【ぼくがかわりにとどけるよ】大きなきみと小さなぼくが力を合わせると……。ちがいすぎるふたりの大活躍を描いた絵本。【4歳 5歳 6歳】

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ぼくがかわりにとどけるよ  そのだえり/作  文渓堂 

ある日、小さなねずみのドッチが仕事を探しに街へやってきました。そこで、くまの配達屋さんゴロンが身体が大きくて小動物の小さなマンションに入れなくて困っているところに出会います……(ぼくがかわりにとどけるよ  そのだえり/作  文渓堂)

この本のイメージ 動物ファンタジー☆☆☆☆☆ 多様性☆☆☆☆☆ 力をあわせて☆☆☆☆☆

ぼくがかわりにとどけるよ  そのだえり/作  文渓堂 

<そのだえり>
昭和女子大学にて住居建築学を学んだ後、東洋美術学校グラフィック・デザイン科を卒業。2007年、ボローニャ国際絵本原画展入選。日本児童出版美術家連盟会員。東京在住。2009年、絵本「Service De Nuit」(フランス・Lirabelle ) 絵本「こわくないもん」( enbooks) 、「いじわるアイザック」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。

 「ちいさなリスのエメラルド」でおなじみのそのだえり先生の絵本のご紹介です。初版は2022年。

 お話は……

 ねずみのドッチは仕事を探しに街へやってきました。
 そこで、身体の大きなくまの配達屋さんゴロンが小さなオコジョが住むマンションに荷物をとどけられなくて困っているところに出会います。

 ドッチはゴロンから荷物を預かって、マンションの住人に荷物をとどけてあげました。

 次はモモンガさんのおうちへ。小さなはしごを上って荷物をとどけます。モモンガさんはとても喜んでくれました。

 そこへきつねの宝石屋さんが走ってきました。
 あわてんぼうのやぎさんカップルが結婚指輪を忘れて結婚式をはじめてしまったというのです。
 急いで指輪を届けようと引き受けるゴロン。ドッチも一緒に行くことにします。

 ところが、道路は大渋滞。式場はすぐそこなのに車はちっともすすみません。

 そこで……

 ……と、いうのがあらすじ。

 わたしたち世代は子どもの頃に「山ねずみロッキーチャック」「ジャングル大帝」などの動物ものアニメを毎週見ていたので、動物たちが仲良く暮らす動物ファンタジーには格別の愛着があります。

 動物ものって、定期的にブームになりますよね。「ぼのぼの」とか「とっとこハム太郎」とか。日本人と相性がいいコンテンツなのかもしれません。

 冷静に考えたら肉食獣と草食獣が仲良くなることはないし、くまとねずみが友だちになれるかと言うと、実際にはありえないことなのですが、そこは「多様な人間の比喩」として動物ファンタジーは成立しています。

 わたしの子ども時代にも「ジャングル大帝は非科学的だ」と反発していた男の子はいたので(それはそれで、その感性はすばらしいと思います)、今でも動物ファンタジーに疑問を感じるお子さまはいらっしゃると思います。
 その場合は「これは比喩なんだよ」と説明してあげてください。

 この絵本では、小さなねずみのドッチと大きなくまのゴロンがそれぞれできることをして問題を解決しようとします。

 小さなドッチは大きなゴロンには行けないところへいけるし、できないことができます。そして、彼にしかできない方法で大切な結婚指輪を届けることができました。

 大きいゴロンは重い荷物が持てるし、小さなドッチは小さな荷物を狭いところへ届けることができます。ふたりが相棒になったら、最強タッグになりますね。

 あまりにも自分と違う人だと最初から「合わないのではないか」と敬遠しがちですが、ちがいすぎるからこそ手を取り合って協力すると、今までできなかったことができるようになったりします。可能性が広がるのです。

 文章はすべてひらがなとカタカナ。
 最大でも見開きで10行あるかないかなので、五十音が読めればコツコツひとりで読み切ることができます。もちろん、読み聞かせにも。

 そのだえり先生の描く動物たちが愛らしく、また、場面場面にたいへん動きがあるので読んでいるとアニメーションを見ているようなウキウキした気分になってきます。

 誰かと力をあわせる喜び、自分の個性を生かすすばらしさを感じ、読んでいると心がほっこり温かくなってくる絵本です。

 お留守番のひとり読みに、読み聞かせに、「ぼくがかわりにとどけるよ」をぜひどうぞ!

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はまったくありません。「ちいさなりすのエメラルド」が女の子向けだとしたら、こちらは男の子向けと言う感じですが、女の子でも男の子でも楽しめると思います。

 読後はドーナツでひとやすみを。

商品ページはこち

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