【もりのかくれんぼう】かんれんぼする子よっといで。秋の森のファンタジーを描いたロングセラー絵本【4歳 5歳 6歳】

2024年4月14日

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もりのかくれんぼう 末吉暁子/作 林明子/絵 偕成社


 
公園で遊んだ帰り道、おにいちゃんの後を追って生垣を潜り抜けたら、そこは秋の森。出会った少年「かくれんぼう」とけいこはかくれんぼすることに。(もりのかくれんぼう 末吉暁子/作 林明子/絵 偕成社)

この本のイメージ ファンタジー☆☆☆☆☆ 秋☆☆☆☆☆ かくし絵☆☆☆☆☆

りのかくれんぼう 末吉暁子/作 林明子/絵 偕成社

<末吉暁子>
末吉 暁子(すえよし あきこ、1942年8月27日 ~ 2016年5月28日)は日本の児童文学作家。
神奈川県生まれ。「星に帰った少女」で日本児童文学者協会新人賞・日本児童文芸家協会新人賞、「ママの黄色い子象」で野間児童文芸賞、「雨ふり花さいた」で小学館児童出版文化賞、「赤い髪のミウ」で産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。作品に「ぞくぞく村のおばけ」「ざわざわ森のがんこちゃん」「シルカ小学校のブキミともだち」の各シリーズ、「黒ばらさんの魔法の旅だち」などがある。

<林明子>
1945年東京生まれ。横浜国立大学教育学部美術科卒業。絵本作家として活躍中。「きょうはなんのひ?」(福音館書店刊)で、第二回絵本にっぽん賞受賞。「おふろだいすき」(福音館書店刊)で、サンケイ児童出版文化賞美術賞受賞。

 初版は1978年。「ぞくぞく村」の末吉暁子先生と「こんとあき」の林明子先生のコンビでおくる、45年愛され続けるロングセラーです。

 お話は……

 公園からの帰り道、けいこは走るお兄ちゃんを追って生垣を潜り抜けます。
 すると、そこには見たこともない秋の森。

 「かくれんぼう」と言うかくれんぼ好きの少年に出会います。
 どうやら、かくれんぼうは森の精のよう。

 けいこはかくれんぼうと森の動物たちとかくれんぼをして遊びます。
 やがて……

 ……と、いうのがあらすじ。

 林明子先生の描く少年少女が表情豊かで愛らしく、あどけない仕草に思わず微笑んでしまいます。
 リス、キツネ、フクロウ、クマなど様々な動物たちも登場し、それぞれリアルななかに愛嬌があり動物好きの人にはたまらないはず。

 また、かくれんぼシーンはかくし絵になっており、絵の中から隠れている動物たちを探し出す楽しみもあります。
 わたしもやってみましたが、こういうシンプルな遊びは大人になってからでも楽しく、時間を忘れてしまいます。

 文章のボリュームはわりとあり、見開きに多い時は10~15行くらいの縦書きの文章が詰まっているので、それなりに読み応えのある絵本です。

 しかし、文字はすべてひらがなとカタカナ。しかも、カタカナにはひらがなで振り仮名が振ってあり、ひらがなが読めればひとりでコツコツ読みきることができるようになっているのがありがたい。

 読み聞かせをしながら「どこに隠れているのかな」と親子でかくれんぼしている動物たちを探すのも楽しそうなのですが、このような配慮があればひとり遊びもできますね。
 このかくし絵、一度読んだあとでも、制限時間を設けて探してみたりするとゲーム感覚で何度も楽しめます。

 普段の身近な風景の中に何か素敵なものが隠れているのではないかとわくわくした気持ちをくれる絵本です。

 あの角を曲がると知らない世界に行くのかもしれない、あの生垣をくぐると美しい秋の森に出るのかもしれない……。
 赤と黄色に染まってゆく世界を眺めながら、そんな空想にふけってしまう「もりのかくれんぼう」。
 秋の夜の読み聞かせに。お留守番子へのプレゼントに。そして、大人の和み絵本としても。

 愛されるロングセラー絵本をこの季節にぜひどうぞ!

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はまったくありません。かくし絵の中から動物たちを見つけるのが楽しいファンタジー絵本です。林先生の描く子どもたちと動物たちのあどけなさ、ピュアな表情の数々が末吉先生の文章にぴったり。

 どこか懐かしさを感じるファンタジーですが、お話を楽しみつつも動物たちを見つけるというゲーム的な面白さもあり、男の子にも女の子にもおすすめです。

 読後はどうぶつビスケットで一休みしてはいかがでしょうか。

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