【黒ねこサンゴロウ】一人旅で出会った不思議な黒猫と宝探しの旅のはじまり。日本発のロングセラーファンタジー【小学校中学年以上】

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旅のはじまり 黒猫サンゴロウ  1 竹下文子/文 鈴木まもる/絵  偕成社

ぼくの名前はケン。お父さんに会いに行くひとり旅の途中で、フルヤ・サンゴロウと言う不思議な黒猫に出会ったんだ。彼は、ぼろぼろの手書きの地図を持って、失われたうみねこ族の宝を探しに行くという。それが、黒ねこサンゴロウとぼくの旅のはじまりだった。

旅のはじまり 黒猫サンゴロウ 1 竹下文子/文 鈴木まもる/絵  偕成社

<竹下文子>
竹下 文子(たけした ふみこ、1957年2月18日 – )は 日本の児童文学作家。夫は画家の鈴木まもる。福岡県生まれ、東京学芸大学教育学部卒業。大学在学中より執筆を行う。1978年「月売りの話」で日本童話会賞受賞。1979年『星とトランペット』で第17回野間児童文芸推奨作品賞受賞。1985年『むぎわらぼうし』で絵本にっぽん賞受賞。1994年『黒ねこサンゴロウ<1>旅のはじまり』『黒ねこサンゴロウ<2>キララの海へ』で路傍の石幼少年文学賞受賞。2009年『ひらけ!なんきんまめ』で産経児童出版文化賞フジテレビ賞受賞。2020年『なまえのないねこ』で日本絵本賞、講談社絵本賞受賞。(wikipediaより)

旅のはじまり 黒猫サンゴロウ 1 竹下文子/文 鈴木まもる/絵  偕成社

 偶然手に取った本が素晴らしかったので、ご紹介です。児童文学界では有名なロングセラーだったようです。こうやって、すこしずつ世間知らずが解消されてゆくといいなあ。本の世界ははてしなく広いですね。

「せんろはつづく」の黄金ペアがおくる、冒険ファンタジーシリーズです。

 1980年代~1990年代は日本が景気が良かったので、児童文学の名作が数多く生まれています。やはり、豊かでないと子どものためのコンテンツは充実しませんね。絵本や児童文学の世界は回転が早く、いいなと思ったものでもすぐに絶版になってしまうので、いいものをさがしてご紹介するのが難しいのですが、このような過酷な世界でロングセラーになって残っているものはやはり名作です。

 この本は、黒ねこサンゴロウの冒険譚の最初の一巻となります。この巻の主人公は人間の男の子ケン。単身赴任で海辺のホテルの建築現場で働いているお父さんに会いに、一人旅に出ます。

 その途中で、顔は黒猫、身体は人間と言う不思議な男、「フルヤ・サンゴロウ」に出会い、失われたうみねこ族の宝を探す旅に誘われます。目的地ハナミサキより少し手前の駅アライハマで降りて、少し歩くだけのように思われたため、ケンは好奇心で同行しますが、思わぬ事件の連続で……

 と言うのがあらすじ。

旅のはじまり 黒猫サンゴロウ 1 竹下文子/文 鈴木まもる/絵  偕成社

 ネタバレしてしまうと、宝は見つかります。それがどういうものかはお楽しみ。ちょっと山本正之の「まる木舟探検隊」みたいな感じですが(わかんないですよ)、そのまんまではありません。「おお、そう来たか」と言う感じなので、ぜひ読んでみていただきたいです。

 サンゴロウという人間のようにしゃべる猫の不思議については何の説明もなく、スピーディに話がどんどん進みます。男の子らしい冒険心や、勇気、友情などがしっかり描かれており、ラストはさわやかなハッピーエンド。

 これからどうなるのかな、と言うわくわくした気持ちで物語りは終わります。
 このシリーズ、どうやらこの先はサンゴロウの冒険の話になってゆくようで、ケンはしばらく登場しないようです。
 けれども、サンゴロウがケンに説明する形で、この不思議な猫一族の世界観を説明してくれるため、複雑な話もすんなりと理解できます。うまいですね。

 鈴木まもる先生の絵もぴったりで、さすがの名コンビです。
 表紙もおしゃれで、クラシックなデザインがいい感じ。見ているだけで、サンゴロウの冒険の旅への夢が広がります。これから、コツコツと全部読んでゆくつもりですが、おそらく間違いはないでしょう。

黒猫サンゴロウシリーズ 全巻セット 竹下文子/文 鈴木まもる/絵  偕成社
全巻セットも
あります

 字はほどよく大きく、読みやすく、漢字には振り仮名がふってあります。小学校中学年くらいが対象だと思いますが、かしこい子なら低学年からでもこつこつ読めば大丈夫。
 絵本を卒業して、そろそろ長めの小説を、と言う時期におすすめです。もちろん、読み聞かせにも。

 絵がかわいらしいからか、なんとなく、昔NHKで放送されていた子供向け人形劇を思い出させる雰囲気があるのです。あれが好きだった世代の大人には、心惹かれるものがあるかもしれません。

 大人も子どもも楽しめるファンタジーです。家ですごす時間が多い季節に、親子でお楽しみください。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。まっすぐな、少年らしい好奇心に満ちた、ケンとサンゴロウの冒険物語です。挿絵がまるっとしていて愛らしい絵で、それなのにサンゴロウはかっこよく描かれています。
 正統派の少年向け冒険物語なので、親子で読み聞かせなどで楽しむのにおすすめです。もちろん、クリスマスプレゼントにも。
 大人も楽しめる内容なので、疲れた週末の和みタイムにもおすすめです。
 あたたかいお部屋で、熱々の紅茶をお供にぜひどうぞ。

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