【魔女バジル】がんばりやの魔女の奮闘記。人の心に大切なものを送る魔女たちの生活【小学校低学年以上】

2024年2月13日

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魔女バジルと魔法のつえ 茂市久美子/作 よしざわけいこ/絵 講談社

七魔ヶ原に住む見習い魔女バジルは、もうすぐ大魔女様のお弟子になる試験を控えていました。「どうか、フェネルさまのお弟子になれますように……」ところが、大事な大事な試験の日に、バジルは寝坊してしまったのです。しょんぼりするバジルは、カラスに声をかけられます……

この本のイメージ ほのぼの☆☆☆☆☆ 地道☆☆☆☆ 継続は力なり☆☆☆☆

魔女バジルと魔法のつえ 茂市久美子/作 よしざわけいこ/絵 講談社

<茂市久美子> 岩手県生まれ。会社勤務をへて執筆活動に入り、「おちばおちばとんでいけ」で、ひろすけ童話賞受賞。ほかの作品に「ゆうすげ村の小さな旅館」「おいなり山のひみつ」「つるばら村シリーズ」など。

<よしざわけいこ>
東京都生まれ。多摩美術大学染色デザイン科卒業。テキスタイルデザインをへて、絵本・イラスト・童話を中心に活動中。1985年、KFSアートコンテスト特別賞受賞。2001年、初の絵本作品『ライオンは そよかぜの なかで』は、ブラティスラヴァ世界絵本原画展に出品。

「つるばら村シリーズ」の茂市久美子先生の魔女ファンタジーです。

 児童文学には魔女ものが多く、このブログでも過去に何作かご紹介しています。「小さい魔女」とか、「水曜日の魔女」とか。
 アニメーション映画にもなった「魔女の宅急便」という有名な作品もあります。

 この本は、とある見習い魔女のお話。

 バジルは、七魔ヶ原に住む見習い魔女です。七年に一度、大魔女様のお弟子になる試験があり、その試験に合格して7年間修行をすると、一人前の魔女になります。
いよいよその試験の日、バジルはなんと寝坊してしまいます。
あこがれの大魔女フェネルさまのお弟子になることができず、しょんぼりしていたバジルは、カラスに声をかけられます。
 カラスの名はエストラゴン。大魔女マジョラム様の、カラスでした。

 ほうきに導かれ、連れて行かれた場所は、七魔ヶ山。そこでマジョラム様のお弟子になる試験を受けることになったバジル。その試験とは、「流れ星を捕まえること」でした……。

 バジルが与えられた試練にコツコツと立ち向かう姿がいじらしい。あたたかみのある、素朴な挿絵がひたむきなバジルをあらわしていて、思わず応援したくなります。

 「実は…」のラストも納得の行くもの。

 小さい何かを継続していくことは、大切だけれど、難しいもの。そして、すぐには結果が出ないので、自分自身、不安になるだけでなく、わりと周囲にも「諦めたら」とか、「もっと大胆なことをしてみたら」と言われたりするものです。

 この物語は、そういう「小さな積み重ね」の大切さと、すぐには結果が出なくても継続していくことへのエールが込められています。

 なかなか思うようにいかないとき、そして、小さな積み重ねの中で自分では成長も変化も感じられないとき、元気をくれる物語です。小学校低学年から。読み聞かせなら幼稚園から。長いお話を読み始めのお子様に、そして、大人にもおすすめです。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 HSPのためのようなファンタジーです。心が疲れたときやしんどいとき、静かな部屋で1人で読むのにおすすめです。繊細なお子様にも。ネガティブな要素は無く、ただただやさしい物語です。読むとハーブや薬草に興味がわくと思います。晩御飯にはバジルを使ってあげてください。ミルクたっぷりのシナモンチャイもおすすめです。

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