【きらきら】自然の芸術、雪の結晶。美しい詩と、結晶の写真の絵本。【3歳 4歳 5歳】
きらきら 雪の結晶。天から降りてくる、小さくて、つめたくて、きれいなもの。雪って、なんだろう? 小さな子どもがはじめて雪に出会ったおどろきを閉じ込めたような、雪の結晶写真と谷川俊太郎先生の美しい言葉でつづられた絵本です。
この本のイメージ 雪の結晶写真☆☆☆☆☆ 美しい詩☆☆☆☆☆ 子どもから大人まで☆☆☆☆☆
きらきら 谷川俊太郎/文 吉田六郎/写真 アリス館
<谷川俊太郎>
「二十億光年の孤独」でのデビュー以来、子どもから大人まで幅広い年齢層の読者に愛される、詩やエッセイを発表し続けている。絵本などの翻訳作品も多い。
<吉田六郎>
1919~1995年。「雪・結晶の観察」「新昆虫記・蜂の生活」「ジガバチモドキの観察」など、科学教育映画史に残る作品を撮影、監督する。後半生を捧げた雪の結晶の撮影では、芸術性、科学性の両面において他の追随を許さない作品が残されている
<この時期恒例のスケートトーク 不要な方はスクロールしてください>
北京オリンピック、フィギュアスケート女子シングル、坂本花織選手、銅メダルおめでとうございます!ショート、フリーともにすばらしい演技でした。坂本選手はいつも、「ここ一番」と言うところで決めてくれる選手。坂本選手の全開の笑顔、モヤモヤをぶっ飛ばしてくれる豪快なジャンプに、心が洗われました。坂本選手の三回転・三回転は、「いよっしゃああ!」と叫びたくなるほど(近所迷惑)。おめでとう、そしてありがとう!
樋口新葉選手、すばらしいトリプルアクセルでした。プログラムも、樋口選手にぴったりで、暗い闇が垂れ込めるオリンピックでのびのびとした演技をありがとうございます。
河辺愛菜選手は、ほろ苦い結果となりましたが、大舞台の異様な雰囲気を体験したのは、貴重な経験になった気がします。まだまだのびしろいっぱい。期待しています。
女子は、ワリエワ選手のドーピング検査陽性、との報道が出てからの混乱状態のなかでの競技でした。将来的に、オリンピックの出場資格の年齢引き上げが行われるのは大賛成です。
未成年と言うのは、未成年だから何をしてもお目こぼしされると言うのではなく、まだ一人前ではないから保護者である大人が責任をとる、と言うことだと思うのです。「未成年」と言うエアポケットにすべてが飲み込まれてしまう、わけのわからない事態には、正直、困惑しました。
子どもに自由意志や決定権が無く、感情や欲求もすべて本人ではない大きな力で圧殺されてしまうような状況で、最後の最後、都合の悪いときだけ「本人の自己責任」となってしまうのは、あまりにも不憫です。また、幼い身体に強い薬物が入ったときの健康被害の心配もあります。彼女の人生はどうなってしまうのでしょうか。
ロシア女子選手はすばらしい演技をするので、日本でもファンが多く、純粋に演技を楽しみたかった人もたくさんいました。しかし、このような後味のよくない結果に。
しかし、疑惑は残るとは言え、シェルバコワ選手の演技は力強さと美しさが融合したすばらしい演技でしたし、トゥルソワ選手の演技は男前でかっこよかったです。トゥルソワ選手のフリーは、ネイサン・チェン選手に匹敵するクワドジャンプ5本。しかも、クワドルッツが2本です。ショートではトリプルアクセルに挑んでいますし、ファイティングスピリットがすさまじい。日本のファンも多い選手です。すっきり演技させてあげたかったと言う気持ちもあり、本当に複雑。トゥルソワ選手、元気出してほしい。
演技後、憔悴したワリエワ選手と、納得の行かないトゥルソワ選手、きつい表情のエテリコーチに囲まれて困惑している優勝したシェルバコワ選手に、全開の笑顔で祝福した坂本花織選手はまさに女神です。
魑魅魍魎蠢く北京で、でっかいジャンプでみんなの憂鬱を吹き飛ばしてくれた、世界のカオリサカモト。ほんとうにありがとう。
<ここからが本題。本日の本紹介>
本日ご紹介するのは、詩人の谷崎俊太郎先生と科学写真家の吉田六郎先生の絵本「きらきら」。初版は2008年です。
雪の結晶の美しい写真に、谷崎先生の美しい言葉が添えられています。今は、カメラの性能が上がってきているので、個人でも雪の結晶の写真が撮れるようになりましたが、昔はこのような写真の撮影は、高い技術が必要でした。
「せきらんうんのいっしょう」でおなじみ、気象学者の荒木健太郎先生がTwitterで、雪の結晶の撮影方法を教えてくださっています。
雪結晶撮影のコツ.
・スマホ(+100均マクロレンズ)を用意
・背景は濃い色の生地,予め外で冷やす
・スマホカメラ最大ズームで接写
・ピントが合う距離はレンズなし約10cm,あり数cm
・上下に動かしてピント合わせ
・雪結晶が降ったらすぐ連写
・十二分に防寒を
とのこと。それにしても、「電話」で雪の結晶の撮影が出来るようになるなんて、誰が想像したでしょうか。文明の進歩はすばらしいですね!
雪の結晶は、大自然が生み出した芸術です。雪の研究家、中谷宇吉郎先生の「雪は天からの手紙である」と言う言葉が、まさに雪をあらわしています。どんな雪が降ってくるのか、雪の様子で、上空の状態がわかるからです。
雪をそんな科学的視点で見ることもできるけれど、天が降らせたはかない芸術作品としてみることもできます。
写真にそえられた美しい言葉は、子どもの感受性を刺激してくれます。
小さな子どもの、右脳と左脳、頭とハートの両方に語りかけてくれる、素敵な絵本です。
寒い季節にぴったり。冬の競技に熱中したあとは、美しい雪の結晶の絵本を、ぜひどうぞ。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はありません。雪が好きなお子さまにはおすすめ。寒い季節は、あまりお出かけも出来ませんから、家にいる時間が多くなりますが、こんな絵本があれば、雪がもっと身近に感じられますね。
雪の多い地方のおうち時間に、おすすめの絵本です。
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