【フロプシーのこどもたち】ベンジャミンバニーの子どもたちのおはなし。うさぎのかわいさいっぱいの絵本【ピーターラビットの絵本】【4歳 5歳 6歳 7歳】

2024年3月17日

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フロプシーのこどもたち  ビアトリクス・ポター/作・絵 いしいももこ/訳  ピーターラビットの絵本 福音館書店 

ピーターのいとこのベンジャミン・バニーは、大きくなって、ピーターの妹のフロプシーと結婚しました。二匹のあいだには、六匹の子うさぎが生まれ、幸せに暮らしていました。

この本のイメージ レタスの魔力☆☆☆☆☆ うさぎ危機一髪☆☆☆☆☆ うさぎに化かされる☆☆☆☆☆

フロプシーのこどもたち  ビアトリクス・ポター/作・絵 いしいももこ/訳  ピーターラビットの絵本 福音館書店 

<ビアトリクス・ポター> 
イギリスの絵本作家。ヴィクトリア時代の上位中産階級に生まれ、遊び相手も少ない孤独な環境で育ち、学校に通うことは無かった。幼いころから絵を描くことを好み、多くのスケッチを残している。代表作は「ピーターラビット」シリーズ。

 本日ご紹介するのは、「フロプシーの子どもたち」原題は、The Tale of The Flopsy Bunnies.初版は1909年。日本語版は 1971年11月01日です。
やんちゃなピーターといとこのベンジャミンも、すっかり大人になりました。

 あるとき、ベンジャミンと子どもたちがマクレガーさんの家のゴミ捨て場に行くと、とうのたったレタスがごみとして捨てられていました。
 ベンジャミンと子どもたちは夢中になって食べますが、レタスはうさぎたちにとって、睡眠薬のような効果があるため、みんな眠ってしまいました。

 ベンジャミンを起こしてくれたのは、ねずみのトマシナ・チュウチュウ。ベンジャミンが眠っているあいだに、マクレガーさんは、子うさぎたちを袋に入れ、口をしばってしまいました。

 さあ、たいへん。
 フロプシーやベンジャミンのうさぎの手では、ふくろを開けられません。

 マクレガーさんが、子うさぎたちの入ったふくろを石の上において芝刈り機を片付けに行っているあいだに、トマシナがふくろをかじって穴を開け、子うさぎたちを救け出しました。

 かわりに、ゴミ捨て場にあった野菜くずなどをいれ、そそくさと逃げ出します。
 そして……というのが、あらすじ。

 これ、逃げ出しただけで物語は終わらないんです。

 ちょっぴりいたずらを仕掛けて、それを家族全員で覗きに行く。この一家、全員いたずら好きなんですね。

 絵は、細密でかわいらしく、リアルに絶妙にディフォルメが入っている、ビアトリクス・ポターの魅力が満載です。ぐうぐう寝ているあいだにマクレガーさんに捕まってしまう、子うさぎたちのかわいいこと!

 そして、ラストでおしゃれしている、トマシナ・チュウチュウも可愛らしい。

 この子は、「のねずみチュウチュウおくさんのはおなし」で再び登場します。

 ピーター・ラビットの絵本は、子どもの手の大きさにあわせて作られているので、ちょっぴり小さな絵本です。けれど、それがとてもこれらのお話にあっているのです。
 すべてがひらがなとカタカナで書かれているので、字を覚えたてのお子さまにぴったり。

 でも、絵がどこかノスタルジックで、おはなしは、ゆかいで可愛らしいので、大人のなごみ絵本としても、おすすめなのです。とくに、うさぎやねずみなど、動物好きな人には、たまらない魅力があります。

 小動物たちが直立、二足歩行をし、洋服を着て生活しているのに、絵はかぎりなくリアルで、ほんの少し、絶妙な配分でディフォルメされているだけなのです。
 瞳はきらきらしていて、いたずらっぽく、表情ゆたか。思わずレタスをあげたくなる愛らしさです。

 人間のマクレガーさんのほうが、毎回、登場するたびに悪者で、思わず噴出してしまいます。マクレガーさんにとってみれば、ピーターたちは、ゆるせない害獣で、捕まえようとするのは当然なのですが……。

 表紙にもなっている、子うさぎたちがレタスの食べすぎでぐうぐう眠っている絵が、とにかくかわいい。

 ねずみとの友情で危機を脱したあと、ちょっぴりいたずらで仕返しするあたりも、憎らしいのにかわいすぎて、許せてしまいます。

 読み終わったら、リビングに飾って、インテリアにするのもおしゃれです。
 ピーターやベンジャミンのその後が知りたい人には、おすすめの絵本です。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。動物好き、うさぎ好き、そしてピーター・ラビット好きにはおすすめの絵本です。ピーターのファンなら、「ピーター・ラビットのおはなし」「ベンジャミン・バニーのおはなし」「フロプシーの子どもたち」はそろえましょう。このあと、「のねずみチュウチュウおくさんのおはなし」に続くようです。

 お子さまの楽しみだけでなく、親子での読み聞かせに。大人のリラックスタイムに。クラシックで、なつかしい雰囲気の絵本です。

 

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