【フランクリンの空とぶ本やさん】本好きドラゴンと少女ルナのファンタジック本屋さん。本好きのための、ほのぼの絵本です【4歳 5歳 6歳】
フランクリンは本が大好きなドラゴンです。洞穴の中には、大好きな本でいっぱい。誰かにお気に入りの本を読んであげたいのですが、みんな怖がって逃げてしまいます。ある日、ルナという本好きの女の子と出会い、意気投合した1人と1匹は、ある計画を立てるのでした……
この本のイメージ 本好きさんへ☆☆☆☆☆ ほのぼの☆☆☆☆☆ ファンタジー☆☆☆☆☆
フランクリンの空とぶ本やさん ジェン・キャンベル/文 ケイティ・ハーネット/絵 横山和江/訳 BL出版
<ジェン・キャンベル>
詩人、作家。英国の北東イングランドで育ち、エディンバラ大学で英文学を学ぶ。書店で働き、その時の経験をもとに執筆した“Weirdustomers Say in Bookshops”(本屋にやってきたおかしなお客)は10数か国語に翻訳されている。イギリスの優れた若手詩人に贈られるエリック・グレゴリー賞を受賞。詩や短編などを教えながら創作活動をしている。ロンドン在住。
すごくかわいい絵本のご紹介です。原題は Franklin’s Flying Bookshop.
主人公は、本が大好きなドラゴンのフランクリン。相棒は本好きの女の子ルナです。
フランクリンは本が大好きなドラゴンで、人間に本を読んで聞かせてあげたいという夢を持っていました。ところが、人間はドラゴンを見ただけで恐ろしがって逃げてしまいます。
ある日、森で本を読んでいた女の子に話しかけたフランクリン。でも、女の子は逃げません。フランクリンを見て大喜び。女の子━ルナちゃんはドラゴンの出てくるお話が大好きだったのです。
本が大好きな1匹と1人は、出会ってあっと言う間に大親友になります。
そして、秘密の計画を立てるのでした。
それは……と、言うのがあらすじ。
タイトルでネタバレしていますが、フランクリンとルナが「空とぶ本屋さん」をするお話です。
ほのぼのとした温かみのある絵なのですが、とにかくなによりドラゴンのフランクリンがかわいい。素朴な筆致なのですが、どの絵のドラゴンも表情豊かでかわいいのです。
人間より気合入ってるんじゃないかしら、と思うくらい。
本が好きなドラゴンと人間が種族を越えて仲良しになるのも、いい感じ! オタクは、けっこう様々な障壁を越えてしまいますからね。
そして、意気投合して楽しい計画を思いついたら、どんどんアイディアが沸いてくるのも、あるあるです。
最後は、気持ちのいいハッピーエンド。
本は知らないことを教えてくれる知識の宝庫だと言うだけでなく、物語を通じて夢や希望、思いやりや愛情などを教えてくれます。知識や知恵の部分だけではなく、情緒にも働きかけるのです。
ドラゴンと仲良くなって空をとびながら読み聞かせをしてもらうことは、現実にはおこりえないけれど、絵本の中で物語と一緒に疑似体験することで、子どもの想像力はどこまでも羽ばたくことが出来ます。
この絵本の中でもフランクリンとルナは、町の人たちを楽しませるために様々なアイディアを出し合いましたが、それができるのはたくさん本を読んできたからです。
そして、たくさん本を読んできたからこそ、種族の壁を乗り越えて親友になれたのだ、と伝えてくれます。
表紙の絵のドラゴンが緑色で、ルナの髪とドラゴンの羽が赤いので、なんとなくクリスマスな配色。クリスマスのお話ではないのですが、クリスマスプレゼントにいかがでしょう。
本好きのお子様にはもちろん、本好きになってほしいなと願いをこめてプレゼントするのもいいかも。本を読む楽しさを伝えてくれますよ!
フランクリンとルナのコンビの絵本はどうやらシリーズになっているようです。続きも読みます! 楽しみです。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はいっさいありません。かわいらしくて、ほのぼのとしたお話です。大人の和みタイムにもいいけれど、これはやっぱり子どもたちに読んでいただきたい……。字を覚え始めたら、ぜひ読んであげてくださいね。
ドラゴンとルナでピンと来た人は、せっかくだからクリスマスのおもちゃと一緒にプレゼントにいかがでしょう。ファンタジック本屋さんのハートフルストーリーをぜひどうぞ。
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