【14ひきのもちつき】おもちをついて、年を越そう。やまねずみ大家族たちのロングセラー絵本です。【14ひきシリーズ】【3歳 4歳 5歳】
おとうさん、おかあさん、おじいさん、おばあさん、そして10匹のきょうだい。14匹家族のやまねずみ大家族の物語です。もうすぐお正月がやってきます。さあ、今日は、みんなで餅つきです。どんなお餅ができるかな?
この本のイメージ ほのぼの☆☆☆☆☆ かわいい☆☆☆☆☆ 餅つき☆☆☆☆☆
14ひきのもちつき いわむらかずお/作 童心社
<いわむら かずお>
日本の絵本作家。「14ひきのシリーズ」(童心社)や「こりすのシリーズ」(至光社)は国内だけでなく、フランス、ドイツ、台湾などでもロングセラーとなり、世界の子どもたちに親しまれている。
「14ひきのあさごはん」で絵本にっぽん賞、「14ひきのやまいも」などで小学館絵画賞、「ひとりぼっちのさいしゅうれっしゃ」(偕成社)でサンケイ児童出版文化賞、「かんがえるカエルくん」(福音館書店)で講談社出版文化賞絵本賞受賞。2014年にフランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。1998 年4月栃木県馬頭町に「いわむらかずお絵本の丘美術館」を開館。絵本・自然・子どもをテーマに活動を始めた。
もうすぐお正月。来年のお正月は、初詣は取りやめ、新年会はリモートと、いつもとはちがったお正月になりそうです。
最近は、おせち料理を食べる家も減り、昔ながらのお正月をする家も減ってきました。
もともと、おせち料理は年末にお正月に食べるためのお料理を作りだめして、お正月は家事を休んで家族でゆっくりすごすためのものだったのです。
しかし、最近はお正月も働く人が増え、家の中は暖房で温かくなっておせち料理も痛みやすくなり、また、お正月でもコンビニやケータリングで食べ物を調達することもできるので、おせち料理の必要性がなくなってきてしまいました。
縁起物としてだけなら、コンビニでちょっとしたおせち盛り合わせを買うだけで充分です。つくるの、ほんとうに大変ですしね……。
それでも、お餅は保存食として便利なので、お正月にお餅を食べる文化は残っています。
でも、今はお米屋さんや和菓子屋さんでお餅を買うこともなく、パックの切り餅を買う時代です。家での餅つきなんて、ほぼしないんじゃないでしょうか。とくに今年は大勢の人が集まるイベントができませんから、餅つきイベントも行われないと思います。
この絵本では、昔ながらのお餅つきの方法が詳しく描かれています。14匹のやまねずみたちが、もち米を水に浸して、蒸すところから、手分けしてがんばります。
大きな木のうろにある14匹のおうちから外に出て、わらを引いて臼をのせ、せいろで蒸したもち米を入れて、勢い良くついてゆきます。
みんなで交替してどんどんついて、ほかの子供たちがひらたくのしてゆきます。これはお正月用。
さいごのおもちはみんなでお昼にたべることにしました。しっかりついたら、ちぎって丸めて、きなこもちや、あんころもち、くるみもちにします。
つきたてのお餅を、家族みんなで食べます。つきたてなので、よくのびるお餅を、みんなで楽しくもりもり食べます。そして綺麗にお片づけ。もうすぐお正月、楽しみだな、
と言うお話。
やまねずみたちの大きさとお米や小豆の大きさがちょっとあわないかなと思うけど、そこはご愛嬌。
14匹のやまねずみたちは、表情豊かで生き生きとしており、子どもたちが飛び跳ねながら持ちつきの準備をするのは、とっても愛らしい。また、木のうろにある素朴な家は細密に描かれており、ミニチュアハウスやドールハウスみたいでわくわくします。
寒い冬のお話なので、森の植物や花などはなく、すこしさみしい絵ですが、各ページに小鳥がいて、やまねずみたちを見守っています。
クリスマスの後、お正月の前というわりとピンポイントな時期のお話なので、本日ご紹介しましたが、お正月になってから「お餅はこうやって作るのか」と読むのも楽しいと思います。
14匹それぞれが個性豊かに描かれているので、お気に入りのねずみを探すのもいいかもしれません。
何度も読み返して発見がある絵本です。
今年は、お餅つきのかわりに、絵本で餅つきを楽しんでみてはいかがでしょう。
年末年始の、静かな親子の時間にぴったりの絵本です。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はありません。ほのぼのとした細密な絵の、フルカラー絵本です。絵が主体で、字はそれほどなく、すべてひらがななので、字を覚え始めのお子様におすすめです。
読みながら、昔ながらの餅つきの様子を知ることができます。
読後は、お持ちが食べたくなると思うので、もちろん、おいしいお餅をご用意くださいね。
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