【おかあさんのあんでくれたぼうし】母の日に。母の愛が詰まったスウェーデンのお話の絵本。【小学校低学年以上】

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おかあさんのあんでくれたぼうし 木村由利子/文 広野多珂子/絵  ひかりのくに

アンダシュのおかあさんがぼうしを編んでくれれました。真っ赤な帽子は最後に毛糸が足りなくなったのでてっぺんが緑色、そして青いふわふわのふさがついていました…… (おかあさんのあんでくれたぼうし 木村由利子/文 広野多珂子/絵  ひかりのくに)

この本のイメージ 母の愛☆☆☆☆☆ かわいいおとぎ話☆☆☆☆☆ おかあさんだいすき☆☆☆☆☆

おかあさんのあんでくれたぼうし 木村由利子/文 広野多珂子/絵  ひかりのくに

<木村由利子>
大阪生まれ。大阪外国語大学(現大阪大学外国語学部)デンマーク語学科卒業。主として北欧の本の紹介、翻訳につとめる。

<広野多珂子>
1947年愛知県生まれ。スペインのシルクロ・デ・ベーリャス・アルテスで美術を学ぶ。帰国後。児童書の世界に入る。主な絵本の作品に「ねぼすけスーザのおかいもの」などの「ねぼすけスーザ」シリーズ、「おひさまいろのいきもの」「ピーテルはないちばへ」「ぞうきばやしのすもうたいかい」(福音館書店)などがある。主な挿絵の作品に「小道の神様」(アリス館)、「魔女の宅急便その2」「ウィリーのぼうけん」(福音館書店)などがある。

  

 もうすぐ母の日なので、「おかあさん」をテーマにした絵本をご紹介しています。
 本日ご紹介するのは「おかあさんがあんでくれたぼうし」。初版は2020年。

 これは、スウェーデンの作家アンナ・ワーンベリと言う方の作品で、マージョリー・フラックの「おかあさんだいすき」にも収録されています。

 お話は……

 アンダシュのお母さんが帽子を編んでくれました。
 真っ赤な帽子で、上のほうは毛糸が足りなくなったので緑色、青いふさふさがついています。

 アンダシュはうれしくて、帽子をかぶって外に出ますと、みんなが口々に帽子をほめてくれます。

 「そんな素敵な帽子をかぶっていたらお城にも行けるんじゃないか」と言われ、気をよくしたアンダシュはお城にむかいます。

 すると、彼の帽子を気に入ったおひめさまが、アンダシュをお城に入れてくれ……

 ……というのがあらすじ。

 途中からかなり荒唐無稽な展開になるのですが、ようするに、「どんなに素敵なごちそうや、宝物、キラキラ光る王冠でさえも、おかあさんの帽子にはかなわない」

 と言う、なんともかわいい物語です。

 母の手作りはプライスレス。
 男の子にとってみたら、この帽子は世界中から称賛されるのが当然のすばらしい帽子でしょうし、母親にとっても、ここまで大切にされたら母親冥利につきるというものでしょう。

 おとぎ話特有の荒唐無稽さがありながら、心温まる母子の愛情が感じられる素敵なお話です。
 字は漢字混じりですが、すべての漢字、カタカナにも振り仮名がふられており、ひらがなが読めればコツコツひとりで読み切ることができます。

 文章量がわりとあるので、「小学校低学年から」とさせていただいていますが、これはぜひ、読み聞かせで。

 おとぎ話のキラキラ感と、ほっこりする母子の愛情を感じて、読んでいる間に親子の心がぐぐっと近づくはず。

 とても古く、そして愛され続けているお話です。
 母の日シーズンにぴったりの絵本。
 お留守番子へのお土産に、読み聞かせに、「おかあさんのあんでくれたぼうし」をぜひどうぞ!

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はまったくありません。
 男の子の「お母さん大好き」という気持ちがあふれる、心温まるおとぎ話です。

 後半につれ、お話がどんどん大げさになってゆくのでちょっとびっくりしますが、ヨーロッパの荒唐無稽なおとぎ話らしさが感じられ、そこも魅力です。

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