【パセリ伝説】記憶喪失の少女の冒険が始まる。乙女チック貴種流離譚第1巻。【水の国の少女】【小学校中学年以上】

2022年8月19日

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パセリ伝説 ~水の国の少女~ memory1  倉橋燿子/作 久織ちまき/絵  講談社青い鳥文庫

事故で両親と記憶をなくした11歳の少女パセリは、北海道で牧場を営む祖父母のもとで暮らしはじめていた。自然が大好きで、裸馬も乗りこなせる不思議な少女パセリ。同級生のレンゲと親友になれるも、ふとしたことで心がすれ違ってしまう。慣れない学校生活、大切な友情、そして、出生の秘密……謎に満ちたファンタジー開幕!

この本のイメージ ファンタジー☆☆☆☆☆ 貴種流離譚☆☆☆☆☆ 記憶喪失☆☆☆☆☆

パセリ伝説 ~水の国の少女~ memory1  倉橋燿子/作 久織ちまき/絵  講談社青い鳥文庫

<倉橋燿子>
広島県に生まれる。上智大学文学部卒業後、出版社に勤める。その後、フリーの編集者、コピーライターを経て、執筆活動をはじめる

<久織ちまき>
新潟県生まれ。横浜国立大学工学部で建築学を学ぶが、進路再考のため休学。その間に執筆活動やカットイラストの仕事をはじめ、2000年に『野望円舞曲』(徳間書店デュアル文庫)の挿絵でメジャーデビュー。以後、ライトノベルの挿絵などを中心に活躍。

パセリ伝説 ~水の国の少女~ memory1  倉橋 燿子/作 久織ちまき/絵  講談社青い鳥文庫

 初読です。ネットで評判を聞き、読み始めました。初版は2006年。この頃は、ハリー・ポッター大ヒットの影響で、ファンタジーブームでした。多くの名作が生まれ、ファンタジーファンとしてはいい時代でした。(仕事で忙しく、ブームにのりきれなかったのが悔やまれる……)

 お話は……

 水沢巴世里(みずさわぱせり)は11歳。ある日、目が覚めると北海道の祖父母と兄光矢(こうや)のもととにいました。両親は事故で死んだらしく、ショックで記憶喪失になってしまったと言う。

 パセリは厳しくやさしい祖父母に見守られ、牧場の手伝いをしながら暮らしはじめます。友達はウェルシュ・コーギーのラビと馬のデューク。動物が大好きな、天真爛漫な少女でした。

 記憶が戻らないまま学校に通い始めたパセリに、レンゲと言う親友ができます。

 ところが、せっかく育ち始めたレンゲとの友情は、森で出会った隼人という少年、その弟秀人との関わりで、思わぬ方向に……

 ……と、いうのが第1巻のあらすじ。

 異世界の存在を感じさせるプロローグ、記憶を失った主人公、なにやら秘密ありげなおじいちゃんとおばあちゃん、などなど……謎に満ちたファンタジーストーリーの幕開けです。

 主人公のパセリは、ある日目が覚めた時以前の記憶を完全に失っており、「おじいちゃん」「おばあちゃん」「お兄ちゃん」と言われている人々も、ほんとうにそうなのかどうかもわかりません。

 ただ、パセリには、いくつかの不思議な能力があり、どうやら、ふつうの女の子ではなさそう。明るく無邪気な女の子ですが、裸馬を乗りこなすことができ、水の中では驚異的な能力を見せます。

 また、動物の言葉がわかるのか、キタキツネの声が聞こえるようなシーンも。(※作中でパセリがキタキツネを抱き上げるシーンがありますが、実際の北海道ではキタキツネを見つけても絶対に触らないように気をつけてくださいエキノコックスという寄生虫がいるからです。 ※このシーン自体はかわいくて好きです)

 そんなパセリと親友になるのは通学路で同じ道を歩く同級生のレンゲ。そして、森で出会った不思議な少年隼人です。
 パセリの過去の秘密を探る手伝いをしてくれるという隼人。でも、隼人にも何か秘密がありそう。

 そんななか、林間学校でのオリエンテーリングの最中に事件が起きます。

 今回のストーリーでは、まだまだ学園ファンタジーなのですが、お話は学園で収まりそうにない予感。壮大なファンタジーストーリーの開幕です。

 今回開かれたパセリの「第1の能力」は、光のエネルギーを発して相手の心の声を聞くこと。どうやら、今後、ひとつずつ、能力を開花させてゆくようです。

 記憶喪失の主人公が自分のアイディンティティを探すというのは、伝統的だけど大好きなモチーフ。登場人物には全員なにかしら謎がありそうで、今後、どんなふうに明かされてゆくのか楽しみですね。

 文章は親しみやすく読みやすく、すべての漢字に振り仮名が振ってあります。女の子が主人公の冒険ファンタジーがお好きな方にはおすすめ。パセリは守られるヒロインではなく、親友のピンチに命を懸けて立ち向かってゆく女の子です。

 まだまだ謎だらけのファンタジー、続きを読むのが楽しみです。

 ※この本には電子書籍もあります。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。冒険物語ではありますが流血シーンなどはなく、気をつけて書かれています。一箇所、ある登場人物がおぼれそうになる場面があります。水が苦手な方はご注意ください。

 女の子が冒険をしながら自分自身の謎を解く貴種流離譚です。魔法っぽい描写もあり、異世界ファンタジーへと展開してゆく兆しがあるので、そのようなお話が好みならおすすめです。

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