【氷の上のプリンセス】ノービス編完結。フィギュアスケートを愛する少女たちのステップアップストーリー第10巻。【自分を信じて!】【小学校中学年以上】

2024年4月14日

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氷の上のプリンセス 10   自分を信じて! 風野潮/作 Nardak/絵  講談社青い鳥文庫

全日本ジュニアに向けて練習にはげむかすみでしたが、靴や衣装など、身体の成長ともない小さくなってしまい、困り果ててしまいます。けれど、今のかすみには力強い人たちがいてくれるのでした。たくさんの人たちの支えで、ひとつひとつ問題をのりこえてゆくかすみですが…… (氷の上のプリンセス 10   自分を信じて! 風野潮/作 Nardak/絵  講談社青い鳥文庫

この本のイメージ フィギュアスケート☆☆☆☆☆ 少女小説☆☆☆☆☆ 成長☆☆☆☆☆

氷の上のプリンセス 10   自分を信じて! 風野潮/作 Nardak/絵  講談社青い鳥文庫

<風野潮>
大阪府生まれ。大学時代は吹奏楽部に所属。第38回講談社児童文学新人賞を受賞した「ビートキッズ」で1998年にデビュー。同作で、第36回野間児童文芸新人賞・第9回椋鳩十児童文学賞受賞。その他の作品に「クリスタル エッジ」シリーズ、「竜巻少女」シリーズ、「レントゲン」(いずれも講談社)などがある。

<Nardak>
韓国在住のイラストレーター。おもな挿絵に、「失恋探偵ももせ」(電撃文庫)、「睦笠神社と神さまじゃない人たち」(宝島社)などがある

<この季節おなじみのスケートトーク。不要な方はスクロールしてね>

氷の上のプリンセス 10   自分を信じて! 風野潮/作 Nardak/絵  講談社青い鳥文庫

  先週末はフィギュアスケートグランプリシリーズ第四戦中国杯でした。
 ついに世界王者宇野昌磨登場、アダム・シャオ・イムファ選手との一騎打ち、山本選手や友野選手など見所沢山の試合でした。

 まずは、吉田陽菜選手、優勝おめでとうございます。なんとなんとの優勝です!フリーでのトリプルアクセル、あと少しで完璧でした。ショート、フリーともにトリプルアクセルを入れ続けて少しずつ結果がでてきました。ファイナルには出られるのでしょうか? 次の試合が楽しみです。

 渡辺倫果選手、三位おめでとうございます。だんだん復調してきました。きっと、もう大丈夫。トリプルアクセル封印でもここまで得点を積み重ねられる渡辺選手、全日本ではきっとトリプルアクセルを解禁してくれるはず。楽しみです!

 そして男子、宇野昌磨選手、二位おめでとうございます。フリーはちょっと調子が悪かったようですが、ショートはすばらしかった! 宇野選手は身体全体で音楽を奏でているような表現力が定評のある選手ですが、今回はとりわけすばらしく、音楽の中に引き込まれてゆくような感覚がありました。非常に高いレベルで音楽と技術が融合しているので、逆にフィジカルのほうで乱れが出ると痛手があるのですが、ぴたっとはまったときは凄みを感じるレベルです。次の試合を楽しみにしています。

 友野選手、すばらしかったです。いつもは元気溌剌、笑顔満開の友野選手ですが、今年のフリーは繊細で美しいプログラム。細やかな情感を表現してくれています。美しい世界観をありがとうございます。どんどん進化してゆく友野選手を見るのが楽しみです。

 山本選手、悔しい結果かもしれませんが、フリーは素晴らしかったです。今年のフリーは多くのトップスケーターが滑ってきたエクソジェネシス。山本選手の繊細で雄大な表現力にぴったりです。完成形を楽しみにしています。

 今回出場予定だったわれらの三原舞依選手は右足首の怪我が完治にいたってないため残念ながら棄権となりました……。怪我は完治しないと癖になってしまうため、しっかり回復されることをお祈りします。
 また、三原選手の美しい演技が見られますように……

<ここからが本題。本日の本紹介>

 さて、本日ご紹介するのは「氷の上のプリンセス 10  自分を信じて!」。シリーズ第10巻、ノービス編完結編です。初版は2017年。たいへん人気のシリーズで、ノービス編から始まり、ジュニア編と続き、つい先日シニア編が完結したもようです。

 このシリーズは、第1巻から完全にお話が続いていますので、レビューを読んで興味を持たれた方は、まずは第1巻「ジゼルがくれた魔法の力」からお読みください。

 第1巻のレビューはこちら↓

 今回のストーリーは……

 全日本ジュニアに向けて練習にはげむかすみちゃんでしたが、身体の成長に伴い、靴や衣装など様々なものが小さくなってしまいます。
 もともと、そんなに裕福な家ではなく夏野さんの援助でスケートを続けてきたかすみちゃんには、新しい衣装や靴の問題は頭の痛いことでした。

 けれど、多くの人々がかすみちゃんを助けてくれて、ひとつひとつ問題を乗り越えてゆきます。

 ついに全日本ジュニアの日。かすみちゃん、真子ちゃんたちは、実力を発揮できるのでしょうか……

 ……と、いうのがあらすじ。

 引っ込み思案で内向的なかすみちゃんでしたが、大好きなスケートを続けているうちに自分でも気づかないうちにメンタルも強くなってきていました。
 傷つきやすかった心も成長し、今は相手の言葉の真意を汲み取って前向きに解釈でき、ピンチな状況でも前向きにとらえられるようになってきました。

 勝気な美桜ちゃんの辛口トークも、いまや愛すべき個性。
 その包容力や優しさでたくさんの人々に愛され支えられ、ついに全日本ジュニアの日をむかえます。

 かすみちゃんがここまで来た道を見守ってきた読者としては、成長したかすみちゃんを見て感無量。そして、作中でかすみちゃんを見守ってきてくれた存在もまた……

 文章はかすみちゃんの一人称で書かれているので読みやすく、すべての漢字に振り仮名が振ってあります。小学校中学年から。群像劇の側面もある少女小説なので、きっとお気に入りのキャラが見つかるでしょう。悪者のいない、やさしい世界でフィギュアスケートへの情熱だけが熱くぶつかり合います。

 また、綿密な取材の上で書かれているので試合会場の様子も詳細に描かれ臨場感があり、目の前で試合を見ているかのような気持ちになります。

 フィギュアスケートはこれからの季節が本番です。
 フィギュア大好きなお子さまに。スポーツものや何かを目指す女の子のお話が好きなお子さまにおすすめの少女小説です。

 ジュニア編も楽しみです!

 ※この本には電子書籍もあります。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はありません。かすみちゃんがとても繊細な子なので、共感できるところも多いでしょう。かすみちゃんは霊感が強いという設定があり、その設定が物語のアクセントになっています。

 綿密な取材によって書かれているので、実際に試合を観にいきたくなります。

 

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