【ムジナ探偵局】妖怪がらみの事件はおまかせ!へんてこ横丁のムジナ探偵の事件簿第7巻【完璧な双子】【小学校中学年以上】

2024年4月11日

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ムジナ探偵局 完璧な双子  富安陽子/作 おかべりか/画 童心社

源太のクラスメイトだけが、竹藪で少年が笑っているすがたが見えるらしい。あの少年は何者? どうして子どもたちだけが見えるの? さあ、ムジナ探偵の出番です。ムジナさんがいそいそと出かけてみると……

この本のイメージ 妖怪探偵☆☆☆☆☆ 秘密☆☆☆☆ 正体☆☆☆☆

ムジナ探偵局 完璧な双子  富安陽子/作 おかべりか/画 童心社

<富安陽子>
富安 陽子(とみやす ようこ、1959年2月15日~)は、日本の児童文学作家。東京都生まれ。和光大学人文学部卒業。25歳でデビューし、1989年「クヌギ林のザワザワ荘」で日本児童文学者協会新人賞、小学館文学賞、1997年「小さなスズナ姫」シリーズで新美南吉児童文学賞、2000年「空へつづく神話」でサンケイ児童出版文化賞を受賞。「やまんば山のモッコたち」はIBBYオナーリスト2002文学作品に選出。2011年、「盆まねき」で第49回野間児童文芸賞、第59回産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。2021年、「さくらの谷」で第52回講談社絵本賞を受賞。(wikipediaより)

<おかべりか>
1950年埼玉県に生まれる。オリジナル作品に「よい子への道」「よい子への道2」「とちめんぼう劇場」「やきゅうじょうにいこう」(福音館書店)「しずちゃんのおつかい」(ひかりのくに)「おだんごちゃん」(童心社)など。挿絵に「ムジナ探偵局」シリーズ(童心社)「やまんば妖怪学校」シリーズ、「おばけやさん」シリーズ(偕成社)「はっけよい鯉太」(フレーベル館)「空を飛んだポチ」(講談社)「日本のわらい話」(ポプラ社)など多数。

 「ムジナ探偵局」は「天と地の方程式」や「シノダ!」など、日本神話や日本の妖怪をテーマに独自の世界観でファンタジーを書き続ける富安陽子先生の人気シリーズ。第7巻「完璧な双子」は2008年9月出版です。

 お話は、それぞれ一冊でまとまっており、どの巻から読んでも楽しく読めるようになっているのですが、細かな設定などは、順に読んだほうがわかりやすいため、まずは第1巻からお読みになることをおすすめします。

 第1巻のレビューはこちら

 今回のお話は……

 源太のクラスメイトだけが竹薮で笑っている少年が見える怪異「わらう幽霊」と、
 失踪した父親が双子になって帰ってくる「完璧な双子」の二本です。

 今回のテーマは「秘密と真実」。
 それぞれのお話には秘密があり、あっと驚く真実が待っています。

 「わらう幽霊」は、大人が読んでも面白いけれど、子どもが読むと世界が広がるかもしれないお話。
 人はそれぞれの価値観で、恥ずかしく思うことや隠したいことも違うのだと。

 源太にとっては恥ずかしくもなんともない、むしろ自慢したいくらいのことでも、別の誰かにとっては隠したいくらい恥ずかしいこと。人にはそれぞれ自分の尺度では測れない悩みがあることを、小学校中学年くらいで知ることは大きな学びになることでしょう。

 「完璧な双子」は、二転三転する展開が面白い物語。
 次々と隠されていた事実があきらかになってゆくのでページをめくる手が止まらなくなります。

 日常にひそむ怪異の謎を解きながら、子どもの心に気づきを与えてくれる「ムジナ探偵局」シリーズ。
 登場する妖怪は怖すぎず、愛嬌もあり、親しみを感じられる存在もいます。
 謎解きの面白さと妖怪たちの不思議さが絶妙な按配で配合されており、どの巻もわくわくと心躍らせながら最後までよみきることができます。
 短編が多く読みやすいのも魅力。

 夏の定番といえば怪談ですが、怖いのが苦手なお子さまも楽しめる、妖怪ミステリー。
 この夏の読書に、「ムジナ探偵局」をぜひどうぞ!

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。ゆかいで、ほのぼのとしたオカルト事件簿です。
 総ルビなので、五十音が読めれば、ひとりでコツコツ読むことが出来ます。短編が多いので、絵本や短い絵物語を卒業して本格的に「小説」を読み始めた読書好きのお子さまにおすすめです。

 読後はたい焼きと緑茶でティータイムを。

 

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