【モカとつくるホットチョコレート】バレンタインのプレゼントに。かわいくて、こころがほっこりするお洒落絵本です。【子どもから大人まで】
モカはマシュマロでできている小さなうさぎ。今日はさむいから、モカがホットチョコレートをつくります。どんな味でどんなカップがいいかな?
この本のイメージ ホットチョコレート☆☆☆☆☆ ハイセンス☆☆☆☆☆ かわいい☆☆☆☆☆
モカとつくるホットチョコレート 新装版: Hot chocolate for you 刀根里衣/作 NHK出版
<刀根里衣>
1984年、福井県生まれ。2007年、京都精華大学デザイン学部 ビジュアルコミュニケーション学科卒業。2010年、制作した絵本のサンプルが、ボローニャ児童書ブックフェアの会場でイタリア人編集者の目にとまり、翌年、絵本作家としてデビュー。それを機にイタリアに渡り、ミラノを拠点に創作活動を行っている。
このブログでは「大人のための絵本と児童書読書」をおすすめしています。
現代社会は年々過酷になっていて、平凡な生活をただ続けているだけでも苦しくなる時があります。
発散型の娯楽で気を紛らわせるのには、実は基礎体力が必要で、本気でへとへとになっていると「遊ぶ元気」もなくなるんですね。
わたしは、本当に本当に疲れていると、映画や動画は見られないし、ハイテンション系の音楽もダメになるし、普段なら食べたら元気が出るだろう生クリームのお菓子などもほしくなくなります。大好きな漫画や本もだめになってしまう。
でも、絵本なら読めるのです。
温かい飲み物とビスケットなどの素朴なお菓子を用意して、やさしい絵の絵本を読んでいると、じんわりじんわり元気が出てきます。
そういうときに読むのは、なんの起伏もない、大げさなストーリーもない、ただまじりけのないピュアな絵本がいいのです。
本日ご紹介するのは、そんな絵本です。
これは、2017年にかわいい手のひらサイズの絵本が刊行されましたが、2022年にリサイズされ、大きなバージョンが出版されました。
「モカと幸せのコーヒー」(当サイトでは未紹介)と言う、おしゃれカフェの本棚やマガジンラックでよく見かける、美しくて心温まる絵本があります。おそらく、コーヒー好きの方のあいだではかなり有名な絵本ではないでしょうか。
この絵本に登場した、小さなうさぎのすがたをした妖精のような不思議な生き物、それがモカ。
マシュマロの身体をもった小さなうさぎ、モカがあなた(読んでいるあなた、そうあなたです)のために、おいしいホットチョコレートをつくってくれます。
カップはどの大きさ? チョコレートの甘さはどれくらい? おなべでミルクをあたためて、ゆっくりゆっくりかきまぜて。そして、どんな香りをつけようか? さいごにかわいい飾りつけ。
巻末には、モカのつくるホットチョコレートのレシピが掲載されています。
おお、ほんのすこし塩をいれるのがモカ流のよう。
刀根先生のあたたかみのある、やさしい筆致の絵が、心に染みわたります。
絵本を読んでから、丁寧に丁寧にホットチョコレートをつくれば、モカにつくってもらったような気分になって、心もほかほかしてきます。
こういうときのために、一つか二つ、お気に入りのマグカップがあるといいですね。上品なティーカップみたいなのではなくて、両手で抱えて飲めるタイプの、分厚くてかわいいやつ。
小さなお子様が読めば、カップを選んだり、チョコレートの甘さを選んだり、スパイスを選んだりと楽しく読めると思います。字はすべてひらがなとカタカナなので、ひとり読みもできますし、読み聞かせでも楽しいでしょう。
しかし、これはぜひ、大人の和み絵本として。
そして、バレンタインのプレゼントとして、いかがでしょう。
ちょっといい板チョコと一緒にプレゼントすると、喜んでもらえそう。半分は食べて、半分はホットチョコレートにして。
もちろん、絵本もチョコも自分のために買って、自分をいたわるためにも。
人は、へとへとになったら、休まなきゃ。
寒い寒い季節には、ホットチョコレートがいちばん。
優しい絵本を読んで、甘くて温かい飲み物を飲んで、どうぞ頑張ってきた自分をねぎらってあげてくださいね。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はまったくありません。
HSPやHSCにとくにおすすめです。
絵も文章もやさしくて、読んでいると心がじんわりと温かくなり、ココアが飲みたくなります。疲れきったときに、ひとりで読むのにおすすめ。
冬のお風呂上りのリラックスタイムに。
読後はお好きなスパイスで香り付けしたホットチョコレートでひと休み。
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