【都会のトム&ソーヤ】祝・映画化。究極のゲームを目指して。少年たちの大冒険第5弾【IN塀戸】【小学校高学年以上】

2021年12月1日

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都会のトム&ソーヤ  5  上下  IN塀戸   はやみねかおる/作 にしけいこ/画   講談社

ついに天才ゲームクリエイター「栗井英太」が自信作のゲームをつくったらしい。招待された竜王創也と内藤内人は、塀戸村と言う、隔絶された村に訪れた。さあ、ふたりはこのゲームをクリアできるのか?

この本のイメージ 高校生の非日常☆☆☆☆☆ 冒険野郎☆☆☆☆☆ R.RPG☆☆☆☆☆

都会のトム&ソーヤ  5  上下  IN塀戸   はやみねかおる/作 にしけいこ/画   講談社

<はやみね かおる>
日本の男性小説家(1964年4月16日~ )。三重県伊勢市出身。代表作は「都会のトム&ソーヤ」「怪盗クイーンシリーズ」「名探偵夢水清志朗シリーズ」など

都会のトム&ソーヤ  5  上  IN塀戸   はやみねかおる/作 にしけいこ/画   講談社

 

 はやみねかおる先生のヤングアダルト(ライトノベル)小説、「都会(まち)のトム&ソーヤ」シリーズ第5弾。今回は上下巻です。初版は2007年7月。

 主人公は自称「ふつうの中学生」内藤内人。しかし、実は、異常なサバイバル能力のある中学生です。
 彼にサバイバルを仕込んだのはおばあちゃん。この名前も出てこない謎だらけの「おばあちゃんの豆知識」が、常に内人を助けます。
 「仮面ライダーカブト」のおばあちゃんと言うよりは、どっちかというと「ARMS」のお母さんみたいな。いや「冒険野郎マクガイバー」みたいな。(どれも古すぎ) 

 でも、たぶん、予想は当たってると思います。おばあちゃんはマクガイバー。

 
 親友の竜王創也は、大財閥竜王グループの御曹司。天才的頭脳と、どこか抜けている天然風味をあわせもつ、スーパー中学生です。

都会のトム&ソーヤ  5  上下  IN塀戸   はやみねかおる/作 にしけいこ/画   講談社

 この二人がコンビを組んで「究極のゲーム」を目指すというのが、このお話のメインストーリー。

 今回は、ついにゲームクリエイター集団「栗井栄太」たちが、自信作のゲームを生み出した。それが「IN塀戸」。塀戸村と言う、孤立した村をまるごと買い取って、作り込んだ「R.RPG(リアルロールプレイングゲーム)」です。

 リアルロールプレイングゲームとは、ライブロールプレイングゲームとも言って、身体を使って遊ぶロールプレイングゲーム。デジタルゲームの中のNPCを人間が行い、プレイヤーも生身の人間で行います。

 唯一の村の出入り口は、狭いトンネル。そこは、ふたりが村に入った直後に爆発音とともにふさがれてしまいます。
 この、孤立した村で、「栗井栄太」たちの作ったゲームが始まりました……

 と、いうのがあらすじ。

 内人と創也の二人組のほかにこのゲームに招待されたおなじみの方は、堀越ディレクターとその娘、美晴ちゃん。堀越ディレクターは、あいかわらず濃いキャラです。今回は部下がいないけど、一人だけでもやっぱりわが道をゆく。さすが。

 他には、かわいい巫女さんとか、新キャラも登場。

 そして、ゲームには参加していないのに、圧倒的存在感を誇る、保育士になりたいスーパーボディーガード、二階堂卓也さん。卓也さんは今回、創也のいたずらで、東京に足止めされていたのでした。命知らずですね、創也。もちろん、あとでこっぴどくお仕置きをされます。

 卓也さん、物語が進むにつれ、どんどんターミネーター感が増してきます。やっぱりこの人、ターミネーターだわ。ターミネーターはジョン・コナーにお仕置きしたりしないけど。

これがリンリンランラン

 今回も、「リンリンランラン」「北の狼南の虎」「バオー来訪者」など、どこにボールを投げてるんだというネタが満載。(しかも、説明しない。ひどい)
 はやみね先生、どこ投げてるんですか……。いや、全部わかるけども。これ、絶対、子どもだけでなく、保護者の方にも一緒に読んで欲しいと思っていますよね……。
 しかも、水原勇気じゃなくて、北の狼南の虎というあたりが渋すぎる。火浦健。

 下巻の巻末には、「おまけの話」として、創也たちの父たちの話と、巻末ストーリーには「こんなこともあろうかと」の真田女史が主人公のミニストーリーが収録されています。これがとってもいい話で、わたしは大好きです。

 はやみね先生のお話には、特殊能力をもったキャラクターが多数登場しますが、それぞれがなんのかんの言いながらその能力を尊重しあって生かしているのです。
 自分の能力、適性とやりたいことが剥離しすぎている卓也さん以外は、それぞれの能力や適性にあったことをしていて、周囲にも認められていて、そこそこ幸せなのがすばらしい。トンデモ設定なのですが、世界観があたたかいのです。

 まあ、卓也さんの能力としたいことの剥離は、もうそれ自体が芸と言うか、そこが持ち味なので、もはや、そのままでよいような気がしてきました……。卓也さんの強烈な個性に耐えられる子どもは、創也と内人くらいでしょうしね。でも、きっと、これからも「保育士」と言う、見果てぬ夢を追い続けるのでしょう。(応援はしないけど、見届けたい)

 いつもながら、軽快でリズム感のある文章です。楽しく、明るく、読みやすい。難しい漢字には振り仮名がふってありますので、小学校高学年から。ゲームやサバイバル、特殊能力など、冒険少年、冒険少女の心をくすぐる要素が満載のジュブナイルです。

 家から出られないときには、本の力で心を冒険の旅に飛ばしましょう。
 冒険少年、そして、心に冒険少年をもつすべての人に、おすすめです。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 ネガティブな要素はほぼありません。明るく楽しく、ユーモアにあふれた、軽快な冒険小説です。古いネタがわかる人は、クスっとしてください。

創也がダージリンティーをいれるのが得意と言う設定です。読後は、丁寧に淹れたダージリンティーでティータイムを。

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