【大草原の小さな家】開拓者時代のアメリカを描いた不朽の名作。テレビドラマにもなった幼いローラの物語【ローラシリーズ 2】【小学校高学年以上】

2020年10月18日

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大草原の小さな家 ローラ・インガルス・ワイルダー

ローラたちインガルス一家は、小さな家の家財全部を馬車につんで、大きな森をあとにしました。お父さんが新しい土地で暮らしてみる決心をしたのでした。

この本のイメージ 大自然☆☆☆☆☆ サバイバル☆☆☆☆ 人間は強い☆☆☆☆

大草原の小さな家 ローラ・インガルス・ワイルダー

 テレビドラマにもなった「大草原の小さな家」です。様々なバージョンが様々な出版社から出版されています。
最近は、なかなか入手しづらい状況になっているようですが、開拓時代のアメリカの様子がよくわかるだけでなく、日常のさまざまなものを「自分で作る」とはどういうことか、知ることができるので、便利になった今こそ、おすすめの本です。

大草原の小さな家 ローラ・インガルス・ワイルダー
伝統的な挿絵の福音館版

 「大きな森の小さな家」で、大きな森の中でぽつんと建つ、小さな家で暮らしていたインガルス一家ですが、ローラたちの家の近くにも人が増えてきて、だんだん静かに暮らすことが難しくなってきました。(お父さん基準で

 現代のわたしたちだったら、「ご近所さんが増えて便利になったじゃないの」と思うところですが、ローラのお父さんにとってのご近所さんは、肉眼で見ることができないくらいには離れていないと落ち着かないようです。

 一念発起したお父さんは、なじみのある「小さな家」を捨てて、家財道具を幌馬車に積み、家族全員で移住することにします。目指すは、西部。
はてしなく、草原が続く、ネイティブアメリカンの土地です。

 ここから、インガルス一家は、二ヶ月に及ぶ幌馬車の旅に出ます。
ふつうの子供なら、というか、わたしなら間違いなく病気になっちゃうくらいの厳しい旅を、ローラたち一家は楽しくキャンプをしながら旅していくのがたくましいのです。揺れまくる幌馬車に二ヶ月……想像するだけでめまいがします。

大草原の小さな家 ローラ・インガルス・ワイルダー
今ふうのイラストの講談社青い鳥文庫版

 昔のアメリカ人は頑丈だったんですね。

 長い長い旅の末、たどり着いた大草原で、お父さんは、またイチから家を建て始めます。

 これがね、読んでいるだけですごいんですよ。大きな森と違って、近くに木はないし、離れたところに木を切りに行って丸太を運ぶところからはじめるわけです。クギもないから、木で小さな楔を作って家を組み上げる。だんだん仕上がってきたところでようやく隣人が見つかって、手伝ってもらったりクギを分けてもらったりするんです。

 ところが、このお父さん、本当はそれすら実は嫌で、全部自分でやりたい人なんですよ。そして、好きなんですね。そういうのが。

 家を建てて、ドアと窓をつけて、自分で暖炉と煙突まで作ってしまいます。家具はもちろん、一日くらいで作れてしまう。

 そして、井戸も自分で掘る。

 どうしてそんなに何でも知ってるんだというくらい、サバイバルの知恵があって、この井戸掘りも、つるべの先についた桶にろうそくを立てて、穴の下へ下げ、その火が消えないことを確認したら穴へ降りる、と言う自衛方法を知ってるんです。(たぶん人生の中で何度も井戸を掘ってる)

 本当に、自分で何でもやっちゃうんだな。と呆然としながら読みました。

大草原の小さな家 ローラ・インガルス・ワイルダー
角川つばさ文庫版。
イラストのお父さんがちょっと朝ドラ風味

 ローラたちは、この小さな家に一年くらい暮らします。
やがて、先住民であるネイティブアメリカン(この本ではインディアンと書かれています)が訪ねてきたり、政府の方針が変わったりと、また移住を余儀なくされるのですが、そのさいの、家の捨てっぷりも潔く、「家なんてまた作れる」って感じなのがたくましい。

 のんびりした日本人には想像もつかない暮らしです。

 でも、ローラたちはいつでもどんなときでも、楽しみを見出して幸せに仲良く暮らしています。多少の不便は工夫で乗り切ります。辛いとか苦しいとか言う感じがみじんもしないんです。

 最後は、再び幌馬車の旅に出ます。新しい土地での暮らしを求めて。

 想像もつかない暮らしですが、実話なんですよね。なにもかもが便利になった現代に、この物語が読めるのは、最高の贅沢かもしれません。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネイティブアメリカンについて、当時の認識で書かれているので、ちょっと間違ってる部分がありますが、それは当時の認識だと思ってください。また、途中でローラたちが熱病にかかるシーンがあります。病気の場面が苦手な方は注意してください。それ以外は、開拓時代のアメリカの生活がよくわかり、また家族愛にあふれた、あたたかいお話です。
マグカップたっぷりのコーヒーをお供にぜひどうぞ。

いつもありがとうございます

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