【アーチー・グリーンと錬金術師の呪い】伝説の錬金術師たちの謎を解け!本と魔法の本格ファンタジー、第2巻。【小学校高学年以上】
魔法図書館の本作り見習いとして働き始めたアーチーは、同じ見習いたちと魔法書を修復するための「錬金術師クラブ」を結成する。しかし、その裏で闇の魔法使いたちの陰謀はうごめいていた……(アーチー・グリーンと錬金術師の呪い D.D.エヴェレスト/作 こだまともこ/訳 石津昌嗣/絵 あすなろ書房)
この本のイメージ 本格ファンタジー☆☆☆☆☆ 魔法☆☆☆☆☆ 図書館☆☆☆☆☆
アーチー・グリーンと錬金術師の呪い D.D.エヴェレスト/作 こだまともこ/訳 石津昌嗣/絵 あすなろ書房
<D.D.エヴェレスト>
英国の作家。妻、ふたりの十代の子どもといっしょに、アッシュダウン・フォレストにあるエドワード調の屋敷に住む。執筆していないときは、地元のサッカーチームのマネージャーや、息子のロックンロール・バンドの裏方を務めている。ジャーナリストでもあり、ノンフィクションの作品を多数出版している。
<こだまともこ>
東京生まれ。出版社で雑誌の編集に携わったのち、児童文学の創作と翻訳を始める。
<石津昌嗣>
1963年、広島生まれ。作家/写真家/絵描き。武蔵野美術大学卒業後、グラフィックデザイナーを経て、海外を三年間放浪する。帰国後、写真と執筆に携わる。
本と魔法の本格ファンタジー「アーチー・グリーン」シリーズの第2巻、「アーチー・グリーンと錬金術師の呪い」です。
原題はArchie Greene and the Alchemist’s Curse;INSTRUCTION Book 2.イギリスでの初版は2016年。日本での初版は2017年です。
お話は、第1巻「アーチー・グリーンと魔法図書館の謎」から完全に続いているので、まずは「アーチー・グリーンと魔法図書館の謎」からお読みください。
「アーチー・グリーンと魔法図書館の謎」のレビューはこちら↓
今回のお話は……
魔法図書館の本作り見習いとなったアーチーは、同様に見習いとなったキイチゴ、アザミ、ルパート、アラベラとともに、伝説の魔術師ファビアン・グレイが仲間たちと創ったというクラブを真似て「錬金術師クラブ」を結成します。
魔法書を修繕するために必要な魔法のインク「アゾス」を練成するためでした。
ところが、彼らが活動を開始すると同時に闇の勢力たちも動き出し、アーチーたちは危機に襲われ続けます。敵の正体、そして目的はなんなのでしょうか。
……と、いうのがあらすじ。
第1巻で、ひょんなことから不思議な図書館で働くことになったアーチー。彼には隠された能力があるようです。
第2巻では、見習いの少年少女どうしが仲良くなり、古の魔道書を修復するために魔法のインク「アゾス」を練成しようとします。
しかし、それは闇の勢力たちも予期していたことで、彼らを陥れるための陰謀が同時進行で行われていたのです。
アーチーたちは闇の勢力の陰謀からどう逃れるのか、アーチーの出生の秘密は? アーチーの両親は? そして、ファビアン・グレイの意図とは? そして、別行動をしているアーチーのおばあちゃんは?
謎また謎を呼ぶ本格ファンタジー。
もともと、本は魔術的な要素があるアイテムなので、魔法ファンタジーとは相性がよく、このふたつの組み合わせだけでわくわくしてきます。
小さくコンパクトなのに、知識と知恵の塊である本。その本に魔法の力が宿ったら……本の中に入れたら……本と会話が出来たなら……
本と魔法が大好きな子どもの夢と空想がいっぱいに詰まったストーリー。魔法の図書館への秘密のゲートがチョコレートショップというのも心躍ります。
文章は三人称ですが細かい章に分かれていて非常に読みやすく、ぐいぐいと惹きこまれてしまいます。ボリュームはありますが読みやすいので、ぜひ小学校高学年から。賢い子なら中学年からチャレンジしてみるのもいいかもしれません。大人が読んでももちろん面白いですよ。
本好きの夢が結晶になったような魔法ファンタジーです。「ハリー・ポッター」などの魔法冒険ファンタジーがお好きな方、「はてしない物語」や「魔法の声」「リブリアの魔女」など、本にまつわるファンタジーが大好きな方に。
寒い季節にぬくぬくした部屋着で、お気に入りのスパイスかシロップ入りのホットチョコレートをお供に魔法読書の旅はいかがでしょう。
「アーチー・グリーンと錬金術の呪い」は、もっと本が好きになる、本好きのための本格ファンタジーです。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はありません。女の子も男の子も楽しめる、心躍る冒険ファンタジーです。本と魔法が大好きなお子さまに。本を読むことがいっそう楽しくなるでしょう。
かなりボリュームがあるので読み応えがあります。長編好きな方におすすめです。
読後はバナナとくるみのケーキと熱いココアでひとやすみ。
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