【自己肯定感を高める絵本】読み聞かせで高める子どもの自己肯定感。大人も読みたい、あなたを肯定してくれるおすすめ絵本ベストセレクト【第2回】【子どもから大人まで】
最近、話題になり始めた自己肯定感。それは、「自分」と言う「存在」そのものをまるっと肯定する「心の土台」のようなもの。この自己肯定感が高いと、大人になったときに自分も他人も尊重することができ、幸せを感じやすくなります。
本日は、幼児期に触れたい、自己肯定感を高める絵本をご紹介します。当ブログおすすの10冊。
親子で、そして、大人の和みタイムにもぜひ。
読み聞かせにも、大人の和みタイムにも。 自己肯定感を高める絵本 おすすめ ベストセレクト10選 (第2回)
自己肯定感とは、自分自身のいいところも悪いところも、成功も失敗も、まるっと全部受け入れて自分を肯定することです。しかし、多くの人は自分に欠点や失敗があると「自分は不完全だ」と思ってしまいがち。自分のことを「不完全」だと思うと、人は、過剰に自己正当化したり、防衛的になります。それは、不完全だと愛されないと思ってしまうから。
健全な自己肯定感は、幼児期に「まるごと肯定(絶対肯定)された」記憶が育みます。つまり、「かわいいから」「役に立つから」「おりこうだから」「家のお手伝いをするから」「成績がいいから」「自慢できるから」愛されているのではなく、「自分だから」無条件に愛されているという記憶です。
日本人はなかなか感情表現をしないので、たいていの場合、子どもがいいことをすると褒め、よくないことをすると𠮟ります。しかし、それだけだと、「良い子でないと愛されないのではないか」「成績が落ちると愛されないのではないか」「かわいくないと愛されないのではないか」と心が誤解してしまい、生きづらくなってしまうことがあるのです。
そんなときに、絵本が助けてくれるのです。なかなか言いにくいことも、絵本がかわりに言ってくれます。当サイトでは、小さな子どもの自己肯定感を育む絵本をおすすめしています。ぜひ、読み聞かせしてあげてください。
また、様々な事情で困難な幼児期を潜り抜けざるを得なかった方には、大人になってから読んでもセラピー効果があります。自分の内側の「母なる何か」「父なる何か」が、絵本を読むことで語りかけてくれ、少しずつですが、心が癒されるのです。
読み聞かせに、そして大人の和み本として。絵本の世界と親しんでみてくださいね。
自己肯定感を高める絵本 おすすめ10位 うまれてきてくれてありがとう にしもとよう/文 黒井健/絵 童心社
この「うまれてきてくれてありがとう」は、生まれる前の赤ちゃんのちょっぴり不安だけどわくわくした気持ちと、「うまれてきてくれてありがとう」と我が子を抱きしめる親の愛を伝えてくれる絵本です。
自分はこの世界に歓迎されて生まれてきた、と言う確かな想いが子どもの自己肯定感を高めます。
胎教や、小さなお子さまへの読み聞かせに、お誕生日のプレゼントに、そして、18歳のお誕生日や卒業祝い、就職祝いなどにもおすすめです。
あたたかみのある絵も、心がほっこりします。
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自己肯定感を高める絵本 おすすめ9位 ぼくはにんげん おもいやりってだいじだね スーザン・ヴェルデ/文 ピーター・レイノルズ/絵 島津やよい/訳 新評論
「ぼくはにんげん」は、人間の多様性を認め、どんな人でも一人の人間として尊重されるべきだというメッセージ絵本です。
世界には、さまざまな人がいます。容姿や学力、経済力などが「一般的」でなかったとしても、ひとりひとりはすばらしい人間であり、ひとりひとりが自分自身の頭で考えて、自分で判断して自分の人生を選び取るすばらしさを書いています。
その結果、うまくいかなかったり失敗するようなことがあったとしても、自分で決めた人生を自分で生きることがすばらしいのです。
幼児向けの絵本としては少し高度な内容になりますが、自分も他人も尊重する社会にむけて、希望にあふれた絵本です。
