【HSP】「繊細さん」HSPが、自分自身とうまく付き合うにはコツがある。

2024年2月17日

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鈍感な世界に生きる敏感な人たち

 昨日の記事、「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」のレビューの続きです。

 HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)と言う、生まれつき、さまざまな刺激に敏感な人たちについての記事を定期的に書いています。

 HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)と言う、生まれつき、さまざまな刺激に敏感な人たちについての記事を定期的に書いています。

 今回は、HSPが、自分自身と上手く付き合い幸せに生きるコツをご紹介します。いつものように本の項目だけを引用し、わたしの感想と体験をお話したいと思います。(イルセ・サン著「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」ディスカヴァー・トウェンティ・ワン出版 より項目のみ引用。引用箇所太字部分

HSPの能力を楽しむ機会を作る。

 敏感なこと、感受性が鋭いことで楽しいことをする。たとえば、(以下引用)

・自然を慈しむ
・クリエイティブでいる
・哲学的な考えをめぐらせる
・身体にいいことをする(ダンス、マッサージ、温泉など)
・五感を楽しむ(アロマ、おいしいもの、音楽、美術など)
・動物と過ごす
・日記か詩を書く
・芸術鑑賞、芸術に携わる
・深くて質の高い人間関係を築く

五感から過度に刺激を受けないための対策をする。

 この本では、耳栓やイヤホン、サングラスなどを物理的な道具を利用して外部からの過度な刺激を遮断することをすすめています。著者が愛用していたのは、ipodだったようです。

 何が最適かは、その人が刺激をうけやすいものによって、ひとそれぞれ違うと思いますが、わたしの周囲で実際に実践している人が多いのは、マスク、サングラス、日傘、帽子、ノイズキャンセルヘッドホン、耳栓、イヤホンです。

 何もしないよりは、はるかに有効です。ヘッドホンやイヤホン、帽子などは簡単に実行できるのでやってみてくださいね。

過度な刺激をうけたら、じっと自分の内側に集中する

 HSPの人たちは、睡眠によって休めないこともあり、刺激の強い夢を見たりして、眠っていても過度な刺激をうけてしまうこともあります。わたしも、子どもの頃は夢を見ない夜はありませんでした。

 ですから、刺激をうけたと思ったら、内側に意識を集中した方が心が休まります。著者はこれを「滋養の時間」と呼び、なるべく「なにもしないこと」で神経を休めるようにすすめています。HSPにとって、「何しない時間」はたいへん貴重です。わたしは、幼いころはひなたぼっこが好きでした。

 大人になって、これは、内省というものだと知りました。瞑想も有効だと思います。お風呂に入るのも瞑想とおなじような効果があります。

自分自身へ愛情を向けて、自分を守る

 大多数の人とは違う気質をもっているので、HSPは自己肯定感が低い人が多いようです。

 著者は、一緒にいる相手が「大多数にあわせるべきだ」と考えているときは、自分で自分を支えることが大切であり、そうすれば相手に自分を間違っていると言われても平気でいられると書いています。

 これは、HSPにとって、なかなか困難にことだと思いますが、確かに言われてみれば大切なことですよね。

 自分にはすばらしい資質があると自信をもち、自分以外の落ち込んでいる誰かのためにかける言葉を自分にかけてあげてください。

 自分だと思うと優しくなれないのであって、他人にかける言葉を書き出して、自分の名前を後から入れて読むのも効果的だと思います。これは、昔からわたし自身が自分に対して時々やっていることです。

自分自身に思いやりを持つ

 著者は、この章で、同じ恨み言を何度も言う人は、自己愛がまったく満たされていないからだ、と書いています。その場合に必要なのは、自分をかわいそうと思うことだと言うのです。これはわりと画期的な解釈ではないでしょうか。イルセ・サン先生は自己憐憫を肯定しています。

 自己憐憫が強い人や、恨み言を言い続ける人のことを「ネガティブな人」と言うことはあっても、自己愛が満たされていない人という解釈はあまり見ないと思います。一般的に、そう言う人に対しては「甘えているのでもっと厳しい環境に身をおくべきだ」と言う人のほうが多いような気がするからです。

 自分自身をかわいそうだと感じ、自分の悲しみを受け入れられるようになると、人は同じ話を何度もしなくてよいようになるようになるそうです。

 幼少期の自分自身を許したり、優しくしたりしてあげるのは非常によいことで、それで自己愛が満たされて、さまざまな問題が解決することもあるんですね。

 罪悪感や負い目、引け目を感じていると、自己肯定感が低くなり、どうしてもその後の人生に影を落としてしまうのです。

 HSPである自分を肯定して、あるがままに受け入れることはとても大切なことです。この部分はとてもすばらしい箇所なので、ぜひ原文を全部読んでいただきたいと思います。

自分自身と和解する

 敏感すぎる人は社会に適応していくために、他人に気遣いを求めざるを得ない局面が訪れることがあります。

 著者は、HSPが自分のことを「ちょっと面倒な存在である」と自覚し、そうした自分を受け入れることが自分と和解することだと書いています。たしかにそうですよね。

  これはすべてのHSPがそうだと思うのですが、「普通の人」と同じことができないと、「どうして自分はこんなこともできないのか」と悩んでしまうこともありますが、自分を責めすぎずに許してあげると楽になります。そうすれば、無理をして周囲の人たちの行動や価値観にあわせる必要なくなってくるからです。

 また、そんなことで悩んでしまう自分も「人間らしくていいじゃないか」と許してしまうのもいいかもしれません。

自分らしくいることの喜びを感じる

 HSPは、ほかの人より有能な点がある反面、困難な点が多くあります。生きづらいのです。でも、自分の気質を受け入れることで、たくさんの恩恵を得ることもできます。

 HSPである自分を自信をもって受け入れると、人生が開けていきます。

 この本にはほかにもHSPの処世術のような項目もありますし、HSPとして生きている生きづらさへの指南書のようにもなっています。わたしが感動したことや心に残ったことを書きましたが、この本は全部読むことをおすすめします。

 まずは、自分の気質も含めて自分自身を受け入れ、そして、仕事だけでなく人生を楽しむこと。それがいちばんのような気がしてきました。

さいごに

 HSPは、ともすれば「神経質」「考えすぎ」「心配性」などネガティブな言葉で表現されやすい気質です。

 社会的には外交的で明るく、タフなことが理想とされるため、劣っているとされやすい気質でした。しかし、これは生来のもので、変えられないのなのですから、それを受け入れて、かつ、ポジティブに生きていく必要があります。

 この本は、その「生きるコツ」のようなものが書かれています。とても元気付けられましたし、励みになりました。全部読むと、大切なことがもっとわかってくるのでおすすめですよ。

 

 

さらに詳しい日常生活をコツはこちらです。

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