【しおかぜにのって】うさぎのラビッタちゃんシリーズ三冊目。姉妹ではるばる大冒険【4歳 5歳 6歳】

2024年3月28日

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しおかぜにのって かじりみな子/作 偕成社

北の山はすっかり夏。ママにはもうすぐ赤ちゃんがうまれます。うさぎのラビッタちゃんと妹のピョコラッタちゃんは、じいじとばあばを迎えに、山を越え海をわたり、ぺっかぼっか島の空港に行くことになりました。ラビッタちゃんシリーズ三冊目です。

この本のイメージ 家族愛☆☆☆☆☆ うさぎかわいい☆☆☆☆☆ 美しい絵☆☆☆☆☆

しおかぜにのって かじりみな子/作 偕成社

<かじりみな子>
1976年、兵庫県姫路市生まれ。武蔵野美術大学油絵学科卒業。学生時代はサイクリング部に所属し、自転車三昧の日々をおくる。卒業後「あとさき塾」にて絵本作りを学び、娘の成長をきっかけに本格的に創作をはじめる。さし絵に「ドリーム・アドベンチャー~ピラミッドの迷宮へ~」がある。絵本は本作がはじめて。現在、東京都小平市にて夫と二人の娘とともに、山あり谷ありの毎日をおくっている。

 かわいいうさぎのラビッタちゃんシリーズ。初版は2020年7月です。

 一話完結なので、どこから読んでもいいのですが、大きなお話の流れはあるので、最初から読みたい方は、一冊目の「ゆきがふるまえに」から順番にお読みください。

 「ゆきがふるまえに」のレビューはこちら

 このブログでは、自己肯定感を高める絵本や、家族愛を描く絵本を定期的にご紹介しています。

 うさぎのラビッタちゃんシリーズは、北の山に暮らすラビッタちゃんが家族の愛に包まれながら少しずつ成長してゆく姿を描いています。

 1冊めの「ゆきがふるまえに」では、一人で町にお使いに行くラビッタちゃん。2冊目の「わかくさのおかで」では、家族でピクニックに行った先で、妹のピョコラッタちゃんと一緒に遊んでいてパパとママからはぐれてしまった時のお話。

 どちらも、がんばってピンチを乗り越えています。

 今回は、赤ちゃんがうまれそうなママに会いにじいじとばあばがやってくるのを、ラビッタちゃんとピョコラッタちゃんが空港まで迎えに行くお話です。

 でも、空港のあるぺっかぼっか島は、山を越え海をわたったところにあります。子ども二人で行くにはかなり遠い場所ですが、大丈夫でしょうか。

 ラビッタちゃんとピョコラッタちゃんは、街まで出ると馬車に乗り、海へ。港からカヌーで空港のあるぺっかぼっか島へ渡ります。

 親切なトドのおじさん、海老捕り船のかわうそさんや通りすがりのかもめさんたちに助けられ、しおかぜにのってぺっかぼっか島へ。無事にじいじとばあばに会えました。

 そして……

 ……と、いうのがあらすじ。

 今回も、愛らしくあたたかい絵で、少し成長したラビッタちゃんとピョコラッタちゃんの大冒険が描かれています。ピョコラッタちゃんは、ラビッタちゃんが最初にお使いに出たくらいの歳でしょうか。

 絵はリアルとディフォルメのちようどいい塩梅で、すこしリアル寄り。街や空港の様子が詳細で美しく、さまざまな動物たちが表情豊かに描かれています。

 馬車が現役なので、空港に来るのは気球かなにかかしらと思っていたら、かぺっぼっか島にやってきたのは、なんと旅客機。じいじとばあばは飛行機でやってきたのです。これは、ラビッタちゃんの暮らしている地域の外には、かなり近代的な地域がありそう。じいじとばあばは都会から来たのですね。

 遠くから駆けつけたじいじとばあば、ラビッタちゃんピョコラッタちゃんは新しい家族と出会えて大喜び。ピョコラッタちゃんはお姉さんになりました。

 ラビッタちゃんの物語は、毎回ラビッタちゃんが「何か」に挑戦します。それは日常的な行動ですが、そこでラビッタちゃんは小さな失敗をしながらも学び、成長します。

 毎回、困ったときには一人でなんとかしようとせず、周囲に助けを求めるということもちゃんと出来ています。たいていは親が助けてくれるけれど、今回は、見ず知らずの親切な人たちに助けられます。やさしい世界なのです。

 小さな失敗をしながらも、優しい人たちに助けられて問題をクリアしてゆくと、子どもは前向きになれます。自信がつくのです。ラビッタちゃんは、今回相当な距離をはるばると旅をし大冒険をしたので、かなりの自信になったと思います。
 まだまだちょっぴり抜けたところもあるけれど、もう立派なお姉さんですね。

 ラビッタちゃんの一家のお話は、まだ続きます。

 小さなラビッタちゃんが家族の愛に包まれながら少しずつ成長してゆくお話は愛らしく、「ラッタ、ラッタ、ラビッタ、ラッタ」と歌いながら、自分もふだんとはちがうちょっとした冒険をしてみようかな、と言う気持ちにさせてくれるファンタジーです。

 表紙のデザインもクラシックでおしゃれなので、読み終わったらリビングに飾っても。
 一足先に、さわやかな夏の絵本をどうぞ。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。愛らしい、小さなこどものお使いの物語です。今回は、小さな姉妹ではるばる遠くまで乗り物に乗って出かけます。途中で困ったときには優しい人に助けてもらい、目的地にたどりつきます。いいお話です。

 ラビッタちゃん一家が幸せそうで、読んでいるだけで心が和みます。うさぎ好きのお子さまに。大人の和み絵本にぜひどうぞ。

 

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