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自己肯定感を高める絵本 おすすめ8位 いちばんしあわせなおくりもの 宮野聡子/作・絵 教育画劇
「いちばんのしあわせは、大好きな人と一緒に『なんにもしない』こと」━━「愛とは何か」をシンブルに描いた心温まる絵本。他人に必要とされるために価値ある人間にならなければ、とついつい無理してしまう頑張り屋の大人にもおすすめの絵本です。
愛情とは無条件のもの、ただそこにいてくれるだけで、なにもしなくても自分は幸せ、と言う、親から子への愛のような無償の愛を描いているほのぼのしたストーリー。
口下手なお母さんお父さんも、この絵本を読み聞かせしてあげてください。きっと、深い愛が伝わることでしょう。疲れた大人の心にもしみます。お誕生日やクリスマスだけでなく「なんでもない日」のプレゼントに、ぜひどうぞ。
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自己肯定感を高める絵本 おすすめ7位 たくさんのドア アリスン・マギー/文 ユ・テン/絵 なかがわちひろ/訳 主婦の友社
人生で出会う、たくさんのドアを開けて、たくさんのチャレンジをしてわくわくする人生をおくろう、と言うメッセージ絵本です。
多様性に配慮された挿絵で、親のすがたや性別が描かれておらず、子どもは男の子とも女の子ともとれるすがたで描かれています。
お父さんから息子、娘へ、お母さんから息子、娘へ、また、祖父母から、先輩から、友達からなど、読み聞かせだけでなく、誕生日のプレゼント、卒業・就職祝い、結婚祝いなど様々な節目でプレゼントとしてもおすすめです。
もちろん、節目のときに自分を励ますために自分へのプレゼントとしても。子どもから大人まで、何歳で読んでも励まされる絵本です。
※「たくさんのドアむのレビューはこちら↓
自己肯定感を高める絵本 おすすめ6位 なまえのないねこ 竹下文子/文 町田尚子/絵 小峰書店
「黒ねこサンゴロウ」の竹下文子先生と「ネコヅメのよる」の町田尚子先生のタッグで贈る名作絵本。名前のない野良猫が、自分だけの名前が欲しくて、自分の名前を探してさすらいます。
そして、ずっとずっと自分の名前が欲しかった子猫は、自分の名前を手に入れたとき、本当にほしかったものは「名前」ではなかったのだと気づくのです。
町田先生の描く様々な猫たちが、どの子もチャーミング。主人公の子猫も愛らしく、全頁、猫愛にあふれています。
子どもが読むと、こねこが幸せになったことに純粋な喜びを感じ、大人が読むとしみじみと心にしみます。物語には、様々なメッセージが幾重にも重なっており、子どもから大人までおすすめです。
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自己肯定感を高める絵本 おすすめ5位 だいすきだよ おつきさまにとどくほど アメリア・ヘプワース/文 ティム・ワーンズ/絵 前田まゆみ/訳 パイインターナショナル
しろくまの親子の、朝起きてから夜寝るまでの1日を描いたほのぼの絵本。全米で200万部売れたベストセラー絵本です。
しろくま親子は、親と子一匹ずつ、そして動物であることもあって、あえて性別はぼかしてあります。
動物ファンタジーという形をとっていますが、各家庭の多様性に配慮が感じられ、お父さんお母さんから息子、娘へ、または祖父母から孫へなどなど、さまざまな家庭が感情移入できるようになっています。
保護者から子どもへの無償の愛が感じられる、かわいくてほのぼのとした絵本です。
大きすぎず、持ち運びしやすい、小ぶりのサイズなのもうれしい。読み聞かせに、プレゼントに、おすすめの絵本です。
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自己肯定感を高める絵本 おすすめ4位 あなたの すてきな ところはね 玉置永吉/作 えがしらみちこ/絵 KADOKAWA
親から子への無償の愛に満ちたメッセージが詰まった絵本です。
親が子どもへ、「あなたのすてきなところ」はここですよ、と語りかける言葉で満ちています。
