【時間割男子】きっと勉強が好きになる、乙女ゲーム風四教科擬人化ラブコメ、第3巻!【トラブルつづきの友情!】【小学校中学年以上】

2024年3月18日

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時間割男子 3  トラブルつづきの友情!  一ノ瀬三葉/作 榎のと/絵 角川つばさ文庫

わたしは、花丸円(はなまるまどか)。ママが死んじゃって勉強なんてしたくなくなっていたとき、4人の不思議な男の子があらわれたんだ。それは、四教科の教科書が「神様のはからい」で変化した男の子たち。彼らの命はわたしの成績と連動していて……

この本のイメージ 抱腹絶倒☆☆☆☆☆ この発想はなかった☆☆☆☆☆ 乙女ゲーム風ラブコメ☆☆☆☆☆

時間割男子 3  トラブルつづきの友情!  一ノ瀬三葉/作 榎のと/絵 角川つばさ文庫

<一ノ瀬三葉>
東京都在住。 おうし座のO型。「トツゲキ! 地獄ちゃんねる」で第4回角川つばさ文庫小説賞《大賞》受賞。主な作品に「ソライロ♪プロジェクト」シリーズ(角川つばさ文庫)などがある。

 一ノ瀬先生がおくる、前代未聞の四教科擬人化ラブコメ、「時間割男子」の3巻目です。

 このサイトでは、定期的に読書のすばらしさと、「学ぶ」ことの楽しさについて取り上げています。と、言うのも、わたし自身が子供の頃は勉強があまり好きではなかったから。

 ところが、大人になってからは(子どもの頃ほどではないけど)知らないことを知ることや、自分のペースでコツコツ学ぶことは案外面白いのです。子どもの頃は、とにかくテストの日までに決められた勉強をするのが精一杯だったのに……

 「知らないことを知ることは楽しい」。この感覚に子どもの頃出会えていたら、修学旅行などの学校行事ももっと楽しめたかもしれません。

 誰かと競争するのではなく、ただ自分のために少しずつ知らないことを減らして、知っていることを増やしてゆく……。そのことを純粋に楽しめたら。

 今、様々な理由で学校に行くのが難しい状態にあるお子様もいると思います。
 わたしは、「努力することはすばらしいけれど、辛抱や無理はしなくていい」と言う主義です。がんばることはすばらしい。けれども、無理をするのはよくないのです。

 もし、がんばることが楽しめたら、それが最高ではないでしょうか。

 だってねえ、小学生時代に勉強が嫌いだったらそれだけで人生は灰色ですよ。日本の子どもの1日の大半は授業と宿題で占められているのですから。そのうえで、学校の人間関係になじめなかったら、もう真っ暗です。
 人間関係を改善するのは、相手のあることなので自分の努力だけでは難しい場合もありますが、勉強を好きになることは、まだ自力で何とかなる可能性があります。

 小学校時代の勉強のベースになるのは「読解力」。読解力を育むのは「読書」です。この読書と言うのは、かならずしも純文学や名作とかでなくてもいいのです。とにかく、大量に読むことが大切なので、まずはライトノベルやアニメのノベライズでもいいのです。

 つまり、もし、なんらかの原因で「学校」というコミュニティーから弾き飛ばされても、読書をがんばれば、学力の巻き返しは可能です。なぜなら、読書をすることで、国語だけでなく理科や社会の知識も吸収しうるし、小学校時代の算数は、足し算引き算掛け算割り算の四則演算ができればなんとかなるので、九九をおぼえれば充分巻き返せるからです。

 もちろん、これは、「読書と九九だけやっていれば学校に行かなくてもよい」と言う意味ではありません。学校生活には、同じ年頃の子どもたちとの友情や思い出など、大人になってから貴重な財産となるものも多く、それが幸せで楽しいものなら、ぜひ学校生活を送るべきだと、わたしも思っています。

 学校に行く子も、学校に行けない子も、本を読むことや学ぶことを楽しんで、この過酷な時代に、少しでも楽しい子ども時代を送って欲しい。

 わたしみたいな、学者でもなんでもない、一介のただのおばさんがそんなことを願うのはおこがましいかもしれませんが(おこがましいよ)、小さなお子さまや子供心をもった大人のみなさまに、このサイトを通じて、すこしでも「学ぶ楽しみ」「本を読む楽しみ」と出会っていただけたらな、といつも思っています。

 さて、そんな「勉強を好きになる」糸口になりそうな児童小説がこれ。

 一ノ瀬三葉(いちのせみよ)先生の「時間割男子」です。

 これは、国語算数理科社会の四教科の教科書が、イケメンボーイズに変身(!)して主人公のまどかちゃんのもとに降臨し、ホームステイしながら家庭教師をしてくれるという、乙女ゲーム風四教科擬人化ラブコメです。

 四教科擬人化ですって!
 最初にこの本を見たとき、思わずのけぞってしまいましたよ。この感性、天才すぎる。

 算数の化身、算数ケイくんは、毒舌のクール系。
 国語の化身、国語カンジくんは、やさしくて理知的。
 理科の化身、理科ヒカルくんは、かわいくてキュート。
 社会の化身、社会レキくんは、明るいプレイボーイ系。

 しかも、この科目男子たちの寿命は、まどかの成績と連動していて、テストの成績が悪いと寿命が短くなってゆき、零点を取ると消えてしまうのです!
 彼らの命を救うには、まどかが勉強しないといけない!
 がんばれ、まどか!

 というのが基本設定です。何度確認してもすごすぎる。

 今回は、新キャラが登場。クラスメイトの新藤和佐(しんどうかずさ)ちゃんです。まじめな優等生でとても良い子。このおはなしは、ほとんど悪人が出てきません。

 そういえば、今回、初めて、いじめっ子らしき男の子の二人組が登場します。そんなにひどい子達ではなかったので、一安心。このおはなしは、全体的にとても優しく、ほわっとした雰囲気なのがいいのです。

 だいたい、科目男子たちの「命」がかかっていると言う設定なのに、まどかちゃんが現実逃避にプリンのことを考えながら勉強していると言うのが、危機感があるんだかないんだかわからない、このユルさ。
 「勉強」って当事者の子どもにとっては重大事なので、深刻になりすぎないところもいい。

 さて、今回のテーマは「林間学校」。

 科目男子たちもまどかと一緒に林間学校に参加します。

 そのなかでさまざまなトラブルに見舞われつつ、理科ヒカルくんの科学知識で危機を突破することができました。
 学ぶことの楽しさと、学んだことを役立てる面白さを知る物語となっています。

 「こんなこと勉強して何に役立つのか」と、勉強しているときは思うのですが、実は大人になるとけっこう役に立つ局面があります。なので、損ではないのです。

 文章は、まどかちゃんの一人称。会話調ですすむので、とても読みやすく、すべての漢字に振り仮名が振ってある総ルビです。
 長い小説を読む第一歩としておすすめ。
 ところどころに豆知識や、ことわざ解説などがあって、知育要素もあります。

 面白くて、勉強を好きになるかもしれない?ラブコメ小説です。親子で読んで推しキャラを語り合うのもいいですね!
 榎のと先生のかわいい挿絵もたくさん入っています。

 物語が完全に続き物なので、まずは第1巻から。前代未聞の乙女ゲームチック知育ファンタジー(?)。
 電子書籍もありますよ。

繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)

 いじめっ子ぽい悪ガキ二人組が登場しますが、そんなに悪い子じゃありません。大丈夫です。気持ちがすれ違うこともありますが、やさしい世界です。
 安心してお楽しみください。

 読後はプリンでティータイムを。

 

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