【みえるとかみえないとか】君とぼくはこんなにちがう。でも、こんなにわかりあえる。違いを認めて共感を育てる絵本。【絵本】【子どもから大人まで】

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みえるとかみえないとか  ヨシタケシンスケ/作 伊藤亜紗/相談 アリス館

ぼくは宇宙飛行士。いろんな星を調査するのがぼくの仕事だ。いろんな星にはいろんな「あたりまえ」があり、そこではいつもぼくは「かわった人」だ……(みえるとかみえないとか  ヨシタケシンスケ/作 伊藤亜紗/相談 アリス館)

この本のイメージ 多様性☆☆☆☆☆ 共感☆☆☆☆☆ 違いを知る☆☆☆☆☆

みえるとかみえないとか  ヨシタケシンスケ/作 伊藤亜紗/相談 アリス館

<ヨシタケシンスケ>
1973年、神奈川県生まれ。筑波大学大学院芸術研究科総合造形コース修了。「りんごかもしれない」「もうぬげない」(以上、ブロンズ新社)、「りゆうがあります」「なつみはなんにでもなれる」「おしっこちょっぴりもれたろう」(以上、PHP研究所)、「あつかったらぬげばいい」(白泉社)で、MOE絵本屋さん大賞第1位、「りんごかもしれない」で、第61回産経児童出版文化賞美術賞を受賞。著書に、「このあとどうしちゃおう」「ころべばいいのに」「ねぐせのしくみ」(以上、ブロンズ新社)、「ふまんがあります」「わたしのわごむはわたさない」(以上、PHP研究所)、「つまんないつまんない」(白泉社)、「あるかしら書店」(ポプラ社)、「みえるとかみえないとか」(アリス館)などがある。2児の父。

 ヨシタケシンスケ先生の独創的な絵本、「みえるとかみえないとか」。初版は2018年です。

 昨年から少し体調を崩し気味で、早いペースで読書ができなくなってしまいました。
 ただ、悪いことがあるときは良いこともあります。

 そのぶん、絵本をご紹介することが多くなり、魅力的な絵本と出会う率が高くなりました。

 わたしは心身の調子が悪いときは絵本を読みます。絵本は、人の心にダイレクトに飛び込んでくるので、その純粋さに癒されたり救われたりすることが多いのです。

 ヨシタケ先生の絵本は、哲学的な側面もあり、読む人間の年齢によって、立場によっても、様々なとらえ方ができる絵本が多く、大人になると眠っていた好奇心やインスピレーションが刺激され、あらたな気付きをもらうこともしばしばです。

 この絵本の主人公「ぼく」は宇宙飛行士。
 いろいろな星を調査するのが仕事です。

 目が三つあって、自分の背中が見えるのがあたりまえの宇宙人や、体が柔らかくてどんなところへも入りこめる宇宙人や口が長ーい宇宙人など、さまざまな人々がいてさまざまな「あたりまえ」があります。

 目が三つある星の人々のなかで、目が二つしかない「ぼく」は「背中が見えないかわいそうな人」ですが、「ぼく」にはそれが「あたりまえ」なのでそんなに不便には感じません。

 ところが、そんな星にも「まったく目の見えない」宇宙人もいて……

 ……と、いうのがあらすじ。

 最初はSFの話のように見えて、だんだんと「自分とはちがう立場の人の視点に立てるかどうか」と言うお話だと気づきます。

 自分と違う人とは感じ方も考え方も違う。

 でも「こんなふうかな」と想像することはできる。その想像力が互いの心を近づけるのだ、と言うお話です。

自分と違う立場の人と出会っても、人はついつい自分のものさしで測りがち。「ふつうはこうなのに」「常識ではこうなのに」「こんなこと自分はしない」。

 そんなふうに思っていると心と心はどんどん遠ざかって行ってしまいます。

 「もしかしたら、こうなのかもしれない」「あそこから見える景色はこうなのかも」と想像することで心が近づきます。

 それを説教臭くなく、「こうしなさい」と指示するわけでもなく、「もしかしたらこうかも」「もしかしたらああかも」と「もしかしたら」の積み重ねで描いてゆくヨシタケワールド。

 心がすっと開いてゆく心地よさがあります。

 字はひらがなとカタカナ。(ほぼひらがな)字のボリュームは絵本としては多いほうですが、ユーモアあふれる絵とセリフで生き生きと描かれているので、楽しみながらすいすい読めてしまいます。五十音が読めればひとり読みで最後まで読めそう。
 もちろん、読み聞かせもおすすめです。そして、大人の和み絵本としても。

 多様性を理解し、想像力の大切さに気付く、哲学的側面もある深い絵本です。かといって、小難しくもありません。かわいくて、ゆかいで、楽しいファンタジーでもあります。

 お子さまが自分と違う人や存在に興味を持ち始めたら、「みえるとかみえないとか」はいかがでしょう。

 面白さのなかから「気づき」をくれる、子どもから大人までどなたのもおすすめできる絵本です。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。
 「世の中には自分とは違う人がいる」と言うことを肌感覚で気づかせてくれる絵本です。
 説教臭さがなく、楽しく愉快な内容のなかでふとしたことに気づかせてくれる、優しさに満ちたストーリーです。

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