【パディントンのクリスマス】【絵本版】クリスマスにぴったりの、とぼけたクマの絵本。読み聞かせにも。【4歳 5歳 6歳 7歳】

2024年2月28日

広告

パディントンのクリスマス 絵本版 マイケル・ボンド/作 R.W.アリー/絵 木坂涼/訳 理論社

もうすぐクリスマス。ブラウン一家とパディントンはデパートのクリスマスフェアに遊びに来ました。デパートは、あんまりお客がいなくて、催し物も少しがたが来ています。パディントンは、思う存分楽しむつもりで来ましたが……

この本のイメージ どたばた☆☆☆☆☆ クスっと☆☆☆☆☆ 万事解決☆☆☆☆☆

パディントンのクリスマス 絵本版 マイケル・ボンド/作 R.W.アリー/絵 木坂涼/訳 理論社

<マイケル・ボンド>
Michael Bond(1926年1月13日 – 2017年6月27日)。イギリス・バークシャー州、ニューベリー出身の小説家。代表作は児童文学『くまのパディントン』シリーズ。

 これは、「くまのパディントン」シリーズの絵本版です。「クマのプーさん」の絵本は、原作とストーリーがほぼ同じなのですが、こちらは小説版「パディントンのクリスマス」とは、まったく違う、オリジナルの絵本版ストーリーとなっています。

 ただ、「パディントン」特有のパターンはそのまま。「行く先々でパディントンが「まったくの善意」で騒動を引き起こし、一時はしっちゃかめちっちゃかになるのに、結果的には万事うまくゆき、相手に感謝される」、という例のアレです。

 今回は、クリスマスをひかえて、ブラウン一家がデパートのクリスマスフェアに行きます。サンタさんに会えるというので、パディントンは大喜び。ところが、このデパート、ちょっとさびれていて、あちこちがたが来ているのです。

 デパートの中に作られた「冬のワンダーランド」は、どれもこれもくたびれた壊れかけ。プラスチックのトナカイは倒れているし、トナカイの小屋は犬小屋みたい。北極の灯台は壊れかけて電灯がチカチカしています。そして、気がついたらパディントンがいません!

 パディントンをさがして大騒ぎのブラウンファミリー。でも、パディントンは北極の灯台を勝手に修理していたのでした。そのあいだに、くまが行方不明になったと言うのでデパート中はしっちゃかめっちゃかです。騒ぎが大きくなったので、ブラウンさんたちは、さっさと逃げ出しました。
 でも、結局、その騒ぎが話題となって、さびれていたデパートは、再びにぎわいを取り戻すことができたのです。(いつものパターン)
 パディントンは、デパートに感謝され、とても素敵なプレゼントをもらうのでした。めでたしめでたし。

 と、言うのがあらすじです。

 パディントンの絵がデフォルメすぎずリアルすぎずの、ちょうどいい愛らしさ。ちゃんと本物のクマが二足歩行しているように見えるのです。そして、表情豊か。

 ブラウンファミリーも、バードさんもいい味だしています。読み終わると、ほっこりほのぼのした気持ちになると同時に、いつものとんまな展開に、クスっとしてしまうのです。

 小説版を読んでいると、絵本のパディントンの「しでかし」なんて序の口もいいところなのですが、絵本を読むお年頃のお子さまに小説版のパディントンが引き起こす騒動の数々を真似されると収拾がつかなくなるので、これくらいがちょうどいいでしょうね。それに、じっさい、このパディントンは電気工事をしたりして、役に立っています。

 とかく、「役に立つ、立たない」「他人に迷惑をかける、かけない」で判断されがちな昨今ですが、パディントンは役に立とうとして立たないことのほうが多いし、しょっちゅう他人に多大な迷惑をかけてしまうクマですが、彼と関係ないところで、なんだかんだと事態はうまくゆきますし、とにかく愛嬌があるので愛されます。

 最近のギスギスした世の中を見ていると、パディントンを読んで肩の力を抜こうよ、と思ってしまうことしきり。

 どの挿絵もかわいくて、あたたかみのある色彩で描かれています。読みながらついクスクス笑ってしまうので、大人の和みタイムにもおすすめ。もちろん、親子の読み聞かせタイムも、絶対、楽しく過ごせるはず。

 表紙はクリスマスツリーとパディントンと言う構図で、両側に緑と赤のクリスマスリボンがあしらわれているデザインなので、クリスマスプレゼントにもぴったりです。表紙がクラシックな絵でかわいらしいので、リビングのインテリアとして飾っても。

 小さなお子様から絵本好きな大人まで、全年齢におすすめの絵本です。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はいっさいありません。原作のパディントンが好きなら、ぜひ手に入れたい絵本です。


 とにかく、挿絵がかわいい!とぼけたストーリーにも癒されますし、マーマーレードの瓶を抱え込むパディントンもクリスマスプレゼントに埋もれるパディントンも、どれも思わず顔がほころぶかわいさです。

 読後は、絶対に食べたくなるので、おいしいパンとマーマレードを用意しておきましょう。上等のバターと、あつあつの紅茶もお忘れなく。

商品紹介ページはこちら

 

この本の続きはこちら

お気に入り登録をしてくださればうれしいです。また遊びに来てくださいね。
応援してくださると励みになります。

にほんブログ村 本ブログへ

広告