【小さなバイキングビッケ】今秋映画化!テレビアニメーションにもなった名作童話。闘わない小さなバイキングの物語【小学校中学年以上】
ビッケはフラーケのバイキングの族長、ハルバルの息子です。でも、実はビッケは戦うのは大嫌い。小さなビッケは知恵を使って、ピンチを乗り切るのです。そして、最初はビッケをばかにしていた父さんたちも、だんだんビッケを認めるようになっていきます……
この本のイメージ とんち☆☆☆☆☆ アイディア☆☆☆☆☆ やさしい☆☆☆☆
小さなバイキングビッケ ルーネル・ヨンソン/作 エーヴェット・カールソン/絵 石渡利康/訳 評論社
テレビアニメーションにもなった、名作児童文学。大人気少年漫画「ONE PIECE」の原点になった童話でもあり、どうやらこの秋にアニメーション映画化されるようです。
「小さなバイキングビッケ」のあらすじ
ビッケは、フラーケのバイキングの族長、ハルバルの息子です。身体は小さく、腕力はなく、けんかをしたらからっきし弱い。けれど、ビッケは知恵を使って数々の危機を乗り越えます。
そんなビッケのことをハルバルは、「卑怯だ」「男らしくない」と、バイキングの息子として行く末を真剣に心配し、父心で鍛えてやらねばならないと思っていました。母親のイルバは逆で、ビッケのことをかなり頼りにしていたんですけどね。
ハルバルの命令で、小さなビッケはバイキングのみんなと船に乗って航海の旅に出ることになります。
荒々しいバイキングたちは、敵に騙されて捕まったりと、散々な目に遭いますが、ビッケが知恵を使って危機を乗り越えます。そして、略奪なんてしなくても、見事な交渉で金銀財宝を手に入れます。(ココ重要)
スウェーデンからやってきた風変わりなバイキング物語
これは、いっぷう変わった、「闘わないバイキング」の物語です。
スウェーデンは良質な児童文学の多い国です。「ニルスのふしぎな旅」とか、「長ぐつ下のピッピ」のリンドグレーンとか、この「小さなバイキングビッケ」もスウェーデンからやってきた物語です。
冬が長いので、子どもたちが本を読んだり物語を楽しんだりする時間が長いからでしょうか。
この「小さなバイキングビッケ」がアニメ化されたとき、ドイツの放送局が発注、制作は日本のアニメーション会社というつくりでした。なので、キャラクターデザインがかなり癖があったと記憶しています。
日本のアニメにありがちな、目が大きくて、ほっぺがあかくて…みたいな子じゃないんですよね。でも、仕草や動きでかわいく見えました。とても面白くて、今でもファンが多いと思います。
何年か前にドイツで実写映画化されたこともあります。かなり顔がアニメに寄せてありますね。あの、鼻をこするシーンも健在です。
名作童話の底力
昔の名作児童文学って、風雪に耐えて残ってきただけあって、うんうんとうなずいたり、元気付けられたりすることが多いのです。
アニメーション化されたり、映画化されたりすることもありますが、映像作品より原作のほうがよかったりすることは多いので、話題になった児童文学の原作はぜひお手にとっていただきたいです。
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