【風の丘のルルー】命とはなんだろう? 児童小説の名作を電子書籍で。大切なものを探す第6巻【魔女のルルーと魔法使いの塔】【電子書籍】【小学校中学年以上】

2024年4月13日

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魔女のルルーと魔法使いの塔  風の丘のルルー 6  村山早紀/作 ふりやかよこ/絵  ポプラ社

嵐の吹き荒れる赤い荒野で、ルルーは古いお屋敷にたどり着きます。見えないあるじにあたたかくもてなされるルルー。赤い谷の人々からは恐れられていた屋敷のあるじでしたが、意外にも谷と屋敷にはえにしがあって……

この本のイメージ 異世界ファンタジー☆☆☆☆☆ 人と魔女☆☆☆☆☆ 命とは☆☆☆☆☆ 

魔女のルルーと魔法使いの塔  風の丘のルルー  6  村山早紀/作 ふりやかよこ/絵  ポプラ社

<村山早紀>
1963年長崎県生まれ。日本の児童小説作家。「ちいさいえりちゃん」で毎日童話新人賞最優秀賞、椋鳩十児童文学賞を受賞。主な作品は『シェーラひめのぼうけん』『新シェーラひめのぼうけん』シリーズ、『風の丘のルルー』シリーズ、『はるかな空の東』などであり、近年は風早の街を舞台にした『コンビニたそがれ堂』シリーズ、『カフェかもめ亭』シリーズ等が人気を博している。

<ふりやかよこ>
山口県生まれ。 大分県立芸術短期大学油絵科卒。 「ばあちゃんママのなつやすみ」で絵本にっぽん新人佳作、「いらいらあきあきとりかえっこ」でニッサン童話と絵本のグランプリ優秀賞。

2002年にポプラ社から出版された児童文学の名作です。現在は電子書籍で全巻読むことができます。

 お話自体は一話完結の形でどこから読んでもわかるようになっていますが、大きな流れはありますのでルルーが風の丘で暮らすようになった第1巻から読み始めたほうがわかりやすいでしょう。まずは、第1巻「魔女の友だちになりませんか?」から。

 「魔女の友だちになりませんか?」のレビューはこちら

 今回のお話は……

 嵐のなか、赤い荒野をゆくルルーはさびれたお屋敷にたどりつきます。
 そこで姿のみえないあるじにもてなされ、ルルーは近くの赤い谷の村へ。

 谷とお屋敷には古いえにしがありました。

 火山のふもとにあるという、閉ざされた都の人々の子孫だという谷の人たち。
 そして、その都ではかつて、どんな病でもなおる薬がつくられていたのだとか。

 そんなとき、村に怪しげな笛吹き男がやってきます。
 男はねずみを操り子どもたちを浚って行ってしまうのでした。

 ……と、いうのがあらすじ。

 今回のテーマは「命とは」。
 小さな子どもが「死」や「命」のことを考え始めるのは、だいたい自我が確立しようとする10歳くらいから。
 祖父母の死に直面する頃です。

 それまで、あいまいだった命と言う概念や死後の世界などを真剣に考えるようになります。

 人はなぜ生きているのか、人生とはなんなのか。長く生きることがいいことなのか、生きるとはどういうことなのか……
 大人でも簡単には答えの出ない問題です。

 主人公のルルーは魔女なので、人間よりはるかに歳のとり方がゆっくりです。
 ですから、ルルーにとっては人間はとても慌しく生きて老いてゆく生き物に見えるのかもしれません。

 実際、現代人にとって時間の流れはあっという間。
 子どもの頃は長く感じられた一日も、大人になると光の速さでゆきすぎてしまいます。

 長く生きれば幸せなのか。何かを成し遂げれば幸せなのか。
 よかれと思って精一杯生きても、結果的に誰かを不幸にしてしまうこともある。今回のルルーはそんな哀しみも受け止め、想いを引き継ぐことになります。

 「人生」や「幸せ」の捉え方に「これ」と言う正解はありませんが、小さな子どもの頃に「生きる」ことについて真剣に向き合ったことがあると、その後の人生で出会うこと感じることについても多くの学びを受け取れることでしょう。
 ルルーはいつも出会うことすべてを正面から受け止め、できることを精一杯やり遂げます。
 彼女と出会った人々は、それぞれ、どんな答を見つけるのでしょうか。

 児童文学は純粋なので大人になっても大切なことに気づかされることが多くあります。
 疲れているとき、悩んでいるときにふと手に取った本が運命的に自分の探していた答にいたるヒントを宿していることもしばしば。

 小さなお子さまから大人まで、幅広く楽しめる「風の丘のルルー」。
 日に日に秋深くなりつつあるこの季節におすすめです。ルルーと一緒に旅をする気分で読書を楽しんでみませんか。

 電子書籍なので、電子書籍リーダーがあれば場所を選ばずどこでも楽しめます。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。非常に繊細なお話なので、HSCのお子さまのほうがより多くのメッセージを受け取れるでしょう。

 読後はあたたかいハーブティーでひとやすみを。

 

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