【にわか魔女のタマユラさん】ある日突然、魔女になっちゃった?ほのぼの魔女ストーリー【小学校中学年以上】

2024年4月13日

広告

にわか魔女のタマユラさん 伊藤充子/作 ながしまひろみ/絵 偕成社

「喫茶たまゆら」は街で評判のお店です。ある日、不思議な女の人ヨルさんからタマユラさんは黒いカバンを預かりました。ところがこのカバン、どうやら正真正銘の魔女のカバンだったようで……

この本のイメージ ファンタジー☆☆☆☆☆ 日常☆☆☆☆☆ ほのぼの☆☆☆☆☆

にわか魔女のタマユラさん 伊藤充子/作 ながしまひろみ/絵 偕成社

<伊藤充子>
いとうみちこ。1962年、東京生まれ。東京外国語大学ヒンディ語学科卒業。故安房直子氏に師事。矢崎節夫氏主宰「貝がら」同人。ニッサン童話と絵本のグランプリ優秀賞受賞。作品に「クリーニングやさんのふしぎなカレンダー」「てんぐのそばや」「アヤカシ薬局閉店セール」(産経児童出版文化賞・JR賞受賞)など。

<ながしまひろみ>
1983年、北海道生まれ。マンガ家、イラストレーター。著書に、マンガ「やさしく、つよく、おもしろく。」(ほぼ日ブックス)、「鬼の子」全2巻(小学館)、絵本「そらいろのてがみ」がある。そのほか、児童書では「ゴリランとわたし」など、書籍の装画・挿絵も数多く手がける。

 

 初版は2022年。魔女の登場するほのぼのファンタジーです。

 お話は……

 並木通りに「喫茶たまゆら」と言うお店がありました。
 店主はおかっぱ頭の女性、タマユラさん。

 コーヒーと紅茶、ミネストローネとシフォンケーキが評判のお店です。

 ある日、黒ずくめの服を着たヨルさんという女性が「旅行に行くから」とタマユラさんに黒いカバンを預けました。
 ところがこのカバン、正真正銘、魔女のカバンだったのです。

 魔女の持ち物に名前をつけた瞬間からタマユラさんにも魔力が宿ってしまいました。
 さて、「にわか魔女」のタマユラさん、これからどうするのかな?

 ……と、言うのがあらすじ。

 「にわか魔女のタマユラさん」は、伊藤充子先生の「おみせやさんシリーズ」の中の一冊。ほかにはクリーニングやさん、そばやさん、薬局、おべんとうやさんなど楽しそうなお話がいっぱい。

 でも、「喫茶店」って、小さな女の子が一度はあこがれる場所です。それと「魔法」が合体しているなんて、なんて素敵。

  タマユラさんは、魔女の道具を預かることでほんの少しだけ魔法が使えるようになりました。
 彼女の魔法は「モノや動物に名前をつけると会話できるようになる」こと。
 この能力で、身の回りのちょっとした事件を解決します。

 おお、子どもの頃、確かに動物やモノの気持ちをわかりたい、おしゃべりしたいと思ったこと確かにあるある。
 「動物たちとおしゃべりしたい」「モノの気持ちがわかりたい」「ほうきに乗って空を飛びたい」「おしゃれな喫茶店で働きたい」「美味しいお菓子を食べたい」など、小さな子どもの純粋な願望が全部叶ってしまうなんて、ちょっと贅沢です。

 タマユラさんは、いきなり不思議なことに巻き込まれてもあまり狼狽しません。最初はびっくりするけどすぐ順応し、起きる出来事を全部楽しんでしまいます。不思議なことは「ふしぎすてき」と大喜びし、困っている人にはためらわずに手を貸すことができる、素敵な女の人です。

 そんなタマユラさんのことが近所の人たちだけでなく、動物たちも植物たちも、道具たちもみんなみんな大好き。タマユラさんは、周囲の人たちや動物、道具たちに助けられて困った人たちをお助けします。

 文章は平易で読みやすく、漢字はさほどは難しくなく簡単な漢字以外には振り仮名が振ってあります。だいたい、小学校中学年から。細かなエピソードに分かれており、ほどほどのボリュームなので読みやすいと思います。短めの絵物語風小説を卒業したら、こちらを。

 「なんでも魔女商会」や「まじょのナニーさん」あたりを読みこなせたらその次あたりにおすすめです。
 悪者のいない、やさしい世界でタマユラさんの行動力や好奇心が光ります。

 夏が終わってハロウィンを迎えるこのシーズンにおすすめのファンタジー。大人が読んでも、ほのぼのとあたたかい気持ちになれる物語です。この秋の読書にぜひどうぞ!

 ※この本には電子書籍もあります。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はまったくありません。悪者のいない、ほのぼのファンタジーです。持ち前の好奇心と行動力でタマユラさんが身近なお困りごとを解決します。

 読後はキンツバとおいしいコーヒーでひとやすみしましょう。ミネストローネでもいいですね!

 

商品紹介ページはこちら

 

 

お気に入り登録をしてくださればうれしいです。また遊びに来てくださいね。
応援してくださると励みになります。

にほんブログ村 本ブログへ

広告