【おばけくんのハロウィン】ハロウィンシーズンに!かわいいおばけの絵本です。【2歳 3歳 4歳】
おばけくんはこどものおばけです。あそびあいてがいなくて いつもひとりぼっち。 でも、きょうだけはとくべつ!ハロウィンのひだけは、おばけにかそうした こどもたちといっしょに あそぶことができるから。 ところが、おばけくんのしょうたいが ばれそうになって……
この本のイメージ ハロウィン☆☆☆☆☆ ほのぼの☆☆☆☆☆ かわいい☆☆☆☆☆
おばけくんのハロウィン 新井洋行/作・絵 KADOKAWA
<新井洋行>
1974年、東京生まれ。二人の娘の父。絵本作家・デザイナー。 絵本に「れいぞうこ」(偕成社)、「いろいろ ばあ」(えほんの社)、「みず ちゃぽん」(童心社)、「どじにんじゃ」(講談社)、「おおごえずかん」(コクヨS&T)、「ころころぽーん」(ほるぷ出版)など多数。挿画に「パーシー・ジャクソン」シリーズ(ほるぷ出版)、「モーキー・ジョー」シリーズ(フレーベル館)など。くもん出版からは、「えほんとあそぼ」シリーズのほかに「ぴーかーぶー!」「カチン コチン!」(絵・小林ゆき子)の2冊がある。
10月31日はハロウィン。この季節は、おばけや魔女、魔法使いなど、ハロウィンにちなんだ絵本や児童書を重点的にご紹介しています。わたしはファンタジーがだいすきなので、とくにハロウィンシーズンじゃなくてもそんなような本ばかり紹介してますけども。
ハロウィンとは、もともとはケルトのお祭り、一年の実りを祝う収穫祭「サウィン」が起源です。アメリカでは、かぼちゃをくりぬいたランタンを飾り、子どもたちが幽霊やモンスターなどの仮装をしながら、家々をめぐり「トリック・オア・トリート!」(お菓子をくれないといたずらするぞ)と言ってお菓子をもらうイベントがあります。
さて、このハロウィンと似たような風習が日本の北海道にもあるのをご存知ですか?
「ローソクもらい」と言う風習で、北海道の七夕(八月七日)の夜(昼に行う場合もある)に、子どもたちがぼんぼりを持って家々を回り、
「ローソク出せ、出せよ、出さないとひっかくぞ、おまけにかっちゃくぞ」
と歌いながらお菓子をもらうイベントです。ね。似てますよね?
ケルトはかつてヨーロッパのアイルランドからフランスのブルターニュあたりまで広がっていた古い古い民族の文明です。アイルランドやイギリスにはまだまだケルトの文化が色濃く根付いていて、何にどう使われていたかわからない、巨石の遺跡などがのこされています。
この巨石文明、日本にも奈良に数多くの巨石が残っています。いまだに何に使われていたのかさっぱりわからないまま。
アイルランドやイギリスと日本には意外にも共通点が多く、「浦島太郎」に似た伝説「ティル・ナ・ノーグ」がケルトの伝説にもあるなど、こんなに遠く離れた国とどうしてこんなにも似ているのか、と言う不思議があります。
その親近感はむこうにもあったようで、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)など日本を愛して帰化したアイルランド人もいました。
夏が終わるとオレンジと黒の飾り付けで浮かれた雰囲気に変わる昨今ですが、ハロウィンはけっして「西洋かぶれ」ではなく、古い日本の文化と深いところでつながっているのです。
……とはいえ、この季節にいちばん楽しみなのは、ハロウィン限定スイーツ!
この季節にしか売っていないかぼちゃのお菓子でおうちカフェするのが何より楽しみなわたしです。(そうです、食い気です!)
さてさて、本日ご紹介するのは幼児向けのかわいい絵本を数多く描かれている新井洋行先生の「おばけくんのハロウィン」。
これ、ほんとうにかわいいんですよ!
ちいさな、ひとりぼっちの子どものおばけ「おばけくん」が、お友だちが欲しくてハロウィンの夜の子どもたちの列に混ざって一緒に近所をめぐり、お菓子をもらって食べ、楽しく遊ぶというお話です。
子どもたちはおばけや魔女に仮装しているので、おばけくんが混ざっても気づかれません。
でも、ハロウィンが終わったら、またひとりぼっち。
そのとき……
……と、いうのがあらすじ。
子どもたちと一緒にみんなで切り株に座って、お菓子を食べているおばけくんが本当に幸せそう。相手が何だって、楽しく遊べればそれでいいんですもんね。子どもは純粋です。
「よくわからない何か」とも、楽しければ一緒に遊んでしまう、子どもたちの黄金時間。かわいくて、ハロウィン気分が楽しめて、ラストではほっこりします。
字はすべてひらがなとカタカナ。見開きに五行~八行の文章の、読みやすい絵本です。字を覚えたての小さなお子さまに。そして、読み聞かせに。性別の関係ない本なので、男の子にも女の子にもおすすめです。
「明日も元気に遊ぼう」と思える、かわいくて楽しい絵本です。この季節にぜひどうぞ。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素がまったくありません。「おばけくん」がとにかく可愛らしく、小さなお子さまの「こわい」を「かわいい」に変換してくれる、ほのぼの絵本です。
「おばけくん」に性別がないので、女の子にも男の子にも楽しく読めると思います。50音をおぼえていれば、ひとり読みもできるので、字を覚えたてのお子さまにおすすめです。
最近のコメント