【ムーミン】世代を超えた名作。不思議な仲間たちの不思議な日常。【小学校中学年以上】

2020年11月22日

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たのしいムーミン一家

フィンランドからやってきた、不思議な妖精、ムーミン。寒くなったら、ホットココアかミルクティー片手にムーミンワールドにひたりましょう。クリスマスのプレゼントにも最適です。

 昔はこの本がシリーズ第一作とされていたはずです。が、調べたら、今は原作の発表順に新装版が出版されてるらしいのです。ちょっとした驚き。
読めば読むほど味の出る、スルメみたいなファンタジーなので、思い切って全集でそろえてしまうのもいいのかも。

このお話のイメージ 不思議☆☆☆☆☆ ほのぼの☆☆☆☆☆ 哲学☆☆☆

たのしいムーミン一家  トーベ・ヤンソン/著  山室 静/訳 講談社

<トーベ・マリカ・ヤンソン >
フィンランドのヘルシンキに生まれたスウェーデン語系フィンランド人の画家、小説家、ファンタジー作家、児童文学作家。代表作はムーミンシリーズ

「たのしいムーミン一家」は、過去にシリーズ一作目として紹介されたのも納得できる、とてもほのぼのとして、楽しい一冊です。
アニメでおなじみのミイなどは、登場しませんが、ムーミン、スナフキン、ムーミンパパ、ムーミンママ、スノーク、スノークのおじょうさん、ニョロニョロなどは登場して大活躍します。

たのしいムーミン一家

 おじいちゃんおばあちゃん世代はカルピス劇場の「ムーミン」、そしてお父さんお母さん世代はテレビ東京の「楽しいムーミン一家」で親しんだ人の多いファンタジーです。

 とくにアニメ「楽しいムーミン一家」の完成度は高く、この原作「たのしいムーミン一家」冒頭のエピソード、ムーミンが飛行おにの帽子で変身してしまう話は、今でも心に残っています。

 わが子がどんなすがたになってもママにはわかる。そのムーミンママの無敵の安心感にムーミンと一緒に泣いてしまった記憶があります。

ムーミン、冬眠から覚める

 冬眠からさめたムーミン一家は、ムーミン屋敷の周囲を探検します。
どういうわけか、スナフキンも一緒に寝ていたらしく、ムーミンと一緒に起きだします。ムーミンママは、冬眠明けで食べ物がなんにもないので、そこらへんの松葉をテーブルにならべて食事にします。その後も葉っぱを食べてるシーンとかがあり、あれ?ムーミンって草食動物だったっけ?とちょっと混乱しました。

 でも、それは冒頭だけで、読み進んでいくと、ムーミンママお得意のおいしそうな手料理がどんどん出てきます。

 この巻は、飛行おにとその帽子をめぐる冒険の話です。中に入れたものが全然別のものに変身して出てくる魔法のシルクハットが登場します。それが飛行おにの帽子なのです。たぶん、マジシャンのシルクハットを見て思いついたのでしょう。

ムーミンとスノークのおじょうさんのほほえましい関係

 ムーミンがおじょうさんのことが大好きで、要所要所で「ぼくはこの人を守るんだ」と、少年らしい騎士道精神を発揮するところが、とってもかわいらしい。実際にちゃんとできてるかどうかというと怪しいところもあるのですが、この気持ちはちゃんと通じていて、読んでいて思わず微笑んでしまう、かわいいカップルなのです。

ムーミンとスナフキンの友情

ムーミンとスナフキンの男の子同士の友情も丁寧に描かれています。スナフキンの、友達のムーミンを誰よりも大切にしていながらも「1人の時間」や「自分自身の冒険」を、親友ムーミンとともに過ごす時間と同じくらい大切にしている気持ち、ゆるぎない決意で旅に出て行く姿は、原作者が伝えたいことのひとつなんだろうと思います。

ムーミンママのパンケーキ

 食べるシーンが美味しそうなファンタジーは名作!
ムーミンママのパンケーキに始まり、シチューやサンドイッチ、木苺のジュースなど、美味しそうなお料理がいっぱい登場します。

不思議な魔法

 不思議な魔法使い、飛行おにが出てきます。彼はどんな願いでもかなえる不思議な魔法を使えるのですが、この魔法、自分のためには使えません。でも最後に、驚くような形で彼自身の願いが叶います。子供の頃は、「ふーん」と思って読み流していた展開ですが、ムーミンママがムーミンの姿に惑わされないエピソードにはじまり、このラストで終わるのはトーベ・ヤンソンの計算だった気がします。
みんなが願いをかなえてもらっているなか、すでにスナフキンは自分のしたいことを自力で叶え、さっさと1人で旅に出てしまっているのも象徴的です。

繊細な方へ

 この話は、初期に第一巻とされていたのも納得で、ほのぼのとして楽しいお話です。
ムーミンシリーズは、「ムーミン谷の彗星」などはちょっと重めで哲学的な要素もあるので、繊細な方はちょっとだけそう思って読んでください。最初に読むなら「たのしいムーミン一家」がおすすめです。

ムーミンシリーズのレビューはこちら

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