【りこうすぎた王子】100年以上前のユーモアファンタジー。りこうすぎる呪いをかけられた王子の冒険譚【小学校中学年以上】

2021年3月29日

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りこうすぎた王子 アンドリュー・ラング/作 福本友美子/訳 ロバート・ローソン/絵 岩波少年文庫


王様とお妃様に念願の王子様が生まれました。けれど、誕生日パーティーに妖精たちを招待しなかったので、たいへんなことに。優しい妖精たちは、王子に様々なプレゼントをしてくれたのだけど、さいごの妖精がこう言ったのです。「おまえは、りこうすぎる王子になるがいい!」さて……

この本のイメージ ユーモア☆☆☆☆☆ ファンタジー☆☆☆☆☆ ちょっぴり人生訓☆☆☆☆☆

りこうすぎた王子 アンドリュー・ラング/作 福本友美子/訳 ロバート・ローソン/絵 岩波少年文庫

<アンドリュー・ラング>
(Andrew Lang、1844年3月31日 – 1912年7月20日)はイギリスの詩人、小説家、評論家、民俗学者。民話と妖精物語の収集家としても知られる。セント・アンドルーズ大学には彼の名を冠したアンドルー・ラング講座がある。(Wikipediaより)

りこうすぎた王子 アンドリュー・ラング/作 福本友美子/訳 ロバート・ローソン/絵 岩波少年文庫

 本日、ご紹介するのは、アンドルー・ラングの「りこうすぎた王子」。原題は Prince Prigio. 原書初版は1889年です。

 100年以上前の童話ですが、現代にも通じる教訓が随所にあり、色あせない名作。ユーモアたっぷりで、楽しく、ゆかいで、考えさせられるファンタジーです。

 さて、お話はと言うと……

 むかしむかし、パントウフリアと言う国に王様とお妃様がいました。ふたりのあいだに、念願の王子が授かり、喜んだふたりは、王子━プリジオ━のために盛大な誕生会を催します。

 ところが、お妃様は、妖精や精霊など、目に見えないものをいっさい信じないたちでしたので、近隣の王族貴族は招待しても、妖精たちを招待しませんでした。

 おかげで、どうしたわけか、王族貴族は様々な理由で誕生会に出席できなくなり、誰もいない宴会場にたくさんの妖精たちがやってきます。たいていの妖精はいい妖精たちで、王子様に素敵なプレゼントをたくさんしてくれたのですが、さいごの気難しい妖精は怒っていたので、王子に呪いをかけました。

 「おまえは、りこうすぎる王子になるがいい!」

 と、言うわけで、王子はりこうすぎる王子に成長しました。あまりにもりこうでなんでもできるので、大人たちに嫌われ、うとまれ、最終的には父王にまで嫌われて、城に置き去りにされてひとりぼっちになってしまいます。

 そんな王子でしたが、あるとき、ロザリンド姫に恋をしてから、思いやりを知り、妖精や竜などの存在を認めるようになります。すでに城中の人々と王様に嫌われていた王子でしたが、子どもの頃に妖精にプレゼントされた様々な不思議グッズと知恵を使って竜退治の冒険に出るのでした……

 と言うのがあらすじ。

 呪いでりこうすぎた王子になってしまったプリジオは、コックに料理を教え、剣術師範に剣術を教えられるくらい何でも出来たので、みんなから嫌われました。

 どうやら、呪いによって、知識だけでなく本当になんでもできるようにされたようです。しかし、あまりにも何でも出来るので、お母様以外は誰からも好かれませんでした。

 彼より出来の悪い弟が二人いましたが、二人の王子は誰からも愛されました。妖精の呪いは、王子に正しく作用していたのです。

 とはいえ、りこうすぎた王子になったのは、プリジオのせいではないので、やはり、ちょっぴりかわいそう。

 しかし、この王子、ロザリンドと言うお姫様に恋をしてから、妖精や竜などの存在を認めるようになり、いままで周囲の人々を傷つけていたことにようやく気がつきます。

 そこからは、王子の大活躍が始まるわけです。

 ラストは「おお、そうきたか!」と言う、ユーモアあふれるハッピーエンド。

 けれど、このお話、もう一度最初からよくよく読むと、深い深い人生訓に満ちています。
 それは、優秀な人が成長してゆく過程にも似ていて、ラストに王子が選んだ結末が「確かにそうだ」とうなずけるものなのです。これは、ぜひ、お読みになって確かめてみてください。

 字は程よい大きさで読みやすく、難しい漢字には振り仮名がふってあります。岩波少年文庫としては短めの物語なので、本を読みなれているお子様ならわりと簡単に読めます。長めの物語の読みはじめにもおすすめです。

 小さな章に分かれており、挿絵もふんだんに入っているので、読み聞かせにも。

 王子様とお姫様と妖精と竜がでてくる、明るくて楽しいファンタジーをお探しなら、ぜひこれを。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はほとんどありません。楽しくてゆかいな、ユーモアたっぷりのファンタジーです。ファンタジーの形をとっていますが人生訓のようなところもあり、繰り返し読むと様々なメッセージが隠されているのがわかる、児童文学の良書。
 HSPHSCの方のほうが、多くのことを読み取れると思います。

 とってもにぎやかで、カラフルなイメージがする、うきうきファンタジーです。
 楽しいお話なので、お子さまだけでなく、大人のなごみタイムにも、お見舞いや差し入れにもぴったり。

 読後は、キャンディーやチョコレートなどかわいいお菓子を山盛りにして、かわいいカップでティータイムを。

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