【ぼくはにんげん】自己肯定感を高める! ポジティブで力強い人生を応援する絵本【おもいやりってだいじだね】【4歳 5歳 6歳 7歳】

2024年3月27日

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ぼくはにんげん おもいやりってだいじだね  スーザン・ヴェルデ/文 ピーター・レイノルズ/絵 島津やよい/訳 新評論

ぼくはにんげん。でも、にんげんだからこそ、「えらぶ」ことができるんだ━━ 人のすばらしさ、人生のすばらしさを教えてくれる絵本。子どもはもちろんのこと、大人が読んでも、シンプルな悟りに気づきます。読み聞かせに、プレゼントに。子どもから大人まで。

この本のイメージ 人とは☆☆☆☆☆ 人生とは☆☆☆☆☆ 自己肯定感☆☆☆☆☆

ぼくはにんげん おもいやりってだいじだね  スーザン・ヴェルデ/文 ピーター・レイノルズ/絵 島津やよい/訳 新評論

<スーザン・ヴェルデ>
ニューヨーク出身。創作の傍らこどもたちにヨガとマインドフルネスを教える。邦訳「びじゅつかんへいこう」(絵:レイノルズ、国土社)

<ピーター・レイノルズ>
絵本・映像作家。邦訳に世界中の“おえかき嫌い”を救った「てん」(あすなろ書房)、世界中の母親を号泣させた「ちいさな あなたへ」(文:A・マギー、主婦の友社)など。

<島津やよい>
1969年生まれ。91年、早稲田大学第一文学部卒。人文・社会科学系出版社数社での勤務を経て、現在、翻訳・編集業

 原題は、I AM HUMAN. アメリカ、ニューヨークでの初版が2018年。日本での初版は2020年です。

 最近、話題の「自己肯定感」。
 これは、自分自身の根っこのところを支える気持ちです。

 日本人は、この「自己肯定感」が低いといわれています。昔から「謙虚」が美徳とされていたからかもしれません。
 しかし、「自分を肯定する」ことは、とても大切なことで、本質的なところで自分を肯定できる人は他人のことも肯定できるし、思いやりにあふれているものです。

 この「ぼくはにんげん」という絵本は、自分を肯定し、他人を肯定する気持ちと言葉であふれています。

 前書きのところに「この本の絵には、インク、グワッシュ、水彩絵の具、紅茶が使われています」と書かれています。多種多様な画材を使用しているのです。また、主人公の男の子の髪が黒く肌の色が小麦色なのは、意図して描かれていると思います。

 これは、「世界でたったひとりの自分」が「人間」としてどう生きてゆくのか、一度しかない自分だけの人生がどれほど貴重ですばらしいか、が書かれたメッセージ絵本です。

 人は、「かけがえのない、たった一人の存在」として生まれ、間違ったり失敗したりしながら、一歩一歩、人生を歩んでゆきます。ときには、ぶつかり合ったり、わかりあえないことがあっても、おもいやりを持ち、話し合い、わかりあう努力を忘れない。

 すると、少しずつだけれど、人生は希望に満ちたものになる……

 もしかしたら、4歳や5歳のお子さまには、少し高度なことが書かれているかもしれません。
 けれども、繰り返し繰り返し読んでいると、心にしみこんでくれる気がします。

 わたしがこの絵本を「いいな」と思ったのは、「人を傷つけるとこんな悪いことがある」と言う懲罰的なお話ではなくて、「人を尊重する人生は、こんなにもすばらしい」と言うメッセージに満ちているところ。

 そして、「人はえらぶことができる」と言うところ。

 「自分の人生を自分で選ぶ」と言うことは、人生を確かなものにしてくれるポジティブな行動です。これが、自己肯定感を育てるのです。

 フェアで思いやりに満ちて、他人を尊重する人生を選んだとき、人生は希望に満ちたものになる、とこの絵本は言います。
 もちろん、「そのようにしたい」と思って行動しても、失敗して人を傷つけたり間違ってしまったりすることもあります。しかし、それによって人は成長するのです。

 作者のスーザン・ヴェルデ先生は、子どものための本を書きながら、子どもたちにヨガとマインドフルネス瞑想を教える活動をしている方のようです。

 日本では、不幸なことに、ヨガや瞑想については「うさんくさい」と言うイメージが強く、このような活動はあまり見られません。そして、実際にそういう「うさんくさい」人がまったくいないというわけでもないのが難しいところです。
 しかし、瞑想はどこかの教室で習ったりグループに入らなければできないわけではなく、簡単に自宅で一人でできるものなので、イライラしやすかったり落ち着きのない人は試してみる価値はあります。

 この絵本には、巻末に簡単なマインドフルネス瞑想の方法と、瞑想のときの言葉も書かれています。
 嫌いな人をイメージしての人の幸せや健康を祈り、次に自分自身の幸せや健康を祈る言葉を心の中で唱えます。

 書かれている祈りの言葉は、小さなお子さまにとっては、少しばかり難し言い回しになっているので、親子で相談しながら言い回しを変更してもいいかもしれません。

 瞑想まではできなくても、この絵本を繰り返し読めば、嫌いな人の幸せを祈る意味や、自分自身の幸せと健康を祈る大切さと共に、自己肯定感がはぐくまれてゆく気がします。

 子どものための絵本と言う形にはなっていますが、大人にも元気をくれる言葉がたくさん詰まっています。心が疲れたときや、やる気を失ってしまったときに、ビタミンサプリを飲むように読んでみるのもいいかもしれませんね。

  主人公が男の子なので、やや男の子向けではあります。(でも内容的には男女共通のテーマです) 
 女の子には「ちいさなあなたへ」がおすすめです。また、性別を感じさせない本がいいと言う方は「たくさんのドア」を。

 子どもの自己肯定感を育み、大人の疲れた心には元気をくれる絵本です。
 ぜひ、親子で読み聞かせを。疲れた大人の和み本として。そして、胎教にもおすすめです。

 激動の時代に「自分で自分の人生を選び取る」意思を後押ししてくれます。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はまったくありません。
 人生には山も谷もあるけれど、恐怖も失敗もあるけれど、思いやりをもって、前進して行こうというメッセージ絵本です。
 HSPやHSCのほうがより多くのメッセージを受け取れるでしょう。

 巻末には簡単な瞑想の方法も書かれており、至れり尽くせり。元気のないお友達へのプレゼントにも。
 週末のお風呂上りのリラックスタイムに、一人で、読み聞かせで、こんなご時勢だからこそおすすめです。

 

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