【みどりのがけのふるいいえ】「ねことことり」の画家・なかの真実先生のデビュー作。圧倒的画力で描き出す、摩訶不思議なファンタジー。【絵本】【4歳 5歳 6歳】

2024年4月14日

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みどりのがけのふるいいえ なかの真実/作 世界文化社

崖の上にある古い家で暮らす白猫は、ある朝、窓辺に色とりどりにかがやく石のようなものを見つけます。不思議なことに、その“石”はどんどん大きくなり……。(みどりのがけのふるいいえ なかの真実/作 世界文化社)

この本のイメージ ファンタジー☆☆☆☆☆ 未知との出会い☆☆☆☆☆ 圧倒的画力☆☆☆☆☆

みどりのがけのふるいいえ なかの真実/作 世界文化社

<なかの真実>
1984 年、神奈川県生まれ。デザイナーとして勤務後、イラス トレーターとして活動。2017 年より舘野鴻氏に師事。水彩を 使用した細密画、表現するための絵描き道を学ぶ。「みどりの がけのふるいいえ」(世界文化社)で絵本作家デビュー。「いき ものづくし ものづくし」シリーズ(福音館書店)の4巻内「し ろくろのいきもの」、6巻内「さるのかお」の作画を担当。

 美しくて、ちょっと不思議な絵本のご紹介です。
 初版は2023年。

 お話は……

 とある緑の崖の上に古い家があり、白猫が一人で住んでいました。
 ある風の強い朝、白猫は窓辺に、色とりどりに輝く美しい石を見つけます。

 白猫はその小さな石できのこを切ってみました。切ったきのこをバターでいためてパンにのせて食べようとしたら、さっきの石が大きくなっています。

 白猫は、石をおさらにして朝ご飯をたべました。
 朝ご飯を食べ終わったら、またまた石は成長していました。

 白猫は石を外に運び出し、テーブルにしてにわとりさんときいちごジュースを飲みました。

 その夜、さらに大きくなった石をベッドにして白猫が眠っていると……

 ……と、いうのがあらすじ。

 最初、「これはホラーなのかしら」とどきどきしながら読んでいたのですが、あっとおどろくどんでん返しからのハッピーエンド!

 「こういう話なのか!」と度肝を抜かれました。天才すぎる……。

 まったく違う誰かと誰かが出会うことで、思いもよらぬ喜びや幸せが生まれます。
 これはそんなファンタジーです。

 字はすべてひらがなとカタカナ。文章量は絵本としてはわりとボリュームがあるほうですが、最大で見開きに15行程度。読みやすく、五十音が読めるお子さまならひとり読みでコツコツ読み切ることができます。もちろん、読み聞かせにも。

 なかの先生の圧倒的画力で表現される美しい世界観が魅力です。ラストのこの不思議さ、とほのぼののとしたあたたかさは、この画力でなければ表現できない世界です。

 身近で小さな「なにか」から無限に広がる空想の世界。
 想像することが大好きなお子さまに。美しい絵が大好きなお子さまに。また、猫好きのお子さまにも。

 奇想天外な美の絵本をぜひどうぞ!

 ※この本には電子書籍もあります。

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