また「あなたは失敗しても素敵な人」という、人生の荒波を乗りこえてゆくさいに大切な言葉も入っており、子どもの読み聞かせだけでなく、心が疲れた大人の癒しアイテムとしてもおすすめです。
最後に「(名前)のすてきなところ」を書き入れる場所もあり、小さなお子さまへのプレゼントだけでなく、誕生日、卒業、成人、就職祝いなど、節目のプレゼントにも。また、辛い状況にある子や大人への励まし、お見舞いにもぜひ。
波のように打ち寄せる、ただただあたたかい無償の愛に包まれる気持ちになる絵本です。
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自己肯定感を高める絵本 おすすめ3位 番ねずみのヤカちゃん リチャード・ウィルバー/作 松岡享子/訳 大社玲子/絵 福音館
ふつうにしゃべっているだけなのに、あまりにも声が大きいため「やかましい」の「ヤカちゃん」と呼ばれてしまうねずみの物語。「しょうぼうじどうしゃ じぷた」と同じ、「欠点だと思っていたことがかけがえのない長所だったと気づく」お話です。
ところが、じぷたと違って、ヤカちゃんにはいっさいの悲壮感がありません。
ヤカちゃん、おそろしく声がでかすぎて様々な弊害があるのに、まったく引け目を感じることもなく、とことんマイペース。
そして、結局、そのヤカちゃんにみんなが救われてしまうのです。
ヤカちゃんからはポジティブな生き方を、そして、「ふつうとはちがう存在」を尊重することなど、明るく楽しい物語の中に、大切なメッセージがたくさん詰まっています。
※「番ねずみのヤカちゃん」のレビューはこちら↓
自己肯定感を高める絵本 おすすめ2位 ちいさなあなたへ アリスン・マギー/文 ピーター・レイノルズ/絵 なかがわちひろ/訳 主婦の友社
全米で大ヒットした、ロングセラー絵本。
小さな赤ちゃんが生まれて育って大きくなって、女の子から年頃の娘になり、様々な人生の荒波を乗り越え大人になってゆく。そんな我が子への、母親からの祈りのようなメッセージがいっぱい詰まった絵本です。
お母さんから娘へのプレゼントに、読み聞かせにぴったり。
また、娘の卒業祝い、就職祝い、結婚祝いなどのプレゼントにもおすすめです。
アリスン・マギーは自己肯定感を高める絵本の作者として有名で、このほかにも多くの名作があります。
「うちは娘じゃないしな」とか「母じゃないほうがいい」とかの場合は「たくさんのドア」がおすすめです。
※「ちいさなあなたへ」のレビューはこちら↓
自己肯定感を高める絵本 おすすめ1位 きみがしらないひみつの三人 ヘルメ・ハイネ/作・絵 天沼春樹/訳 徳間書店
どんなにつらいことがあっても、どんな環境にいたとしても、「ひみつの三人」だけはあなたの味方です!
「きみがしらないひみつの三人」とは、頭、ハート、胃袋のこと。彼らは、赤ちゃんが生まれたときから、1日も休まず働き続けています。あなたが死ぬまで。
これは、擬人化された「頭」「ハート」「胃袋」がどのように人間の一生を支え続けるかを描いたファンタジー絵本です。
この世で一人ぼっちになってしまった、何もかもおしまいになったと感じてしまった時、もしも絶望のどん底だったとしても、あなたには死ぬまであなたの味方でいてくれる「ひみつの三人」がいるのです。
だから、どんなに辛くて苦しくても、自分自身だけはないがしろにしないで。
「自分自身を大切にすること」を、ファンタジックなストーリーでわかりやすく描いた名作です。
どんな困難に出会っても自分のためにけなげに頑張ってくれている「ひみつの三人」のためにも、くじけないで生きよう、そして、自分の身体をいたわって大切にしよう、そんなふうに思えてくる絵本です。
今辛い状況にいるお子さまに、がんばっている大人に、折れそうな心を励ましてくれる力強いエールに満ちています。
※「きみが知らないひみつの三人」のレビューはこちら↓
自分の健康や身体をないがしろにしてしまいがちな人は、もしかしたら自己肯定感が低いのかもしれません。
でも、いちばん大切なのは、あなたの健康です。
この機会に、絵本を読んで心を癒す時間を作ってみませんか。
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