【お正月がやってくる】もうすぐお正月。年末年始の東京の日常を描いた絵本。昔ながらの風習を知ろう【4歳 5歳 6歳】

2024年4月2日

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お正月がやってくる 秋山とも子/作・絵 ポプラ社

もうすぐお正月。なおこさんの家族は都会のまんなかにすんでいます。毎年12月になると、商店街でお正月かざりを売り、年が明けると獅子舞で町内を練り歩きます……日本の昔ながらのお正月を迎える喜びを描く絵本。

この本のイメージ 日本のお正月☆☆☆☆☆ 年末年始☆☆☆☆☆ 東京のお正月☆☆☆☆☆

お正月がやってくる 秋山とも子/作・絵 ポプラ社

<秋山とも子>
1950年東京都に生まれる。女子美術大学絵画科卒業。1978~81年フランス・ボルドー大学とボルドー美術学校に留学。取材をしながら人びとの暮らしや営みを緻密に温かく描く絵本スタイルは、幅広い層の読者から支持されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 今年もあとわずかとなりました。
 もうすぐお正月ですね。

 わたしが幼い頃は、11月の半ばあたりに年末に買うお餅の予約をしていました。
 板状にうすっぺらく伸ばしたお餅を年末に配達してもらい、自宅で包丁で切り分けるのです。買ってきたばかりのときは、まだ柔らかくて切れないので、翌日くらいに頑張って切りました。それをお正月から家族みんなで食べることになります。

 昔は暖房器具も乏しく、朝起きると台所のコップの水の表面が凍っていたりすることもあったので、切ったお餅を台所に積んでおいても、そんなに簡単には痛みませんでした。
 ただまあ、7日くらいにはカビが生えてきますから、最近の個別包装のお餅がスーパーで売られるようになってからは、ありがたかったですね。

 そんなわけなので、昔はお米屋さんとのお付き合いはもっと親密だったのです。そして、お餅をつくというのはもっと身近な行為でした。

 コロナ禍で餅つきが長らく中止されていますが、この年末年始はどうでしょうか。昔ながらのお正月は、本来はたくさんの人々が集まる行事なので、人が集まらないお正月にはさみしいものがあります。

 せめて家族で、家のなかでだけでも昔ながらのお正月気分を楽しみたいものです。

 今回ご紹介する「お正月がやってくる」は、2018年初版の絵本。最近の絵本ではありますが、コロナ禍以前です。
 秋山とも子先生が、ご自身の友人、「直子さん」をモデルにして東京の年末年始を描いた絵本です。

 東京で工務店をしているなおこさんと、旦那さまのもときさんは、昔ながらの年末年始を大切に暮らしているようです。

 酉の市には神社に熊手を買いにいきます。
 そして、浅草のガサ市にお正月飾りの材料を買い付けにいって、夫婦で作ります。
 なおこさんたちは、毎年臨時店舗を借りて、そこでお正月飾りを販売するようです。
 近くの会社やご近所に大きなお正月飾りをつけにゆくのも仕事です。

 それが終わったら大掃除。
 そして、年越しそばをみんなで食べて……

 そして元旦。

 お正月にはもときさんたちが獅子舞をします。獅子舞にぱくんと噛んでもらうと健康にすごせると言われているので、縁起がいいのです。

 こんなふうに、東京での年末年始をていねいに描いています。

 やさしい筆致で、隅々まで詳細に描かれており、伝統的な日本の年末年始がよくわかります。神社やお寺だけでなく、東京の密集した住宅や、たくさんの人々のそれぞれの生活も垣間見えます。

 地方から見ると、東京は人がたくさんいて、高層ビルが立ち並んで、新しいテクノロジーに満ちていて古いものなんてないように思えます。

 けれども、この土地にも、まだまだ素敵な「江戸」の風習が残っていて、それらは地元の人たちに大切に引き継がれているのです。

 これは現代に引き継がれている江戸の文化、日本のお正月文化がわかる、貴重な絵本です。「お正月」の過ごし方は、それぞれの地方によって、少しずつ違うと思いますが、お正月飾りを見たときのわくわくした気持ちは誰しも同じではないでしょうか。

 クリスマスのプレゼントに、冬休みのおともに。年末年始の読み聞かせにぜひどうぞ。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。日本の、東京の昔ながらの年末年始がよくわかる絵本です。
 「都会の下町のお正月」が、丁寧に描かれており、日本の文化を知ることができます。

 

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