【もりのおくのおちゃかいへ】しずかな冬の不思議なお茶会。じんわり心にしみる、あったかファンタジー絵本【4歳 5歳 6歳】

2022年1月21日

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もりのおくのおちゃかいへ  みやこしあきこ 偕成社

朝、目が覚めると雪はやんでいました。おばあちゃんの家に雪かきに行ったお父さんを追いかけて、キッコちゃんはケーキを持ってお出かけします。ところが、キッコちゃんは途中でころんでしまい……

この本のイメージ 上品で美しい☆☆☆☆☆ 大人も癒される絵本☆☆☆☆☆ あったかストーリー☆☆☆☆☆

もりのおくのおちゃかいへ  みやこしあきこ 偕成社

みやこしあきこ
宮越暁子。1982年埼玉県生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒業。在学中、「ニッサン童話と絵本のグランプリ」で優秀賞を受賞。卒業後は、木炭画やコラージュ、アニメーションなど様々な技法を用いて作品を作りつづけ、個展やグループ展などで発表。現在フリーのイラストレーターとして活動している。2009年には初の絵本「たいふうがくる」(BL出版)を出版。東京都在住。

もりのおくのおちゃかいへ  みやこしあきこ 偕成社

 冬にぴったりの絵本をご紹介。初版は2010年。
 静かな雪の朝、女の子がさくさくと音を立てて歩いてゆく姿が表紙です。

 おはなしは……

 雪の朝、お父さんは、おばあちゃんの家に雪かきにでかけます。が、お土産のケーキを忘れていってしまいました。キッコちゃんが、ケーキをもってお父さんを追いかけます。ところが、お父さんを見つけて走りよろうとしたら、転んでケーキの箱を落としてしまいました。がっかりするキッコちゃん。

 しかも、お父さんだと思っていた人は、お父さんではなく、たどりついた家は、おばあちゃんの家ではありません。

 そこは、不思議なお屋敷で、森の動物たちがお茶会をしていたのです……

 ……と、言うのがあらすじ。

 お父さんだと思って追いかけた人影はお父さんではなく、動物たちのお茶会に招かれた動物だったのです。大きな古い洋館で、服を着た動物たちが集い、楽しんでいるお茶会に紛れ込んでしまったキッコちゃん。

 逆光でキッコちゃんのほうを振り向いた動物たちが、ホラー風味でちょっぴり怖い。キッコちゃん、食べられちゃうかも?!

 でも、動物たちは、いいやつらだったのです。ああ、一安心。このあたりの緩急がすばらしい。ドキドキしたあとホッとして、と不思議な世界にどんどん引き込まれてしまいます。

 転んでダメになったケーキのかわりに、みんながお茶会のケーキを箱に詰めてリボンをかけてくれました。動物のみんなに付き添われながら、キッコちゃんはおばあちゃんの家に向かいます。

 そして、おばあちゃんの家に無事到着!

 モノクロで描かれた世界に、キッコちゃんの黄色い髪や、赤い帽子と手袋が印象的です。みんなが箱につめてくれたおいしそうなケーキも赤と黄色でおいしそう。。

 表紙は雪が降った翌日の静かな朝、ケーキの箱を持って、さくさくと雪道を歩くキッコちゃんですが、よく見ると、木陰から動物たちがそっと見守っているのです。

 ああ、これは「はじめてのおつかい」なのですね!

 お父さんの後姿を間違えちゃったり、手土産を落っことしてだめにしてしまったり、ちがうおうちにまぎれこんでしまったり……いろいろと失敗しちゃったキッコちゃんですが、優しい森の動物たちに助けられて、無事、おばあちゃんの家にたどりつくことができました。

 小さい子が、お使いに出たときの「あるある」と、ファンタジーが融合した、ほのぼのほっこりしながらもっだけど不思議な雰囲気のある絵本です。

 ひらがなとカタカナだけで書かれているので、ひとり読みもできますし、読み聞かせにもおすすめです。
 キッコちゃんのお使いに、読みながら「がんばれ、がんばれ」とついつい、応援してしまったり、おいしそうなケーキにわくわくしたり。モノクロの静かな雰囲気なのに、時々差し込まれる赤や黄色が美しい

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 おすすめです。ネガティブな要素はありません。HSPHSCのほうが多くのメッセージを受け取れると思います。

 逆光で振り向く動物たちのシーンがちょっぴり怖いんですが、それがいいアクセントになっていて、盛り上がるのです。ただ、そのページがどうしてもダメなお子様もいるかもしれないので、そこは気をつけてください。

 「はじめてのお使い」を応援する、ほっこりほのぼのした、不思議な雰囲気のあるファンタジー絵本です。

 読後は、ナッツやベリーをたくさん使ったケーキとお茶でティータイムを。

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