【ねこのおふろや】猫好きさんに!猫愛あふれる、ゆかいな絵本。【3歳 4歳 5歳】
ひとがねしずまったまよなかに ひっそりとひらく いっけんのおふろやがありました……。猫たちが集う深夜のお風呂屋さん。こっそり湯を楽しむ猫たちのすがたがかわいく、ゆかいな猫愛あふれる絵本です。
この本のイメージ 動物ファンタジー☆☆☆☆☆ とにかく猫☆☆☆☆☆ 古きよきお風呂屋さん☆☆☆☆☆
ねこのおふろや くさかみなこ/文 北村裕花/絵 アリス館
<くさかみなこ>
宮城県出身。上智大学英文学科卒業。
文章を手がけた絵本作品に「もりねこ」(絵/品田紗桜里・文研出版)、「あなたがうまれたとき」(絵/横須賀香・小学館)など、絵を手がけた絵本作品に「ちんあなごのちんちんでんしゃ」(作/大塚健太・講談社)、「いちにちパンダ」「よるだけパンダ」(作/大塚健太・小学館)などがある。保護猫のピノと東京で暮らす。
<北村裕花>
栃木県生まれ。多摩美術大学卒業。
絵本作品に「おにぎりにんじゃ」「ゴリラさんは」(講談社)、「こどもかいぎ」(フレーベル館)、「かけっこ かけっこ」(文/中川ひろたか・講談社)、「くれよんがおれたとき」(文/かさいまり・くもん出版)、「ねねねのねこ」(文/おおなり修司・絵本館)などがある。田舎にて四季を感じる庭づくりに勤しむ。
猫好きさんへおすすめの、かわいい絵本のご紹介です。
初版は2023年1月。
真夜中にひらく、猫のためのお風呂やさんがあって、そこには猫たちがこっそり憩いに来ているというストーリー。
番台にはネコモリさんとネコハラさん。でっぷりとした大人猫姉妹です。何歳なのかはわからないけど、かなりお年寄りな感じ。
大人100ニャン、子ども50ニャン払って入ります。
ニャンプーでからだをゴシゴシ洗って、からだをきれいにしましょう。
大きなお風呂は、猫湯名物のぬる~いお風呂です。ねこは熱いお風呂が嫌いなのです。
白猫用の「まっしろゆ」、黒猫用の「まっくろゆ」、それ以外の猫用の「もふもふゆ」、そしてキャットタワーから飛び込む「タワーぶろ」。またたびの入った「またたびゆ」もあります。
お風呂では楽しそうに近所の噂話を、そして、お風呂からあがったらドライヤーでもふもふかわかして、お互いにブラッシングしあいっこします。
ゆあがりにはミルクを飲んだりマッサージしたり。
飼い主のわがままや野良猫生活に疲れたら、さっぱりとしにくる、ねこたちだけの憩いの場所です。
……と、いうのがあらすじ。
とにかく、多種多様、いろんな猫たちが登場します。
ふてぶてしくて、ちょっと愛嬌のある大人の猫たちが、男湯、女湯なんていうのもなく、みんな楽しげにお風呂に入っているのです。
性別を感じさせないもふもふの猫たちが、ただのどかにリラックスしてる様子が続くのが見ていてなごみます。
こういった昔ながらの銭湯も最近は減ってきましたから、最近のお子さまが読むと「お風呂屋さん」そのものが新鮮で楽しく感じられるかもしれません。
登場しているのは猫ですが、していることは昔ながらの銭湯の文化そのままです。湯上りの瓶入り牛乳は、格別のおいしさがありますよね。
白猫、黒猫、トラネコ、ぶち猫……いろんな雑種の猫たちが、ふーにゃふにゃになりながらくつろぐ秘密のお風呂屋さん。ほんとうにあったら、こっそり覗いてみたいですね。
文章は見開きに五行~十行。すべてひらがなとカタカナなので、50音が読めればひとりで読むことが出来ます。けれども、読みながら銭湯の仕組みなどを教えてあげることが出来るとより楽しめるので、ここはぜひ、読み聞かせで。
いやまあ、タワーぶろみたいに飛び込んではいけませんけどね……
あざとくかわいい子猫じゃなくて、ふくふくした大人猫が大量に登場するあたりに筋金入りの深~い猫愛を感じます。どの猫も表情豊かで、幸せそうなのです。
そろそろ銭湯や温泉にも、おでかけできるようになりました。
絵本を読んでからお風呂に行くか、お風呂に行ってから絵本を読むか。
どちらでもきっと楽しいですね。
猫とお風呂が大好きなお子さまに、読み聞かせに、大人のなごみ絵本に、ぜひどうぞ。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はまったくありません。猫と温泉が好きな方におすすめです。
親子での読み聞かせだけでなく、猫好きさんの大人の和み絵本としても。猫好きさんのプレゼントにもおすすめです。
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