【わすれもの】大切な人を待つ気持ちを描いた絵本!ぬいぐるみが大好きなお子さまに。【3歳 4歳 5歳】
おおきなおおきなこうえんのベンチに ちいさなちいさなひつじのぬいぐるみが ぽつんとすわっていました…… 公園のベンチで持ち主を待つ、小さなぬいぐるみと持ち主の心温まるストーリー。ぬいぐるみを愛するすべての人に。
この本のイメージ ぬいぐるみ愛☆☆☆☆☆ 待つ心☆☆☆☆☆ ハッピーエンド☆☆☆☆☆
わすれもの 豊福まきこ/絵・文 BL出版
<豊福まきこ>
東京都出身。武蔵野美術大学造形学部卒業。広告代理店でグラフィックデザイナーとして勤務したのち、フリーランスのイラストレーターに転向。新聞・雑誌・バレエ専門誌・児童書籍の挿絵など幅広く手がける。「わすれもの」(BL出版)で絵本デビュー。
豊福まきこ先生のデビュー作「わすれもの」です。初版は2017年。
ストーリーは……
公園のベンチにぽつんと座っているひつじのぬいぐるみ。
誰かの忘れ物のようです。
ひつじはカラスにつつかれたり、ベンチから転げ落ちたりしながらも、迎えが来てくれると信じて持ち主のミナを待ち続けます。
けれど、日は落ちてあたりは暗くなり、そのうえ雨が降ってきて……
……と、いうのがあらすじ。
ぬいぐるみや人形は自力で動くことが出来ません。
大切にされているぬいぐるみが何らかの事情で置き去りにされてしまう物語は、「ぬいぐるみもの」の定番です。
どんな子どもにも一度はある体験だからかもしれません。
ぬいぐるみを外で忘れてしまうのは、いつでもどこでも一緒にいたいと持ち主が思うから。
つまり、愛されているのです。
ぬいぐるみや人形を買ってもらっても、棚の上にきれいに飾っているだけの子には、こんな事故はおきません。
だからこそ、忘れてしまった子は大ショックなのです。
でも、ひつじの立場になれば、忘れられたほうは持ち主の愛情を疑ったり、不安になってしまってもおかしくない状況です。だんだん日が暮れて雨も降ってきて、状態は悪くなる一方です。
けれど、このひつじは持ち主のミナちゃんが迎えに来ることを固く信じていますし、それどころか自分がいなくてミナちゃんはちゃんと眠れるだろうかと心配すらします。
人形やぬいぐるみの愛は、無償の愛なのです。
ラストはもちろん、ミナちゃんが迎えに来てハッピーエンド。
常に子どもとともにあり、何も求めずただ与え続けるぬいぐるみの愛は子どもの心をそっと支え続けます。
大人が読むと、遠い昔を思い出して、なつかしい気持ちになるはず。
文章はすべてひらがなで、50音が読めればお子さまがひとりでも読むことが出来ます。読み聞かせにもおすすめです。
大人が読んでもひつじの見返りを求めない愛情に癒されます。
「こんとあき」や「せかいいちしあわせなクマのぬいぐるみ」など、ぬいぐるみものが好きな方に。
あたたかく、なつかしく、心がほっこりとなごむ絵本です。
繊細な方へ(HSPのためのブックガイド)
シンプルなのに、心が癒される絵本です。ひつじのミナちゃんへの愛と信頼が伝わってきます。
大人が読んでも心が洗われるような物語で、HSPやHSCのほうがより多くのメッセージを受け止められるでしょう。
ぬいぐるまーの方にもおすすめです。
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