【ルルとララ】いちごのデザートを作ってみよう!かわいくておいしいピンクのお菓子【ルルとララのいちごのデザート】【小学校低学年以上】
子ねずみのサニィのお誕生日のケーキの注文を受けたルルとララ。ところが、サニィのいちばんの仲良し、ヤマネのポッポはまだ冬眠から目覚めていません。サニィはポッポが食べたがっていた「ピンクの味」を注文するのですが……
この本のイメージ ファンタジー☆☆☆☆☆ レシピ☆☆☆☆☆ いちごの☆☆☆☆☆
ルルとララのいちごのデザート あんびるやすこ/作 岩崎書店
<あんびるやすこ> 群馬県生まれ。東海大学文学部日本文学科卒業。テレビアニメーションの美術設定を担当。作品に「だっこちゃんどこ?」「まじょのまほうやさん」「こじまのもり」シリーズなど。
あんびるやすこ先生のクッキングファンタジー「ルルとララ」シリーズ。今回のテーマはいちごのデザートです。初版は2008年。
かえでの森にかこまれたメープル通りに小さなお菓子屋さんがあります。店長は、小学生のルルとララ。
ルルとララは開店当初はクッキーしか作れず、今でも火を使った料理は出来ません。けれど、いっしょうけんめい作ったお菓子で、お客様たちの悩みを解決します。
ストーリーは……
まだまだ寒い春のある日、ルルとララのもとへ子ねずみのサニィからバースデーケーキの注文が入ります。
サニィはもうすぐ誕生日。親友のポッポと一緒に誕生会を楽しみたいと思い、サ二ィとポッポの大好きなピンク色のお菓子を注文に来たのでした。
サニィはピンク色はかわいいから好きなのですが、ポッポは「おいしそう」だから好き、と言っていたからです。
ピンクの味ってどんな味?
ところがポッポにそれを聞くことが出来ません。ヤマネのポッポはまだ冬眠から目覚めていなかったからです。
ポッポの目覚めがサニィの誕生日に間に合うように願いながら、ルルとララはピンク色のデザート作りをはじめます。けれど、生憎、食用紅を切らしていました。
どうやって、ピンク色のデザートを作ろうか……悩むルルとララにシュガーおばさんがアドバイス。
「赤い色のたべものをつかえばいいのよ。それにはいちごがぴったりなんだけど……」
いちご!
シュガーおばさんにヒントをもらったルルとララは、いちごでかわいいデザートをたくさん作ります。
さて、寝ぼすけポッポのお目覚めはサニィのバースデーに間に合うのかな?
……と、いうのがあらすじ。
今回のテーマは、創意工夫。予定していたものが無くても、別のものでより素敵なものがつくれます。諦めちゃだめってことですね。
ルルとララのレシピでいつも感心するのは、徹底的に火を使わないこと。そして、包丁もほとんど使っていません。それでも、かなり本格的なお菓子を作っているし、どれもおいしそうなのです。
今回のデザートも、いちごのヨーグルトプリン、ミルクゼリー、ヨーグルトプリンのレシピの応用でバースデータルトを作ります。タルトは見た目は豪華ですが、タルト台はビスケットを砕いてミルクと溶かしバターで固めたもの。「『ねんど』のように」など、小さなお子さまが楽しく感じられるような説明もついています。
いちごのソースやいちごのジャムも、電子レンジで作るので火は使いません。
それなのに、どれも本格的でおいしそうなレシピなのです。
親子で一緒に作るのが楽しいレシピばかりですが、大人の時短レシピとしても役立ちます。そして、もちろん、ストーリーもほのぼのとしていて面白い。
また、毎回、表紙を飾るルルとララのコスチュームがかわいいのも、このシリーズの魅力です。
今回は、三角巾とネクタイとショートブーツがおそろいのキュートなコスチューム。
ルルがピンクのミニスカート、ボーイッシュなララはブルーのショートパンツです。ルルとララは毎回テーマに添ったコスチュームを着るのですが、小さな子どもが欲しくなるような、おしゃれな服ばかり。おそろいなのにちょっとずつ違う、Winkみたいな衣装です。(古い)
そうなんですよねえ、最近の若い人はもうWinkは知らないですよねえ。衣装がかわいくて、女の子にものすごく人気があったんです。当時の小さな女の子は、こぞって二人組になって踊っていました。(いや、Winkはいいから)
そして、大きな漫画少女はWinkの衣装みたいな服を着た女の子を描いていたものです。たぶん、「同じコンセプトだけどおそろいじゃない」と言うのがツボだったのでしょう。ルルとララを見るといつもWinkを思い出してなつかしい気持ちになります。(だからWinkから離れよう)
いちごって、新鮮なものは何も加工しないで食べるのがいちばんおいしいですが、お菓子にすると甘酸っぱい、この季節だけの特別なデザートになります。いちごの本来の旬は今。
おいしいいちごが出回る季節です。
ピンク色のお菓子は心もウキウキしますし、旬のいちごのおいしさはしょんぼりした心を吹き飛ばしてくれます。
テレビをつけると暗いニュースばかりの昨今ですが、身近な喜びを大切にすれば、少しずつ、疲れた心も回復してきます。
今が旬のいちごを使って、親子でお料理するなごみタイムをすごしませんか。
※この本のレシピは「ルルとララの手づくりスイーツ春のお菓子」に収録されています。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
ネガティブな要素はありません。悪者のいない、ほのぼのファンタジーです。いちごを使ったデザートのレシピが、まず基本のいちごソースを作り、それを使って応用してゆく方法なので、段階的に高度なお菓子が作れるようになっています。
電子レンジと冷蔵庫があれば作れるものばかり。
読んだらすぐ、作りたくなるでしょう。
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