【シロクマくつや】シロクマさんたちの素敵な靴屋さん。雪の日に出会った、素敵なおうちは……?【絵本】【4歳 5歳 6歳】

2024年4月14日

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シロクマくつや おおでゆかこ/作 偕成社

寒い雪山の向こう。靴屋のシロクマの家族が新しい家を探して旅をしていたところ、素敵な空き家を見つけました……(シロクマくつや おおでゆかこ/作 偕成社)

この本のイメージ ファンタジー☆☆☆☆☆ 冬☆☆☆☆☆ 靴☆☆☆☆☆

シロクマくつや おおでゆかこ/作 偕成社

<おおでゆかこ>
1986年大阪府生まれ。京都精華大学卒業後、イラストレーター、絵本作家として活躍。可愛い雑貨も人気を集めている。2017年ニベアクリーム限定デザイン、2019年森永ビスケットコラボパッケージなど

 子どものころ、靴って今よりずっと大切でした。だって、すぐ履けなくなるんですもん。
 大人になるとお気に入りの靴を大事に使って「来年も履こう」とか、三年前の靴をもう一度履こうとか、そんな風に使えるようになりますが、子どもの靴は一期一会。そのときだけ履ける、そのときだけのもの。

 だから、小さな子どものころは靴は特別なものでした。
 服は小さくなっても手を入れて使ったり、大き目のものを買って長く使ったりできるのですが靴だけは別。大きい靴を履くと転んだりしやすいし、かといって小さくなった靴をいつまでも履いているとそれもよくない。

 ほんの少しのあいだのお付き合いですが、それだけに「靴」と言うと特別感がありました。
 そして、スニーカーや運動靴ではない、しっかりしたつくりのエナメル靴には心からあこがれて、大人になったらああいう靴を履くんだと心に決めていた幼い頃。

 この絵本を読んでいたら、あの頃のことを思い出してしまいました。

 本日ご紹介するのは、冬にぴったりのかわいいシロクマさんたちの靴屋さんの絵本です。初版は2014年。

 お話は……

 寒い雪山の向こう。
 靴屋のシロクマさんたちの家族が新しい家を探して旅をしていました。

 そこに、靴の形をした空き家を発見。
 これは靴屋さんにぴったりだと、喜び勇んで空き家を改造します。

 一階が靴売り場。
 二階と三階が家族の部屋。
 四階が倉庫、そしていちばん上の屋根裏部屋が靴工房です。

 靴職人のおばあちゃんとお父さんが靴を作り、お母さんと三匹の子どもたちがお店をきりもりします。

 素敵な靴を次々と作り出す「シロクマくつや」さんは大人気。
 ところがある日、巨人がやってきて……

 ……と、いうのがあらすじ。

 カラフルでかわいい絵と、夢のあるストーリーに惹きこまれ、あっと言う間に読めてしまいます。
 おばあちゃんとお父さんが創りだす、色とりどりの不思議な靴には夢がいっぱい。あんな靴、こんな靴、ほしいな、履いてみたいなと思うものばかり。

 途中で大どんでん返しがありますが、心あたたまる可愛いラストシーン。笑顔になれるハッピーエンドです。

 字はすべてひらがなとカタカナ。文章は見開きに五行くらい~二十行くらいと、一部字が多めのページがありますが、華やかで愛らしい絵が中心で読みやすい。五十音が読めるお子さまなら、ひとりで読みきることができると思います。もちろん、読み聞かせでも楽しそう。

 冬の季節にぴったりの絵本です。
 色彩豊かで夢あふれる絵は、女の子にも男の子にも。

 クリスマスプレゼントに、お誕生日プレゼントに、そしてなんでもない冬の日の読み聞かせに。
 靴が大好きになる、幸せ絵本です。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はまったくありません。
 カラフルで温かみのある絵柄が魅力的な、夢あふれる絵本です。
 男の子にも女の子にも。

 シロクマさんたちが一生懸命靴を創っている様子を描いているので、靴を大切にしたくなります。

 

 

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