☆☆ 友情☆☆☆☆ ヒロインのかわいさ☆☆☆☆☆

動物と話せる少女 リリアーネ 1 動物園は大さわぎ! タニヤ・シュテーブナー/著 中村智子/訳 学研プラス

 「能ある鷹は爪を隠す」と言うことわざが日本にはあります。
高い能力がある人は、ふだんはそれを隠しておいたほうがいい、と言う意味ですが、謙虚を美徳とする日本人らしいなあと常々思っていました。

 劣っている人が周囲からいじめられるのはまだしも(それもいけませんが)、優秀な人を周囲からつまはじきにしていては優秀な人が能力を発揮できないので、結果的に誰の得にもならないのですが、日本ではありがちなこと。なんとかならんものかと、思っていました。

 ところが、この本を読んで、日本だけじゃないんだと考えを改めたのです。

 主人公のリリアーネ(通称リリ)には、秘密がありました。
彼女が笑うと周囲の植物たちは成長し、美しく花を咲かせます。
それだけでなく、どんな動物たちとも気持ちのこもった会話が出来たのです。この「動物との会話」は、ドリトル先生のように動物語をしゃべるのではなくテレパシーのようなもので、動物たちはリリを見ただけで「この子は自分のことをわかってくれる」と直感し、集まってくるほどの能力でした。

 彼女は、この特殊な能力のせいで、どの学校でもなじめず、転居と転校を繰り返していました。

 新しい土地に引っ越してきて、「今度こそは」と意気込むリリアーネ。
そんなとき、偶然隣の家の男の子、イザヤと出会います。イザヤにも秘密がありました。

 イザヤは学校では人気者の男の子でしたが、実はギフテッド級の天才で、自分の学力を隠していたのです。つまり、平凡なふりをしていたんですね。彼は自分が飛びぬけて優秀だと周囲からいじめられると思っていたみたいなのです。

 この二人が仲良くなり、自分たちの優れた能力をカミングアウトしながら動物にまつわる問題を解決していく、というストーリーです。(今回は動物園の象を助けます)

 自分が人より優れていることを、ひた隠しにする二人というのが斬新です。実際、優れていることを攻撃する子も出てきますし、こういうのは、世界中どこでもあることなのかしら、と思いました。(ただ、ドイツは、昔からわりと日本と似たところがあるとは言われています)

 「イケてない女の子」だと思われて、いじめっ子グループからいじめられていたリリが、能力を発揮して大逆転する昔ながらのスカッと展開と、わざわざ平凡なふりをする男の子の物語がプラスされて、現代ぽい物語に仕上がっています。

 周囲の大人たちは、いい人が多く、リリたちが能力を告白したことをあたたかく受け止めてくれるので、後半は気持ちのいいハッピーエンドへ流れていき、読後感もすっきりしています。

 表紙も挿絵も、今風のイラストでとてもかわいいので、女の子におすすめ。お子様が読みきってくれたら、「ドリトル先生」もぜひ、すすめてみてください。(ドリトル先生の挿絵はやぼったいですが…)

 何か一つでもいいから特技があったら恥ずかしがらずに発揮してみよう。誰かを助けられるかもしれないよ、と言うストレートなお話です。

 字が大きく文章は平易で読みやすく、振り仮名もふってあります。小学一年生~二年生の長い物語の読みはじめに。

人気のシリーズで続巻がたくさん出ているようです。このタイプのジュニア小説の中では、ヒロインのかわいさでかなり好みです。動物が大好きなお子様にはぜひ。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 いじめのシーンがありますが、すっきりと解決するので、ネガティブな要素は少ないです。動物や植物の好きな女の子におすすめです。読了後は「ドリトル先生」もね。
ココアとプレッツェルをお供にぜひどうぞ。

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