【のねずみチュウチュウおくさんのおはなし】きれい好きののねずみおくさんのお話。かわいくってゆかいな絵本【ピーターラビットの絵本】【4歳 5歳 6歳 7歳】
のねずみのチュウチュウおくさんはとてもきれい好き。さらさらしたすなの廊下の先にたくさんの部屋がある素敵な巣に住んでいます。でも、あるとき、このきれいなおうちに知らないうちに住人が増えていて……
この本のイメージ 動物ファンタジー☆☆☆☆☆ ねずみのかわいさ☆☆☆☆☆ 虫などいろいろ☆☆☆☆☆
のねずみチュウチュウおくさんのおはなし ビアトリクス・ポター/作・絵 いしいももこ/訳 ピーターラビットの絵本 福音館書店
<ビアトリクス・ポター>
イギリスの絵本作家。ヴィクトリア時代の上位中産階級に生まれ、遊び相手も少ない孤独な環境で育ち、学校に通うことは無かった。幼いころから絵を描くことを好み、多くのスケッチを残している。代表作は「ピーターラビット」シリーズ。
原題はThe Tale of Mrs. Tittlemouse. イギリスでの初版は1910年。日本語版の初版は1972年です。
お話は……
のねずみのチュウチュウおくさんはとてもきれい好き。生垣の下の土手にできた穴の中に住んでいました。
チュウチュウおくさんのおうちは、さらさらした砂の廊下の先にたくさんの部屋があって、食べものを貯蔵したり食器をしまったりして快適に暮らしていました。
ところが、チュウチュウおくさんが気がつかないうちに、おくさんのおうちには同居人が増えていたのです!
廊下の先の、遠いお部屋に蜂たちが巣を作っていたのでした。
びっくりしたチュウチュウおくさんですが、自力では蜂を追い出せません。
そんなとき、はちみつの匂いにつられてかえるのジャクソンさんが遊びに来て、蜂の巣に飛び掛り……
……と、いうのがあらすじ。
ヒロインは「フロプシーのこどもたち」で登場したトマシナ・チュウチュウ。のねずみチュウチュウおくさんとして再登場です。おくさんと言うことは、あのあと一度は結婚したのでしょうか。
今回のお話には、愛らしいのねずみのチュウチュウおくさんだけでなく、ゴミムシやテントウムシ、クモ、チョウチョ、蜂など様々な昆虫が登場します。また、虫の天敵としてのかえるも。
ビアトリクス・ポターは動物だけでなく、かえるや虫たちも詳細に描きます。とくにかえるのジャクソンさんは表情豊かで愛嬌があります。ビアトリクスの自然や生き物への愛が伝わる短編です。
ピーター・ラビットの絵本シリーズはすべてひらがなで書かれており、文章の分量が多くても50音が読めればひとりで最後まで読むことができます。この本は56ページとかなり分量が多く、本を読みなれたお子さま向け。 もちろん、読み聞かせでも。
「ピーター・ラビットのおはなし」「ベンジャミン・バニーのおはなし」「フロプシーの子どもたち」と読んだ後に読みましょう。
文章はわかりやすく、お話は面白く、挿絵のチュウチュウおくさんやおくさんが出合う虫たちやかえるがとっても愛嬌があるので、大人の和み本としてもおすすめです。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はありません。自然や生き物が大好きな人にはおすすめの絵本です。ピーターのファンなら、「ピーター・ラビットのおはなし」「ベンジャミン・バニーのおはなし」「フロプシーの子どもたち」「のねずみチュウチュウおくさんのおはなし」の順番で読みましょう。
読後は、はちみつたっぷりのお茶でティータイムを。
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