【クリスマスのよるに】ひとりぼっちのクリスマスイブにおきたサンタクロースの魔法。美しく幻想的な絵本。【4歳 5歳 6歳】

2024年4月14日

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クリスマスのよるに あべはじめ BL出版

今日はクリスマスイブ。だけど、男の子はひとりぼっち。お母さんは街のレストランで働いているからです。そんな男の子がスノードームを見つめていると……(クリスマスのよるに あべはじめ BL出版)

この本のイメージ クリスマス☆☆☆☆☆ サンタクロース☆☆☆☆☆ 留守番子☆☆☆☆☆

クリスマスのよるに あべはじめ BL出版

<あべはじめ>
阿部肇。新聞社を退社の後、絵本、童話の作家、画家になる。2002年ボローニャ国際絵本原画展入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 美しい絵本のご紹介です。初版は2013年。

 昭和と比べて現代は母子家庭やお母さんが働く家がぐっと増えました。むしろ、母親が専業主婦の家のほうが珍しいくらいです。

 つまり、お留守番子の家が増えたのです。
 お弁当を買ってきたり、作り置きの食事を自分で電子レンジで温めたり。サンドイッチなどの簡単な料理なら自分で作るお子さまもいるかも。親子で一緒に食事をすることが、だんだん貴重な時代になりつつあります。

 働くお母さんとお留守番子の物語を描いた絵本では「よるくま」「たからもののあなた」などを過去にご紹介してきました。

 しかし、さすがにクリスマスイブは特別です。いつもは忙しいお母さんでも、クリスマスイブとクリスマスくらいは家にいてほしいと子どもは思うもの。

 そうは言っても、クリスマス時期が繁忙期であることも事実。商売している人にとっては書き入れ時です。最近ではクリスマスイブに早く帰れないお母さんも増えてきていることでしょう。

 この絵本の主人公の男の子はお留守番子。
 お母さんは街のレストランで働いていて、クリスマスの夜は早く帰ることが出来ません。

 はじめてひとりで過ごすことになったクリスマス。アパートのほかの部屋からは楽しそうな様子が見えます。
 男の子はひとりで夕食をすませると、さみしさを紛らわせようとお母さんが大切にしているスノードームを覗き込みました。そこには、お母さんが働いているレストランとよく似た建物が入っていたから。

 ところが、そこで不思議なことが起きたのです……

 ……というのがあらすじ。

 サンタクロースのお手伝いをするお話は過去に「みならいサンタ」をご紹介しました。

 さみしい、むなしい、哀しいなどの満たされない気持ちは、自分が欲しいものを別の誰かに与えることで満たされる場合があります。たいへん逆説的ですが、「欲しいものが手に入らない」ときの解決方法は「与えること」なのです。

 この絵本では、ひとりぼっちでクリスマスをすごすことになった男の子のもとに奇跡が訪れました。
 その奇跡とは、すばらしい贈り物をもらうことではなく、すばらしい贈り物を与えることでした。
 そこに、この絵本の素晴らしさがあります。

 文章は平易で読みやすく、見開きに最大でも十行前後。字は漢字交じりですがすべての漢字に振り仮名が振ってある総ルビで、五十音が読めればコツコツひとりで読みきることができます。もちろん、読み聞かせもおすすめです。

 クリスマスを待つこの季節に。そして、クリスマスプレゼントに。とりわけ、ひとりでお留守番をするお子さまにおすすめしたい。

 「クリスマスのよるに」は、美しい絵で優しい奇跡を描いた幻想的な絵本です。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。ひたすらに美しく幻想的なファンタジー絵本です。年末年始がお仕事で忙しいお母さんを持つお留守番子のお子さまに。
 お時間のあるときには、どうぞ読み聞かせしてあげてくださいね。

 素敵なクリスマスの夜が訪れますように。

 

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