【たなばたさま】伝統行事の由来を知ろう。七夕の由来を描いたかわいい絵本。読み聞かせに!【3歳 4歳 5歳】

2024年4月10日

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たなばたさま いもとようこ/文・絵 金の星社

むかし、天の川の西に天の神様が住んでいました。神様には織姫という娘がおりました。織姫は機を織って神様の着物をつくる仕事をしています。神様は毎日毎日、機ばかり織っている織姫のことが心配になり……

この本のイメージ 七夕☆☆☆☆☆ 伝統行事の由来☆☆☆ ワークライフバランス☆☆☆☆

たなばたさま いもとようこ/文・絵 金の星社

<いもとようこ>
兵庫県生まれ。金沢美術工芸大学油画科卒業。「ねこのえほん」「そばのはなさいたひ」でボローニャ国際児童図書展エルバ賞を2年連続受賞。「いもとようこうたの絵本1」で同グラフィック賞受賞

 今日は七月七日。七夕です。
 そんなわけで、七夕の由来を描いたかわいらしい絵本をご紹介しましょう。初版は2015年です。

 大人であればほとんどの方が七夕の由来をご存知でしょう。
 この絵本でのあらすじをご紹介します。

 お話は……

 天の川の西に天の神様が住んでいました。
 神様には「織姫」と言う一人娘がおり、とても働き者でした。

 毎日毎日、朝から晩まで機を織り、神様の着物をつくっているのです。

 織姫があまりにも根をつめて働くので神様は心配になり、彦星と言う働き者の牛飼いがいるのでふたりを結婚させてみることにしました。

 ふたりはとても仲のよい夫婦になりました。

 ところが、織姫と彦星は仲がよいあまり、互いのことしか考えなくなり働かなくなりました。
 織姫が機を織らないので神様の着物はぼろぼろになり、彦星は牛の世話をしなくなってしまったので牛は病気になってしまいました。

 怒った神様は、ふたりを離れ離れにして会うことを禁じました。
 ふたりは悲しみのあまり泣き暮らし、やはり機も織らず牛の世話もしません。

 それで、神様はふたりに「一年間まじめに働いたら、七月七日にふたりを会わせてやろう」と約束したのです。

 すると、織姫も彦星も元気を取り戻し、自分たちの仕事に精を出すようになりました。
 一年間がんばったふたりは、七月七日に会うことができるのです。

 ……と、いうのがあらすじ。

 中国から渡ってきた古い古い伝説ですが、現代の子供向けのメッセージもちょっぴり潜んでいます。
 働いてばかりでもダメ。遊んでばかりでもダメ。


 まじめな織姫は毎日毎日、朝から晩まで神様のために機を織っていました。
 本人は「機を織るのが好き」と言っていましたが、神様はそんな織姫に「この娘はほんとうにこれで幸せなのだろうか」と心配していたのです。 

 いくら機を織るのが好きだとしても、いまのままでは一人娘の織姫は父親の神様くらいとしか交流がないわけです。一人ぼっちで一生機だけ織っていていいのだろうかと思うのは、神様の親心でした。

 それで、まじめな牛飼いの彦星をお婿さんにしてあげるのですが、元来まじめなはずの織姫と彦星が結婚したらまったく仕事をしなくなったのは、神様の想定外でした。

 いままでまったく遊んだことがなかったふたりだったので、仕事と休息のバランスをうまくとれなかったのです。それで神様はかんかんに怒ってしまいます。

 これは、小さなお子さまにとっても必要なことですが、部屋に閉じこもって勉強ばかりしていてもダメだし、かといって毎日遊んでばかりいてもダメ。遊ぶときは遊び、勉強するときはする。大切なのはバランスなのです。

 「この日(この時間)に遊ぶぞ」と決めて、それを励みに勉強する。
 それが、遊ぶ時間をより楽しくし、勉強する時間に励みを与えるのでした。

 古いおとぎ話の絵本ですが、現代を生きる小さなお子さまの日常生活へのヒントも潜んでいます。

 いもとようこ先生の絵が抜群に可愛らしく、男の子にも女の子にも受け入れられる上品さも魅力。

 字はほぼひらがな。わずかにある漢字には振り仮名が振ってあるので五十音が読めれば一人でコツコツ読むことができます。もちろん、読み聞かせにも。

 伝統行事の由来を知ることができ、日常生活のヒントも得られるかわいい絵本です。夏の読み聞かせにぜひどうぞ。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。七夕の由来を物語で描いたかわいい絵本です。男の子でも女の子でも楽しく読めます。
 七夕の季節に。

 

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