【飛ぶ教室】男の子へのクリスマスプレゼントに!あの名作少女漫画を生んだ、少年たちのクリスマス物語。【小学校中学年以上】

2020年10月13日

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飛ぶ教室  

ドイツの作家、エーリヒ・ケストナーが 1933年に発表した 伝説の児童小説。多くの少女漫画家に影響を与え、「寄宿舎もの」「寮もの」のジャンルのもととなったこの物語をお読みになったことはありますか?

この本のイメージ わんぱく☆☆☆☆☆ ほろりと☆☆☆☆ 哲学☆☆☆

飛ぶ教室  エーリヒ・ケストナー/作  高橋 健二/訳 

 ドイツの寄宿舎の少年たちのクリスマス休暇に入る直前の学園物語。少年らしい、わんぱくな日常と、深い友情、彼らひとりひとりの悩みやそれを乗り越えてゆく過程が描かれています。

飛ぶ教室

 あの萩尾望都先生が、この作品にインスパイアされ「11月のギムナジウム」「トーマの心臓」を描いたのはあまりにも有名です。その後、少女漫画界には、数々の魅力的な「寄宿舎もの」の作品が生み出されました。

 ストーリーはヨーニー、マチアス、マルチン、ウリー、セバスチアン、テオドルら、ヨハン・ジギスムント高等中学(ギムナジウム)の学生たちのクリスマス直前の日常が描かれます。

 それぞれがとても個性が強く、魅力的な少年たちです。

 男の子らしく、他校との喧嘩などもありますが、これが第二次世界大戦当時に出版されたことを考えると、ただの学生の喧嘩のように見えてもっと深い意味もあったのでしょう。
 思春期の少年たちの物語としても、面白く読めますし感動的ですが、大人が掘り下げて読んでも、多くの学びを得ることが出来ます。

 また、「まえがき」と「あとがき」にもケストナー氏のメッセージが詰まっており、「この人生では、なんで悲しむかということはけっして問題でなく、どんなに悲しむかということだけが問題です。子どもの涙は、けっして大人の涙より小さいものではなく、大人の涙より重いことだって、めずらしくはありません。」(引用)というくだりには、涙腺がゆるくなります。

 ドイツの寄宿舎は日本ではなじみがありませんので、読み始めの立ち上がりは少しだけ戸惑うかもしれませんが、途中から一気に惹き込まれてラストまで読めます。

 こういう話って、よくあるものだと花を添えるために学園の近所に住んでいる美少女とかが出てきて、ほんのりラブい要素が入ったりでページを取られることが多いのですが、さいわいにしてこの作品にはそういうところはぜんぜんありません!(美少年の女装シーンはあるけど)

 そのかわり、少年同志の友情や、少年の心を持った大人の友情が熱く語られます。

 古きよき少年漫画なテイストの小説なのですが、この物語に影響をうけて作品を生み出したのは少女漫画家のほうが多かったのは、興味深いです。

 男の子へのクリスマスプレゼントに最適の一冊です。でも、大人が元気を出したいときに読むのにもオススメです。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 男の子たちが喧嘩をするシーンがあります。残酷描写はありませんが、どうしてもどうしても暴力シーンがダメなときは、気持ちが落ち着いてから読んでみてください。でも、弱った気持ちを励ましてくれて、背中を押してくれるような言葉もたくさん詰まっています。自分を奮い立たせたいときにはおすすめの一冊です。

いつもありがとうございます

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