【ザ・ランド・オブ・ストーリーズ】物語の世界と行き来するファンタジーシリーズ番外編。マザー・グースの物語【マザー・グースの日記】【小学校中学年以上】

2024年4月10日

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ザ・ランド・オブ・ストーリーズ マザー・グースの日記 クリス・コルファー/著  田内 志文/訳 平凡社

「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」でアレックスやコナーを要所要所で助けてくれたり、時には災難を拡大したりと大活躍だったマザー・グース。彼女の人生を少し覗いてみると……

この本のイメージ 物語の裏側☆☆☆☆☆ マザー・グースの人生☆☆☆☆☆ 歴史の裏には☆☆☆☆☆

ザ・ランド・オブ・ストーリーズ マザー・グースの日記 クリス・コルファー/著  田内 志文/訳 平凡社

<クリス・コルファー> 1990年生まれ。アメリカ合衆国出身。俳優、歌手、脚本家、作家。第68回ゴールデン・グローブ賞最優秀助演男優賞を受賞。 

<田内志文>
翻訳家、文筆家、スヌーカー・プレイヤー、シーランド公国男爵。

 6巻でめでたく完結した「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」の番外編「マザー・グースの日記」。原題はThe Land of Stories.:The Mother Goose Diaries. アメリカでの初版は2017年。 日本語版初版は2020年です。

 お話が完全に続いているので、第1巻「願いをかなえる呪文」から順番にお読みになるのが良いでしょう。
 「願いをかなえる呪文」のレビューはこちら

 毎回、鈍器にもなるレベルの分厚さの「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」でしたが、今回の番外編は薄めで読みやすい本です。

 「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」は、白雪姫やシンデレラ、眠り姫などのおとぎ話の登場人物たちが暮らす世界と現実の世界をふたごのきょうだいアレックスとコナーが行き来しながら大冒険するお話。

 真面目で優等生なアレックスは「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」で妖精たちの長に、やんちゃでいたずら好きのコナーは現実世界でファンタジー作家になります。

 今回の「マザー・グースの日記」は、そんな「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」のなかでふたごのきょうだいの危機に時には助けてくれたり、時には面倒ごとを大きくしてくれたりするトリックスター、マザー・グースが主役です。

 マザー・グースが「おとぎの国」と「現実世界」を行き来しながら自由奔放に生きるエピソードを「思いついたような」日記形式で書いています。(書いているのがマザー・グースなので、毎日几帳面には書いてない)

 どちらかというと、おとぎの国のお話というよりも、おとぎの国から抜け出したマザー・グースが現実世界でさまざまな人々に出会ったエピソードを書いています。
 中には歴史上の有名人もいて、「えっ、あの人が?」と言うおどろきも。

 本編では、アレックスが真面目であるがゆえに苦しみ続けましたが、おそらく先代のフェアリー・ゴッドマザーであったアレックスたちのおばあちゃんもきっと同じような苦しみがあったはず。

 先代フェアリー・ゴッドマザーのマーガレットがマザー・グースを気に入って大親友になったのは、彼女の明るさハチャメチャさ、自由奔放さに救われていたからでしょう。
 マザー・グース自身は自分のことをあまり出来のよくない人間だと思っていそうですが、それなのに、いざというときは自信満々、楽しそうなことや面白そうなことには首を突っ込む、それでいて小さな子どもや困っている人は見過ごさずに助けると言う彼女の魅力が存分に発揮されています。

 小さなエピソードに別れている薄い本なので、本編に比べたらとても読みやすく、すいすいと読めます。

 本編が終わってしまってさみしいなという方に。また、アレックスのように真面目で、ちょっぴりはっちゃけたマザー・グースに癒されたい方に。
 ザ・ランド・オブ・ストーリーズが大好きな方におすすめです。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はまったくありません。
 明るく自由奔放なマザー・グースの日記です。ジャンヌ・ダルクやレオナルド・ダ・ビンチ、ナポレオンなど、歴史上の人物が多数登場しますので、世界史が大好きなお子さまは楽しいかもしれません。

 

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