【いつまでもすきでいてくれる?】絵本界のロングセラー!子どもの自己肯定感を育てるかわいい絵本【3歳4歳5歳6歳】
カンガルーのぼうやはママが大好き。ママはぼくのこと、どれだけ好きだろう? 聞きたくなったぼうやは、ママに聞いてみることにします。「おおきくなっても ぼくのこと かわいい?」「もちろんよ。ぼうやが げんきで おおきくなることが、ママのねがいよ」 ぼうやは次々と質問します。さて、ママはどう答えるでしょう。
この本のイメージ 愛とは☆☆☆☆☆ 全力肯定☆☆☆☆☆ 自己肯定感☆☆☆☆☆
いつまでも すきで いてくれる? マーガレット・P・ブリッジズ/文 メリッサ・スウィート/絵 まつかわ まゆみ/訳 評論社
最近ようやく重要性が語られはじめた「自己肯定感」ですが、まだまだ誤解されることも多い言葉でもあります。(※誤解されがちですが、「自己肯定感」と「自己正当化」は似て非なるものです。もちろん、自己中心的な自己愛とも違います。自己肯定感の高い人は、失敗や謝罪に対して素直で、あまり抵抗がありません。だから人生の困難を乗り越えられるのです)
人生にはいろんな山や谷がありますが、それをどれだけ乗り越えられるかは、その子が子どもの頃にどれだけ肯定されたかにかかっています。
「おりこうだから」「成績がよいから」「かわいいから」「ちいさいから」「家のお手伝いをするから」「自慢できるから」。そういう「条件付き」の肯定ではなく、「あなただから」。なにより大切な、「無条件の肯定」の言葉をもらえているかどうか。
ところが、日本人はあまりそういうことを口に出すことがありません。「~しなさい」というしつけは厳しくしても、大切だとか、大好きだとか、生まれてきてくれてうれしいだとか、は口に出さないおくゆかしいところがあります。
この国の人たちが、真面目で繊細だけど、「メンタルが弱い」とか、「ここぞと言うときにいまひとつ」だとか言われるのは、そういうところも理由な気がします。
さて、今回ご紹介する絵本は「愛とはこういうものだ」と言う、ど直球の本です。
以前ご紹介した「ちびゴリラのちびちび」もそういう本ですが、この「いつまでも すきで いてくれる?」のほうが、よりわかりやすいと思います。
登場するのはカンガルーの親子。
公園で遊んでいて、そろそろ家に帰るところです。
(以下引用)
ぼうや、おうちに かえりましょ。
ママ、ぼく いつまでたっても ぼうやなの?
いいえ まいにち まいにち おおきくなってるわよ!
おおきくなっても ぼくのこと かわいい?
もちろんよ。ぼうやが げんきで おおきくなることが、 ママの ねがいよ。
ぼくが おとなに なっちゃったら?
ぼうやが おとなに なっても ママは かわいいと おもうわ。
それじゃあ ぼくが……りんごの きに なっちゃったら?
それでも かわいいと おもう?
うおお、なんという事を言うんですか、息子! さすが幼児の思考の超展開! でも、ママはあわてません。
ぼうやが りんごの きに なったら……
ママは りんごの みを つんで
あまい ジャムを つくってあげる
すごい、この超難問に真正面から答えた! ママすごい。
じゃあ のはらの おはなに なっちゃったら?
おはなに かおを うずめて おもいきり かおりを かいであげる。
ママ、愛にあふれてますね。
しかし、息子の想像の翼はさらに広がります。
じてんしゃに なっちゃったら?
いや、ならないでしょう、自転車には!! と言う心のツッコミをよそに、しかし、この超質問にもママはこたえるのです。(どう答えたかは、お手にとってお確かめになってくださいね)
これは、公園で遊んでいたカンガルーの男の子が、ママに自転車に乗せられておうちに帰り、ベッドに入って眠るまで、目に付いたものに「あれになっちゃったら?」「これになっちゃったら?」と質問攻めにするのにママが全部、完璧に答えてあげるという、無限の愛あふれるお話なのです。
「小さいから」「かわいいから」「おりこうだから」大好きなんじゃないのよ、どんなになってもかわいいぼうやなのよ。という普遍的な愛を、これでもかという繰り返しで語ってくれます。
小さなお子様には、ぜひ、読み聞かせしてあげてくださいね。誕生日のプレゼントにもおすすめです。ほんとうにいい本なので、プレゼントでかぶっても問題なし! 絵が可愛くて、インテリアとして飾ることもできるので、大人へのプレゼントにも。
1998年から時代を超えて愛されるロングセラーです。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はいっさいありません。HSPの大人にも、HSCのお子様にも、老若男女問わずおすすめできる絵本です。お仕事などでお疲れの方には特におすすめします。
読後には、アップルティーなどいかがでしょう。あたたかいお茶を飲みながら、休日の午後や、お風呂上りに読んでみてください。癒されることまちがいなし!
お母様は、どうぞたくさん読み聞かせしてあげてくださいね。
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